ピー!
梢「っ!」パスっ!
蓮ノ空のボールで試合再開。絵里のもとにボールがまわる。
7ばん「またそっちサイドから攻めてくるか!」
千砂都(アームド)「…」
これで右サイドから攻めるのは3回目。現在化身アームドした千砂都がいるため、左サイドからから攻めるのは自殺行為だからである。
5ばん「ここはみんなでプレスよ!」
4ばん「はーい!」
かのん「…」
しかし3回も同じ攻撃をすればもう対策されてしまうもの。かのんやすみれもディフェンスに参加して、美野良MF陣は一斉に絵里に対してプレスをかける。
梢「絢瀬さん、こっちよ!」
絵里「ええ!」パスっ!
プレスがキツい中を強行突破するわけにはいかない。ある程度引き付けて中央にいる梢にパスをまわす。
レアン「…!」ダっ!
梢「レアンさん…!」
レアンは最初に自分がいる左サイドから、ダッシュで中央ゴール前に移動していた。相手は絵里のプレスに夢中だったため、現在レアンのいる地点は完全にパスのねらい目。
梢「いいわよ!」パスっ!
もちろんそれを利用しない手はない。梢は力強くレアンに向かってボールを蹴り出す。
レアン「っ!」ドガァっ!
5ばん「しまった!?」
レアンはトラップと見せかけてボールを上に蹴り出して跳躍。トラップを止めに入ろうとした5ばんは意表を突かれる形に。
レアン「これで…! 燃え尽きなさい!」
太陽から飛び上がる炎のように高く跳躍するレアン。そしてその炎を纏ったオーバーヘッドキックで浮いたボールを蹴り出した!!
レアン「アトミックフレア・Ⅴ3!!」ドボオォォっ!!
太陽のように炎を纏うボール。その威力も相まって、太陽がキーパーに襲いかかるようにシュートは論前に向かっていく!
論前(Amix)「ぬぅおおおーー!!」
論前はまたしてもマジンを出して跳躍。マジンと共に怒りに任せて拳を叩きつける。
論前(Amix)「怒りの…鉄槌!!」
ドスウゥゥンッ!!
論前(Amix)「ぐっ! なんだと…!!」
拳がシュートに振り下ろされたが、ボールの勢いは収まっていない。どうやらまだ完全に止められてはいないようだ。
論前(Amix)「ふざけるなー!! また俺をいじめる口実を作るつもりかー!!」
論前はその状況に今以上に激しく怒る。どうやら1失点するだけでもチームメイトや親からなじられるようだ…
ドンっ!!
論前(Amix)「…」
レアン「なっ!?」
レアンは驚愕の表情を浮かべる。いい線行ったとはいえ、このシュートも止められてしまったようだ…
花帆「っ! …うわあああーーっ!!」ダっ!
歩夢「花帆ちゃん!? …っ!」ダっ!
シュートが止められるのを見るや、突然声を上げて自陣に走り出す花帆。歩夢はその声を聞き、追うべきであると感じて一緒に走り出す。
論前(Amix)「きめろー! 息の根止めちまえー!!」ギュンっ!!
一方で論前はロングスローで前線にボールを投げる。投げる先はこれで3回目、千砂都だ。
千砂都(アームド)「…」
さやか「させませんよ! 絶・スノーエンジェル!!」
さやかが必殺技を使って千砂都を強襲。今度はトラップしたところに強力なディフェンス技で奪い取る手段をとる。
千砂都(アームド)「ハァっ!」
バリィィィィンッ!!
さやか「うわああっ!」
千砂都は氷漬けに…なったのだが、化身の力で氷を一瞬で破壊してしまう。さやかはその時の衝撃波で吹っ飛ばされる。
花帆「いかせない!」
千砂都(アームド)「っ…!」
さやかを吹っ飛ばしてすぐに花帆が追いついてきた。もう既に化身も出しており、千砂都を絶対に通さないと言わんばかりの目で睨みつけている。
花帆(次に得点されたらもう…。…絶対にいやだ!!)
花帆「はあああーーっ!!」
千砂都(アームド)「…」バッ!
花帆は化身のパワーに身を任せて突進。しかし化身アームドをしていることで千砂都は小回りが利く状態。右ステップからのルーレットでくるりと花帆をかわしてしまう。
歩夢「っ!」ズサー!
千砂都(アームド)「うっ!?」
しかしかわした先で歩夢も追いついてくる。横からのスライディングタックルで不意打ちを仕掛けられ、ボールを取られてしまった。
実況「上原選手、ボールを取ったァー! あのスピードで動く相手からピンポイントでボールだけをかっさらうなんてすごいぞー!?」
実況が歩夢のプレーに驚いている。動いている相手に横からスライディングタックルでボールを奪おうとすると、選手自身に当たったり、そのまま通り過ぎたりしまう。うまくいってもこぼれダマが関の山である。それを歩夢は寸分の狂いなく、ボールだけを綺麗に奪っていったのである。
梢「上原さん…」
歩夢「―――!!」ダっ!
梢の声も無視して、歩夢は無我夢中でドリブル。
ピカァァっ!!
そんな彼女の右腕には紋章が浮かび、いつぞやのように光り輝いていた…
5ばん「み、みんな守ってー!」
4ばん「おう!」
6ばん「いくぞー!」
その様子を見た美野良ディフェンス陣は嫌な予感を感じる。再びボールを持っている選手にプレスをかけ始め、まず3人の選手が歩夢に近づく。
歩夢「―――!」
絵里「あ、あれ全部抜くつもり!?」
果林「無茶よ! ねえ、歩夢!?」
自分にプレスが激しくかかっているにもかかわらず、正面きって突破しようとする歩夢。明らかに無茶なので止めようとしたり、パスを要求したりするが、歩夢に届いていない…完全にボールをキープすることに集中しているようだ。
―ベンチ―
綴理「あゆ…すっごく集中してる…」
圭助「まさか、《ゾーン》か!? しかし…」
歩夢が集中しているのは、ベンチのメンバーもなんとなくではあるが気づいていた。しかし圭助は複雑な表情をしている…
6ばん「なめるなー!」ズサー!
歩夢「っ!」バっ!
フィールドでは敵の6ばんが最初に歩夢からボールを奪いにかかる。スライディングタックルを仕掛けたところを右に逸れてかわす。
4ばん「今だ!」
歩夢「!」ギュンっ!
4ばん「なにっ」
6ばんをかわした先に4ばんが待ち伏せ。歩夢の進行方向にカベを作って防ごうとするが、歩夢はすぐに逆方向に走り込んで意表を突く形でかわす。
5ばん「なっ! 今度は私よ!」
歩夢「っ!」ダっ!
5ばんが歩夢を止めにかかるが、歩夢はすぐさまジャンプ。ボールごと5ばんを跳び越し、邪魔が入らずシュートが放てるようになった。
歩夢(私の力で流れを変えるんだ…! 花帆ちゃんが今日までがんばったのを無駄にしないためにも!!)
歩夢「っ!」ドガァっ!
歩夢はボールを垂直に蹴り上げる。そして回転しながら右足に虹色のオーラを纏い、ボールが落ちてきたところに渾身のシュートを放った!
歩夢「レインボーショット・S!!」ドッギュウゥゥンッ!!
《ゾーン》によるものなのか、花帆への想いによるものなのか、最終進化した歩夢の必殺技。虹色の閃光が蓮ノ空を照らさんと美野良ゴールに向かっていく。
論前(Amix)「怒りの…鉄槌!!」
論前の必殺技。今まで数多くの蓮ノ空のシュートを沈めてきた拳が、最終進化したレインボーショットにも振り下ろされる。
ドスウゥゥンッ!!
論前(Amix)「ぐわああー! クッソォォ!!」
鉄槌が下されてもレインボーショットは沈まない。論前は怒りに叫びながらもがくが、それでもどんどんレインボーショットに押されていく。
歩夢「きまれえぇーー!!」
論前(Amix)「う、うおわああっ!?」
歩夢が叫ぶと同時に、遂に論前と彼の出すマジンの拳に限界が訪れ、論前は吹っ飛ぶ。論前を押し切ったシュートはそのままゴールに向かっていった!
ドガァっ!!
歩夢「…ぇ」
すみれ「…」
実況「おーっと、平安名選手がボールを蹴ってシュートを沈めた! これはナイスカバーだぁ!」
歩夢「あ……ぁ…」
実況によって、今起きている状況をようやく飲み込む歩夢。目の前でボールを持って佇むすみれ。彼女のシュートは論前を破ったものの、すみれがカバーに入って止められてしまったのだ。
すみれ「残念だったわね…」
果林「ふざけないで…!」
歩夢の叫びを特に近くで聞いていた果林。歩夢の想いを踏みにじられた気がして、怒りに声を震わせてすみれに向かっていく。
レアン「ボールを奪えばまだ!」
絵里「ええ! 絶対に取り返すわよ!」
レアンと絵里もすみれに向かっていく。今はボールさえ奪えば確実にゴールを決められる。このチャンスを活かさない手はない。
すみれ「…邪魔」ピカアァァっ!!
すみれの右腕に歩夢のそれとは違う紋章が浮かぶ。《危機回避》発動だ。
ビュゥゥンッ!!
絵里 レアン「うああっ!?」
衝撃波で吹っ飛んだのは絵里とレアン。果林一人ですみれとマッチアップに入る。
果林「歩夢の想いを無駄になんてさせない!」
すみれ「私には関係ないの…よ!」ドガァっ!!
果林「ぐうっ!?」
すみれは果林に向かって勢いよくボールを蹴り込む。ボールは果林を弾き飛ばして前線に勢いよく飛んでいく。
かのん「…」
花帆「と、とらないと…!」
ボールをトラップしたのはかのん。まだキーパーは倒れており、ボールを運べばゴールのチャンス。しかしそれは同時に「早くボールを取らなくては」という焦りにもなる。
花帆「とるっ!」ダっ!
かのん「…」ポンッ
花帆はまだ化身を出している。そのパワーで飛び出してかのんからボールを奪おうとするが、直後にかのんはヒールリフトでボールを浮かせて抜く。
花帆「っ!? あっ…」
梢「――!」
かのんに抜かれてしまった花帆の目の前に現れたのは梢。花帆は化身を出して突撃した勢いがまだ落ちておらず、あわてて急ブレーキをかけてバランスを崩してしまう。
グシャアアっ!
花帆は梢を下敷きにする形で倒れ込んだ…
花帆「梢センパイ…? 梢センパイ! 梢センパイっ!」
恋「梢さん!? あっ!」
かのん「っ!」ギュンっ!
花帆がただディフェンスしただけと判断されたのか、試合は続行されている。恋が梢を心配している間にかのんが抜き去る。
かのん「ちぃちゃん、これで決めよう…!」
千砂都(アームド)「うん…」
無慈悲にもシュートを放ってくるかのんと千砂都。かのんが右足で、千砂都が左足でそれぞれドライブシュートを放つ。
かのん 千砂都「ツインドライブシュート!」ドガアアァッ!!
先程四季の反応を許さなかったドライブシュートが2人で放たれる。シュートはブレ球になってより強烈なドライブ回転がかかりながら四季に襲い掛かる。
塔子「アっ!」
塔子がザ・タワーでブロックしようとするがスピードが速く間に合わない。
四季「くっ…!」
ピカアァァっ!!
四季「っ!?」
万事休すの四季。そんな中突如歩夢と同じように右腕に紋章が浮かんできた。
シュンッ!
四季「恋先輩!?」
恋「四季さん!? な、何故…」
ゴール前に恋が突然ワープ。おそらく《
ドグシャアアッ!!!!
四季「うぅっ!?」
ピー!
シュートが到達し、四季はまたしてもゴールに押し込まれる。ホイッスルも鳴り、これで3失点目だが、それよりももっと深刻な事態が起こっていた…
恋「ぅ…? あ…あぁ……!」
四季「恋先輩…!」
いきなり四季の目の前に呼び出された結果、ツインドライブシュートが恋に直撃。あれだけのシュートをまともに喰らい、恋はまともに声も出せない。
恋「ゲホッ!! …ぁ」ドサッ!!
四季「…!」
恋は血を吐きだし、気を失って倒れてしまう。四季はその様子を見て、みるみると顔が青ざめていった。
実況「葉月選手! 激しいシュートをまともに受けてしまったぁ! これは心配です!」
梢「は、葉月さん…ぐぅっ!」
キャプテンの梢はすぐに彼女のもとに駆け寄ろうとする。しかし、彼女も先程の花帆の転倒に巻き込まれてケガをしてしまった…
圭助「大丈夫か!」
花帆「か、監督! 梢センパイと恋センパイが!」
圭助「分かっている! 葉月に関してはすぐにタンカで医務室に運ぶんだ!」
監督も当然選手に駆け寄る。すぐに医務室に運ぶ指示をし、ケガ人二人を医務室に運ぶことになった。
圭助「俺は審判に連絡をしてくる」
さやか「連絡…と言いますと…」
圭助「決まってるだろう」
圭助「降参だ。この試合は棄権する…」
これからの作者の創作、どれが一番楽しみ?
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