Link!Like!ラブライナズマイレブン!   作:バシム

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お久しぶりです。

今日から活動を再開しようと思います。ご心配をおかけしました。


4章 わたしのサッカー選手
空から空への来訪者


ー雷門高校ー

 

 

 ここは、《蓮ノ空×イナイレ〜英雄たちのヴィクトリーロード〜》の世界。この世界では2週間前まで高校サッカー大会が行われていた。その結果はこの世界の蓮ノ空の優勝で幕を閉じ、そして次は世界に勝つという目標に向けて突き進んでいるところだ。

 

 

涼太「ふぅ……」

 

 

 彼はこの世界の雷門高校のストライカー、大海涼太。今日は休息を取る日。ソファに座りながら腕を後ろに組み、のんびりと考え事をしている。

 

 

 

涼太(俺達がやっとの思いで勝ったあのイタリア代表が2軍とはな……だが、俺の目標は変わらない。今度こそ優勝してやる……!)

 

 決勝まで進出したものの、あと一歩のところで優勝を逃した涼太。今度は共闘することになるであろう、この世界の蓮ノ空の梢やさやか、そして晴也の姿を浮かべる。

 

 

涼太「それしてもまさか晴也が公開告白を受けるとはなぁ。……はぁ、俺にもなんかあんな感じの出会いねえかな……」

 

 決着がついた後の告白というビッグイベント。今でも印象に残っている。それを思い浮かべて年頃の男の子みたいなことを考えていると……

 

 

 

ハル「りょ、涼太さん……」

 

涼太「ん、どうしたハル? サッカーボールの魂でも見つけたか?」

 

 同じ雷門高校のストライカーであり後輩の、円堂ハルが涼太の部屋へ。なぜかえらく戸惑っているかのような口調である……

 

 

 

 

ハル「あの……足元に……でっかい穴が空いてますよ……?」

 

涼太「は? ……うわあああーーーっ!?」

 

 ハルに言われて足元を確認……する前に重力は涼太を穴の底に突き落とす。そして穴はすぐに閉じてしまった……

 

 

ハル「えっ!? りょ、涼太さん!? 涼太さーーーん!!」

 

 

 

 

 

 

―蓮ノ空女学院 グラウンド―

 

 

圭助「喜べ! 明日は試合だーーー!!」

 

花帆「わーい! やった~~~!!」

 

さやか「ちょっと気が早くありません!?」

 

花帆「だって、試合をしてその後に練習したら、もっといい試合ができるって実感できるんだよ! 試合も練習も、楽しいじゃん!」

 

 花帆の光の力の覚醒により、『ハーデスト』を三度退けた蓮ノ空。現在は3日に一度《練習用対戦ルート》を使った試合をして、そこから得たフィードバックをもとに必要な練習を継ぎ足していく練習法を実践しているようだ。

 

 

 

圭助「これなら試合を楽しみたい日野下の要望も、徐々に練習のハードルを上げていきたい乙宗の要望も両方叶えられる……というわけだな」

 

梢「練習を積み上げてハードルが上がっていっても、花帆さんが楽しそうで何よりよ」

 

海未「鍛錬の楽しさを知っていただけて何よりです。……それに、試合という形であれば、チームに何が必要なのかを、みんなで知ることもできます」

 

花帆「それってつまり……みんなでもっといい試合ができて、みんなで楽しめるってことだ!」

 

海未「そういうことです」

 

 初めての大会の時以来、周囲に気を配ることを意識するようにした蓮ノ空。試合の後の改善点も、チーム全体でどうすればいいのかを自然に考えるようになっていた。

 

 

さやか「そう考えると、確かに試合ってすごいですね。わたしも、もっともっと頑張らないと」

 

綴理「こず……。きみは、なれたんだね。――サッカー選手に」

 

さやか「何か言いましたか、夕霧先輩?」

 

綴理「いや……」

 

 

 

『あなたのプレーは、本当に綺麗。でも、あなたは夕霧綴理であって、サッカー選手じゃない』

 

 

 

綴理「なんでもないよ。ほら、練習の時間だ」

 

さやか「……?」

 

果林「……綴理、あなた、絶対に何か……」

 

 笑顔ではあるものの、どこか悲しさを感じさせる綴理。何かあったと言わんばかりの彼女に、果林はそれを問いただそうとするが……

 

 

 

 

「うわあああーーーっ!?」

 

さやか「ん? 何か聞こえ……」

 

 

ドッシィイィイイイイーーーン!!

 

 

さやか「きゃああっ!?」

 

綴理「さや……!?」

 

 上から人の声がしたと思いきや、さやかの頭に一人の人間が直撃。さやかは体勢を崩してその人間の下敷きになってしまう。

 

 

 

涼太「痛てて……ってあれ? ここは……?」

 

梢「あ、あなたは……? その格好、もしかして他校のサッカー部なの……?」

 

 空から降ってきたのは、先程他の世界にていきなり穴に落とされた大海涼太。黄色い雷門のユニフォームに身を包んで異世界転移だ。

 

 

涼太「あれ? 乙宗…梢? 日野下花帆も……ここ、ひょっとして蓮ノ空?」

 

花帆「は、はい、そうです……って、そうじゃなくって!」

 

綴理「さやから離れて!」

 

涼太「い、いきなりどうしたんだ!?」

 

果林「自分の足元をよく見てみなさい」

 

 戸惑うメンバーもいる中、先程とは打って変わって怒気を含んだ物言いをする綴理。その理由は今の状況から見て明らかだった。

 

 

 

涼太(なんだ? 確かにグラウンドの上にいる感覚がしないぞ……?)

 

さやか「むぎゅ~」

 

涼太「ゲッッ!?」ギュンっ!!

 

四季(……はやい!?)

 

 さやかを下敷きにしてしまっていることに気づいた涼太。瞬発力を最大限に活かし、即座にさやかから離れる。

 

 

 

さやか「いたたた……」

 

花帆「さやかちゃん、大丈夫!? 頭が砕けたりなんてしてない!?」

 

さやか「大丈夫ですよ。ちょっと痛かったですけど、もうほとんど痛みは感じませんし」

 

果林「本当に? 人が頭にぶつかったのよ」

 

さやか「本当に大丈夫です。首も問題なく動きますよ」

 

涼太「ほ、本当にすみません……」

 

 頭を押さえながら起き上がり、無事だと示すために首を動かすさやか。下敷きにしてしまった涼太は、当然さやかに平謝りするのであった……

 

 

 

さやか「次から、気を付けてください……あれ? でも何に気を付けさせれば……?」

 

果林「そもそも、あなたは誰? なんでさやかちゃんの頭に落ちてきたの?」

 

涼太「誰って……ついこの間インターハイの決勝で雷門と戦って……いやなんで果林さんが蓮ノ空にいるんだ!?」

 

梢「本当に何を言っているの? 今は5月になったばかりなのよ?」

 

絵里「インターハイをやるには早すぎるでしょう?」

 

涼太「えっ!? 絵里さんまで! 何がどうなってんだぁ!?」

 

 ここが女子高であることもあり、いきなり湧いてきた男性を警戒する梢達。とうの涼太は自分の知る者が全然知らない形で出てくるものなので、たまらず大混乱。

 

 

圭助「みんな、俺が状況を整理したから一旦落ち着いてくれ」

 

梢「は、はい……」

 

 収集がつかなくなる前に、監督の圭助が皆を落ち着かせる。そして、圭助は涼太の所に肩に手をポンと置いて状況説明を開始。

 

 

圭助「よく聞け。まず、キミにとってここは異世界だ」

 

涼太「異世界……?」

 

圭助「そうだ。……そして、乙宗や日野下達にとって、彼は異世界人だ」

 

花帆「え、えぇ!?」

 

さやか「待ってください。いくら落ち着かせたいからって、ふざけすぎです!」

 

圭助「おふざけじゃないぞ。な、圭那」

 

圭那「はい! ……実は、異世界やパラレルワールドの研究って進められてるみたい」

 

 そう言うと圭那は自身のスマホを操作。異世界の研究に関する記事を開き、花帆達に見せる。

 

 

花帆「どれどれ……? 『闇天使大学名誉教授、田島美香教授、多額の研究費と時間をかけて、パラレルワールドの存在を立証』……」

 

さやか「……! これ。『ハーデスト』による多額の資金援助がこの研究の支柱となったって……」

 

涼太「『ハーデスト』ってなんだ……?」

 

梢「あなた、サッカー選手なのよね? さっきインターハイで私達と戦ったとも言っていたはずよ」

 

涼太「ああ。もっとも、この人の言う事が正しいなら、厳密にはあなた達と戦ったわけではないけどな……」

 

さやか「なるほど……とにかく、今時サッカー選手でありながら『ハーデスト』を知らないのは、確かに不思議ですね」

 

 記事を凝視し、気になった点を口に出す花帆達。異世界の研究が行われている事実、そして『ハーデスト』に対する認識の違いが、圭助の言葉の真実性を高める。

 

 

圭助「もう1つ、彼が異世界人である証明だ。……涼太くん、ここは蓮ノ空"女学院"だ」

 

涼太「女学院! 確かにどおりであなた以外に男が見当たらないわけだ……」

 

梢「どういうこと……? もしかして、あなたにとっては共学なのかしら……?」

 

涼太「その通りだ。こっちでは俺の弟が蓮ノ空に行ってて、村野さやかとお付き合いしているんだ……」

 

さやか「わ、わたしが!? お付き合いを!?」

 

 こちらの世界と、涼太の世界の違いを話すうちに、向こうのさやかが涼太の弟とお付き合いしている話に。そして、涼太は何かを思いつきスマホを取り出す。

 

 

 

涼太「そういえばアイツ、デートした時にノロケついでに俺に彼女いないの分かってて写真送ってきやがったんだったな……ほい、これが証拠だよ」

 

 アルバムのアプリを開いて、件の写真を見せる涼太。そこには私服姿で涼太の弟と一緒に街で遊ぶさやかの姿が映っていた。

 

 

花帆「さ、さやかちゃん! ラブラブじゃ〜ん!!」

 

綴理「さやが……お付き合い……」

 

さやか「ち、違います! 違いますから! これが、この人の世界のわたし、ということですよね!?」

 

圭助「そうだ。これで彼が異世界の人間であると信じてもらえたかな?」

 

梢「え、ええ……。確かに、この人が他の世界の人じゃないと、この写真の辻褄が全く合わないわ」

 

果林「それに、私達はあなたのことを知らないのに、あなたは私達の名前を知っているんだものね……」

 

花帆「あ、本当だ。そういえば最初にあたしと梢センパイの名前を呼んでましたね!」

 

歩夢「それにさやかちゃんの上に落ちてきたし……」

 

 涼太がここに来てからのやり取りを思い出しつつ、彼が異世界の人間と確信を持つ花帆達。その上で、今後涼太をどうするか圭助が話す。

 

 

 

圭助「とりあえず、一旦俺についてきてくれ。ここ、女子高だからさ……不審者扱いされないようにしないとな」

 

涼太「! 確かにこのままじゃ俺犯罪者だ……お願いします。命だけは助けてください」

 

圭助「そんなに弱気にならなくても大丈夫だ……元の世界に戻れるように手は尽くすからさ」

 

花帆「あれ? 監督も異世界の研究してるんですっけ?」

 

圭助「あ! ……あー、趣味で興味があるだけだよ。あくまでこの人を無事に元の世界に返すために、さっき見せたみたいな異世界の研究してるところに相談するだけさ」

 

綴理「なるほど。もちはもちやだ」

 

圭助「そうそうそれだ。……そういうわけなので、俺はこの人を保護するために学校に色々相談するので、みんなは練習しておくんだぞ」

 

果林「……」

 

 綴理の機転でなんとか自分が異世界の研究をしていないと言い逃れ、涼太と共に校舎の中へ消える圭助。実際にはここへ果林達を異世界から呼び寄せているぞ。

 

 

 

さやか「朝香先輩……」

 

果林「ん? どうしたの、さやかちゃん」

 

さやか「監督、最初からあの人の名前を口に出していませんでした?」

 

果林「え!? そ、そうだったかしら……ごめんなさい、忘れてしまったわ」

 

さやか「いえ、わたしの気のせいでしょうから、気にしないでください。さ、練習しましょう」

 

果林「そうね……」

 

 

果林(なんだか、今日は気になることだらけな気がするわ。大丈夫なのかしら……)

 

 綴理の件も相まって、一抹の不安を覚える果林。この嫌な予感がどんな形で的中するのかは、まだ誰も知らない……

 




4章は《蓮ノ空×イナイレ~英雄たちのヴィクトリーロード~》から、涼太くんが来てくれる回にしました。

また、本日《蓮ノ空×イナイレ~英雄たちのヴィクトリーロード~》は2周年。記念回も投稿されているので、皆さん是非そちらもご覧ください。

https://syosetu.org/novel/344975/

↑《蓮ノ空×イナイレ~英雄たちのヴィクトリーロード~》に飛べるリンクです。

この創作にいきづらい部のメンバーを追加するなら、麻生麻衣ちゃんと誰がいい?

  • 高橋ポルカ
  • 五桐玲
  • 駒形花火
  • 金澤奇跡
  • 調布のりこ
  • 春宮ゆくり
  • 此花輝夜
  • 山田真緑
  • 佐々木翔音
  • 追加メンバーは1人が良い
  • メンバーを追加するべきではない
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