Link!Like!ラブライナズマイレブン!   作:バシム

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ハーデスト戦ーひもづきー

 

真姫「…」パスっ

 

 『ハーデスト』のボールで試合再開。真姫がボールを蹴り、かのんにボールをまわす。

 

 

歩夢「とる…! ってあれ?」

 

かのん「…」

 

 かのんに向かっていく歩夢だが、かのん自身は後ろに下がり出した。歩夢は不思議に思いながらもかのんを追う。

 

 

かのん「お願い…」パスっ

 

きな子「はいっす」

 

 ある程度下がったところでかのんはDFのきな子にパス。その後きな子も横にボールを蹴る。

 

 

 

栞子「今回はこの方の力をお見せしましょう…!」

 

 圭那と同じく、試合前にあらかじめ【スピリット】を吸収していた栞子。《完全変化》を発動し、スピリットの選手に姿を変える。

 

 

栞子(早田変化)「…」

 

 変化先は《キャプテン翼》に登場する早田誠。カミソリサッカーと呼ばれる鋭いタックルとシュートが特徴の選手だ。

 

 

 

栞子(早田変化)「カミソリパスです!」パスぅ!

 

 そのカミソリシュートをパスに応用した、カミソリパス。鋭いカーブがかかったロングパスとなり、前線の選手に向かって飛んでいく。

 

 

 

千砂都「…」

 

圭那(にこ変化)「やっぱりあなただね!」

 

 パス先はエースストライカーの千砂都。圭那は競り合いでトラップを妨害、そしてボールを奪いにかかる。

 

 

ドッ!

 

千砂都「うっ…」

 

冬毬「…!」バっ! バっ!

 

 身体をぶつけて千砂都に競り勝った圭那。しかしそれを見た冬毬が2回バックステップをして、圭那に勢いよくタックルを仕掛けてきた!

 

 

 

冬毬「ダッシュリンプ!」ビュゥンッ!!

 

圭那(にこ変化)「うわあっ!?」

 

 活き活きと暴れまわるエビのような素早いタックルで、冬毬がボールを奪取。またしても相手からボールを奪ったところをすぐに奪い返されてしまう。

 

 

梢「負けるものですか…!」

 

 しかし梢が同じ要領で奪い返しに行く。一方で冬毬は梢に背を向けながら、奪ったボールをトラップして…

 

 

 

冬毬「カーリングジャンプ!」ビュビュンっ!

 

梢「!?」

 

 凄まじい瞬発力とスピードで後ろ向きに2段ジャンプ。梢の上空に飛び上がり、ディフェンスを逃れる。同時に蓮ノ空側のペナルティエリア上空に移動した。

 

 

千砂都「っ!」ダっ!

 

さやか「飛んだ! 私が止めます!」

 

塔子「私はシュートに備えるよ!」

 

 ここで千砂都がジャンプ。冬毬からパスをもらうつもりと察したさやかは競り合いで阻止に向かうために同じく飛翔。

 

 

千砂都「はあああっ!!」ガシャァァァンッ!

 

 さやかが競り合いに来ると悟った千砂都は化身を発動。フィールドから千砂都の化身、【乱機龍マイトガツチ】が昇ってきた。

 

 

千砂都「【乱機龍マイトガツチ・参式】、アームド…!」

 

さやか「…っ!」

 

 千砂都は大会の時に見せたように、化身を自分の身に纏う。これと競り合うことになり、さやかは思わず苦虫を嚙み潰したような表情をしてしまう。

 

 

 

千砂都(アームド)「邪魔…!」ドッ!

 

さやか「うわっ!?」

 

 千砂都は胸トラップと同時にボールに強烈なバックスピンをかける。競り合いに向かったさやかはその衝撃だけで弾き飛ばされてしまった。

 

 

 

さやか(っ! まずい…! 受け身がとれな…)

 

綴理「さや!」

 

 上空で弾き飛ばされたことで、背中から地面に叩きつけられそうになるさやか。そんなことになれば大怪我につながりかねないため、綴理がさやかに向かって両手を伸ばしながら飛んだ。

 

 

 

ぼんっ

 

綴理「っ! …さや、だいじょうぶ…?」

 

さやか「大丈夫ですよ…それより、相手のシュートが来ます!」

 

綴理「…!」

 

 綴理がさやかをキャッチし、お姫様抱っこの状態で着地。しかし無事を安堵している暇はない。こうしている間に、先程バックスピンをかけられたボールがシュート体勢に入る千砂都のもとに落ちてきていた。

 

 

 

 

千砂都(アームド)「サイクロン・G3!!」ドガアァァっ!!

 

 

 千砂都はこのボールにドライブシュートを放ち、サイクロンという必殺シュートを放つ。バックスピンの回転力とドライブシュートのパワーが合わさり、竜巻のような螺旋を描いてシュートは突き進む。

 

 

 

綴理「とうの技で…!」

 

 綴理は両手を振り下ろして構える。塔子のザ・タワーをコピーしてシュートブロックだ。

 

 

綴理「ザ・タワー・A!」

 

 

バッゴオォォンっ!!

 

綴理「ううっ!」

 

塔子「綴理センパイ! …今度はあたしが!」

 

 塔はシュートに当たった途端粉砕されてしまう。今度は本来の使用者である塔子が同じ構えをする。

 

 

 

塔子「ザ・タワー・A!」

 

 前の世界からの経験で、綴理と同じく最終進化に至った塔子のザ・タワー。先程のザ・タワーを少し上回るパワーで迎撃だ。

 

 

バッゴオォォンっ!!

 

 

塔子「ああっ!」

 

 しかし同じように塔は思いっきり壊される。少し威力を削げたものの、すみれのメガロゾーンシュートよりもパワーがあるシュートのままだ。

 

 

 

四季「絶・セーフティプロテクト!!」

 

 四季は必殺技を出して、シュートを止めようとする。

 

 

バギャアアッ!!

 

 

四季「うわああーーっ!!」

 

 

バッシャア!!

 

 

 しかし盾は脆くも弾き飛ばされてしまう。それどころかゴールネットまで貫かれ、『ハーデスト』が再び同点に。

 

 

 

 

―ベンチ―

 

 

圭助「クソっ! やはり世界代表のエースストライカー…別格か。今の実力で戦っていい相手じゃない」

 

恋「こんな無理難題を、始めたばかりの方に突き出すなんて…」

 

圭助「お、おう…そうだな。だが、戦いは非情だ。こんなことをしてくる奴は星の数より多くいるということだな」

 

絵里(なんで少し歯切れが悪くなったのかしら…?)

 

 千砂都の圧倒的な実力に怯んでしまうベンチ。1つ言えることは、本来ならもっと実力をつけてから挑むべき相手だということだ。

 

 

 

 

四季「う…」

 

さやか「四季さん! 無事ですか!?」

 

四季「大丈夫…でも、やっぱり強すぎる…」

 

さやか「四季さん…」

 

 超強烈なシュートをまともに食らった四季。怪我はしていないものの、2回ブロックを挟んで、自分の技をぶつけても止められないという結果も相まって、心が折れそうになっている。

 

 

 

さやか「あれが使えれば、まだ戦えそうなのに…」

 

四季「さやか…?」

 

さやか「…! すみません。聞かなかったことにしてください…昔は出来ましたが、今はもう出来なくなってしまったので…」

 

四季「う、うん…」

 

 

 

 

 その後、蓮ノ空のボールで試合が再開されたが、盤面が動くプレーが出る前に前半は終わりを告げた…

 

 

 

 

 

ーHALF TIMEー

 

 

圭助「みんな、前半お疲れ様だ。あの相手に同点は悪くない展開だぞ」

 

梢「ありがとうございます」

 

 スポーツドリンクを配りながら、みんなの奮闘を褒める圭助。選手達はそれをありがたく受け取る。

 

 

梢「…でも、このままだと負けてしまいますよね…?」

 

花帆「えっ! そうなんですか!?」

 

圭助「ああ、その通りだ。あの連携技は見事だったが、何度もそれを通してくれるほど甘い相手ではなさそうだしな…」

 

圭那「だからこっちが相手の攻撃を止められるようにならないと、そのまま点差をつけられて負けちゃうよ」

 

梢「あの千砂都って人は特に厄介ね…」

 

 なんと言っても厄介なのが、敵エースストライカーである千砂都。彼女のシュートを止めるなり封じるなりしなければ、点を取った以上に失点を重ねる羽目になる。

 

 

圭那「一応私がマークしてるけど、あの手この手でボールを渡しにかかるからね…特に、ボールを奪ったらすぐに奪い返しにかかるディフェンスが…」

 

圭助「どうやらDMFの選手を使って、すぐに取り返せるようにカバーさせているみたいだな。ひもをつけているかのような感じだ」

 

花帆「ひも…?」

 

海未「将棋で使われる用語です。相手に駒を取られてしまってもすぐに取り返して攻撃を防ぐのですよ」

 

圭助「解説ありがとう。他にいい例えが思いつかなくてな…とりあえず『ひもづき戦術』とでも命名しておこう」

 

 特定の選手がボールを取られても、他の選手でカバーして奪い返す戦術。将棋の駒を他の駒でひもをつなぎ、攻めの流れを絶やさなかったり、相手の攻めを防いだりする働きになぞらえてそう名付ける。

 

 

圭助「このひもづき戦術だが…名付け親の将棋のやり方と同じ方法で対策してみよう」

 

梢「と、言うと…」

 

圭助「千砂都へのマークをさらに厚くする。最初にマークした選手がボールを奪い、それをDMFの選手に奪い返させ、そこをすぐに他の選手で奪い返す。要するに1人ずつボールの奪い合いに参加して、数的有利で最終的にボールをこちらのものにしようというわけだ」

 

 将棋では、相手が特定の駒にひもをつける以上にこちらの駒でにらみを利かせ、数的有利が取れたところで勝負を仕掛けることが多い。これをサッカーにも活かし、千砂都ににらみを利かせる選手を、ひもをつける相手選手よりも多くするという訳だ。

 

 

圭助「相手DMFは2人。おそらく2回は奪っても奪い返されてしまうだろう。だから前半と同じく圭那が千砂都をマークするのに加え、村野と夕霧にもマークをお願いしたい」

 

さやか「わかりました」

 

梢「奪う時は気を付けて。あの緑の髪の子、すごい瞬発力だったわ。少しでもディフェンスが遅れたら逃げられてしまうわよ」

 

綴理「うん。…飛ばれたら、またさやが危なくなっちゃう」

 

さやか「夕霧先輩…ご心配をおかけしないためにも、ちゃんとボール取らないとですね」

 

 冬毬の必殺技、カーリングジャンプを警戒する綴理達。飛ばれると面倒なので、なんとしても技を使われる前に仕留めたい。

 

 

 

圭助「しかしこの方法を取ると千砂都以外の他の選手からシュートを受けることになる。そこでこれの出番だ」

 

 そう言うと圭助は《ミキシマックスブラスター》を取り出す。『ハーデスト』との戦いでは選手たちの体力と相談しながら有効活用していくぞ。

 

 

果林「ミキシマックスね…今回は誰が他の選手の力を借りるのかしら」

 

圭助「若菜と乙宗だな。1人で千砂都以外のシュートを止められるようにしたいのと、相手キーパーからゴールを奪える選手を増やしたい」

 

梢「点を取れないキャプテンなんて、頼りないですものねっ」

 

圭助「ちょっ…意地悪言うんじゃないよ。まぁ夕霧と圭那が千砂都のマークに専念することになりそうだし、2点目の時のように行かないから乙宗自身が点を取れた方が良いという判断だな」

 

 試合前に作戦で怒られたことを少しだけ根に持っていそうな梢。それはそうと、ここで花帆が疑問に感じたことを質問。

 

 

花帆「監督ー! あたしがミキシマックスして化身出したら、すっごく強くなりません!?」

 

圭助「おーう、やっぱり一回は考えるよな。結論から言うと確かに強くなるけど今の君じゃ5分しかもたないぞ」

 

花帆「5分!? それじゃあサッカー楽しめませんよ~!」

 

圭助「そうなるな。悪いが自分の力で戦ってくれ…」

 

花帆「ふえ~ん…あたしもミキシマックスとか、化身アームドとかやりたいよぉ~」

 

梢「そんなに落ち込まないで、花帆さん…私もあんなのは見たことがないのだから、出来ないのは仕方ないのよ」

 

 泣き言を言う花帆を慰める梢。それもそのはず、ミキシマックスも化身アームドも、本来はこの世界に存在していないのである。

 

 

 

圭助「ま、まぁ、化身アームドに関してはまた今度練習すれば出来るさ。だからまずは、この試合を勝とう!」

 

歩夢「はい…! 花帆ちゃん、後半も元気出していこ。これからも、歩み続けるために…」

 

花帆「そうだね。花咲くために、やりたいことがまだまだいっぱいあるんだから!」

 

圭助「ああ、そうだな。それじゃあ、ミキシマックス出来るようにするから、後半戦一気に勝ちに持っていこう」

 

 

バキュゥゥンッ!!

 

 

梢 四季「っ!」

 

 梢と四季にミキシマックスのためのオーラが放たれた。そして、選手たちは後半戦に臨むべく、再びフィールドに戻っていった…

 

 

 

蓮ノ空   2

ハーデスト 2

 




必殺技解説

ダッシュリンプ

2回のバックステップの後に、素早く突進してボールを奪う。幻日のヨハネのゲームにこんな敵がいた。


カーリングジャンプ

凄まじい瞬発力で2段ジャンプして相手をかわす。エビが敵から逃げる時の名称。


サイクロン

キャプテン翼Ⅱに登場する究極奥義。これに関しては是非YouTubeで調べて欲しい
(作者が解説するのが面倒なだけです)

これからの作者の創作、どれが一番楽しみ?

  • この作品
  • キャプ翼サンシャインのスピンオフ
  • スーパーラブライバー大戦
  • 蓮ノ空×ポケモン
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