召喚屋敷にて.....
霊夢「屋敷の場所はわかったのに逃げられた!これじゃいたちごっこよ.....」
紫「もう日本にはいないみたいね......巌流島の魔神者もいなかった....」
封印されている場所を確認しても、既に遅し。ただ時間差とするなら魔神者達は30分前に移動を完了している。
魔理沙「世界地図があるぞ?場所ごとに変なマークがある.....」
妖夢「日本には六ヶ所、後はバラバラ、何の意味が?」
幽々子「紫から封印されている魔神者は聞いたけど、封印されている場所を現していると思うの。」
現時点で解放されている魔神者は太一、紗椰、半蔵、零、千尋、誠太の6人。
魔理沙「レミリアに聞いてみようぜ、日本以外の国は知らないからな。」
紫「一旦幻想郷に戻ってわよ。」
現時点で太一達が何処にいるのか不明な為、関わりが強い紅魔館に向かう......
イタリア、海岸付近にて......
太一「ZZZ......ZZZ......」
千尋「魔力切れ?太一が寝ちゃった......」
紗椰「仕方無いよ、転移術もけっこう魔力減るからね....」
逃亡生活のアジトで休憩中の魔神者達、太一自身も魔法の頻繁に使用し続けた為しばらくは睡眠で回復をしなければならない。魔力こそ無限にあるが、体力と連動している弱点もある。
半蔵「街中に溶け込めるアジトの空間はけっこう快適だな。」
卑弥呼「潜伏術の心得は、余達が街の住人に溶け込めるようにする。命懸けの嘘は二の次、年数が経過したらある程度打ち解け、去る時は何も残さない。」
武蔵「武士の身分からすると非道、卑怯しか思い浮かばない.....」
雷電「そういうな。貧乏暮らしは力士も経験している。」
禁忌の魔神はほとんど人間で、ある程度時代背景で己の過去を見つめる事もある。
零「まぁしばらく逃げてばかりだし、観光して休もう。」
誠太「おいら海外はあまり経験ないよ。国内しか知らない。」
バハムート「相棒の見張りは召喚獣とワルキューレで対応する。何かあったら硝煙弾を打ち上げるぞ。」
フリスト「ご主人様が目覚めたらスルーズに交代します。屋敷が無くても我々召喚獣にはいつでも異界空間に待機する事が出来るのでご安心を.....」
太一「ZZZ.....」
紗椰「....起きないね.....」
魔力を回復するにはどうしても時間がかかるが、即効で満タンになるのは難しい。
シヴァ「この様子だと1日経過しないと駄目だぞ....皆、太一のワガママでごめんな。」
千尋「仕方無いよ。サバトの前に力尽きたら台無しになるから、しばらく休も?」
半蔵「太一のワガママは慣れっこさ。観光に行こうぜ。」
魔神者達も、休息を入れてイタリアの街を楽しんでゆく......
紅魔館にて......
レミリア「......紫、隙間を使っていきなり訪問しないで頂戴。何回も言ったはずよ?」
紫「太一が幻想郷を巻き込む異変を起こしているの。協力すればあなた達の願いも叶えてもいいわよ。」
咲夜「....状況を説明して貰えますか?」
霊夢達説明中.......
パチュリー「.....面倒くさい事になっているのはわかるわ、だけど協力はしない。あなた達で頑張って。」
魔理沙「どうしてだ?下手するぞ紅魔館も無くなるぞ?」
フラン「お兄様は絶対にそんな事しない、私は信じているから。信用出来ないなら手紙を見せるよ。」
魔神と同じ能力を持つフランは太一から手紙を預かっている。
『紅魔館の皆、もしこの手紙を霊夢達に見せている時は僕がしばらく逃亡している時だろう。全ての魔神者を集結させなければ呪いは終わらず、幻想郷も異変が悪化する事は絶対だ。13人の魔神者が揃い、サバトの儀式を行い閻魔 蓮を浄化する事で今までの呪縛が完全に消え去る。万が一霊夢達に協力者が増えた時を考え、呪いの藁人形を渡しておく。赤い糸を解いたら僕らと同じ魔神者の力が使える、ただし代償として魂も身体も地獄に落ちる。新島太一』
妖夢「.....太一の事を好きだと思った私が馬鹿みたい......時々幽霊になって怖がらせたり、意地悪な所もあるけど、冷酷な女誑しだったなんて.....グズッ......」
幽々子「妖夢ちゃん泣かないで。でも今度ばかりは太一を許せない。」
霊夢「手紙の内容を読ませて貰ったけど、現実の世界で逃げ続けるなら、私は太一を異変者として退治する。」
美鈴「ご協力はしませんが、私達は霊夢さん達の邪魔はしません。」
魔神者の異変に介入させない為に、紅魔館のメンバーは中立の立場になって貰っている。
小悪魔「私もパチュリー様も、太一様の行動に口出しはしません。異変解決も大切ですが、いずれにせよ紅魔館の婿になる人に死んで欲しくありません。」
紫「......女誑しの被害が予想以上に広がっているわね.....ちなみに誰?」
咲夜「......」
レミリア「......」
フラン「......」
美鈴「......」
パチュリー「.......」
全員黙っている。太一の情報を流す訳にはいかない為もあるが、紅魔館にしばらく住んでいた事もあり、皆太一に好意を抱いている。
魔理沙「なぁ、この異変色々とヤバい事になってないか?太一は花嫁探しで幻想郷に来たけど、まるで花婿を奪い合う争奪戦になってるぜ?」
実際、永遠亭の鈴仙も太一の事を好きになっている。本当の異変がどうなっているのかわからなくなって来ている。
レミリア「でもこれだけは教えてあげるわ。太一を捕まえたらそれこそ異変が悪化する。運命を少し覗いたけど、神様が嫌いな理由を考えたら.....映姫に逆らうのも納得すると思う。」
魔神者は全員神殺しした理由として、共通点は人類を救う救世主になる為。だが本来の目的は己の怨みを晴らす仇討ちに過ぎない......
イタリア、ローマにて......
誠太「へぇ~、コロッセオの雰囲気は予想したけど水を入れて船戦もあったんだ。」
零「まぁな。ほとんどは剣闘士のタイマンが多いが、ローマ帝国は昔奴隷同士で決闘していた事もある。」
千尋「決闘の歴史に詳しいね〜。一応だけどお酒は飲まないで。」
半蔵「わかってるよ。エドワードの封印を解くには大量の酒が必要だからな。」
魔神者の中でもエドワードは酒好きで飲む量が尋常じゃない、基本的に飲み会で最後まで飲み潰れない程強過ぎて、神殺しの際に血酒にする狂乱性もある。
太一「.....ふぁ~.....おはよ〜.....」
紗椰「寝坊助が起きた。皆〜、一旦集合〜。」
シヴァ「喋り方移ってない?寝起きの気怠口調は真似出来ないぞ?」
ようやく目覚めたけど、何日経過したんだろう?イタリアに着いたのは覚えているけど......
スルーズ「起きたかい?アタイさっきフリストと交代して来たぞ。」
太一「僕、どれくらい寝てたのかな?」
バハムート「ざっくり3日間は寝てたぞ。魔力のオーバーフローで体力が限界だったからな。」
疲れたが溜まって爆睡していたのは事実らしい。でもまずは皆とエドワード解放に関して色々と話を進めないと......
アジトにて....
千尋「太一、エドの封印場所はわかっているの?」
太一「地中海に巨大な洞窟に、エドワードの海賊船、女王の復讐号(クイーン・アンズ・リベンジ)がある。解放したらエドが満足するまでお酒を飲ませてあげて。酒類は何でもいい。」
半蔵「念の為持って来た日本酒だけじゃ足らないぞ....」
酒豪の領域が異次元、ただ酒のおつまみと一緒に提供すると酔いが回りやすくなる。
童子「日本酒、ビール、ワイン、ウィスキー、ブランデー、テキーラ、焼酎、リキュール、とりあえず俺達も酒飲むから一覧表にまとめてきたぞ。」
酒の知識に関しては鬼の酒呑童子、卑弥呼もある程度詳しい。ただエドワードの魔神も鬼を酔っ払わせる程の酒豪である事を忘れてはならない。
零「料理は任せろ、もしレシピがあるなら現地の物を多少アレンジは出来る。」
スルーズ「レシピならアタイが持ってるぞ。太一もたまに食いしん坊になったら男飯作るからな。」
男飯はモンハン料理の名称にしている。フリストからスルーズに交代したのはエドワード解放にとって大きいアシストになる。
太一「スルーズ、神器錬成は零にしていいよ。僕に関してはワルキューレ全姉妹大丈夫、万が一戦闘になってもいいようにね。」
魔神者の能力を引き出すのも実はワルキューレの能力で、スルーズの異名は強き者。超人体質の零にとって一番相性が良い。
紗椰「食材調達は私と零がするよ。」
エドワード解放チームは僕、千尋、半蔵、誠太で行う。
イフリート「一応だか、紫達や神族が来ない事を願って俺は零と紗椰のボディーガードになる。」
武蔵「その方が良いかもな。メアリーは巨大な洞窟に封印されているが、危険も付き物か?」
千尋「満潮時が一番危険かな......封印場所にクラーケンがいるから、ある程度浮島や無人島を経由して移動した方が安全だと思う。」
実際エドワードは太陽と海の神殺しの異名も持っている。レオニダス王の血を引く人間で、禁忌の魔神は女海賊のメアリー・リード。そして今は亡きメアリーの相棒、アン・ボニーはエドの母親。魔神者の中では最も悲しき宿命を持つ者でもある。
半蔵「四人で船を乗るからある程度大きさが必要だな。太一、作れる?」
太一「模型、もしくはある程度設計図があれば魔法で作れる。微調整は誠太に頼む。」
誠太「木材創作はおいらの得意分野だから安心して。像を作る要領でやればなんとかなるよ。」
それぞれの特技を生かし、エドワード解放に向けて出発をする。誠太の特技は大工職人以上に物作が得意で、自由の女神を純金で再現した事もある。
晴明「それぞれ行動を開始するぞ〜、しくじりが無いように気を付けろ〜。」
卑弥呼「余の口調を真似してない?寝起きの太一は仕方無いけど腹立つ.....」
果たして、無事封印を解く事が出来るだろうか......
その頃幻想郷、紅魔館では......
レミリア「......ざっくりだけど多分魔神者が封印されている場所はこの場所だと思う。ほとんどヨーロッパだから、イタリア、フランス、ドイツ、オーストリア、ロシア、イギリス、正確な場所は見えなかったけど、こんなものかしら。」
霊夢「外の世界は本当に不思議ね......太一達は何処に?」
レミリア「そこまでは運命でも覗けないわよ。でも逆に太一達がいない場所に行って、魔神者の封印を解けば必然的に鉢合わせすると思う。最悪戦うけど.....」
封印されている魔神者を先に解放し、人質に取る作戦を考えている。現在太一達はイタリアにいる為、それ以外の魔神者を狙う。
フラン「お姉様!フラン久々に旅行に行きたい!」
パチュリー「ずっと図書館にいてもつまらないし、私も出るわよ。咲夜、あなたの故郷なら知っているわよね?」
咲夜「.....あんまりいい思い出はありませんが、魔神者の解放となるとビッグベンの時計塔ですね。紅魔館のメイド長になる前はロンドンのスラム街で育ちましたから......」
ビッグベンの時計塔には魔神者の一人、リリカ・ドルトムントが封印されている。太一達はエドワードの地中海にいる為気付いていない。
魔理沙「じゃあさっそく行こうぜ!外の世界は楽しみが多いからな!」
美鈴「私も同行します!」
小悪魔「パチュリー様の世話も大事ですからね!」
幻想郷と魔神者の異変は、さらに混沌の渦に巻き込まれてゆく......
地中海、巨大洞窟にて......
???「......俺様、まだ封印解かれないのか.....」
???「エドらしくねぇぞ。アンが今の状態みたら呆れてぶっ叩かれるぞ。」
エドワード「まぁこれだけは言える。魔神者全員、再び集結する事は間違いない。」
精神世界でメアリーと共に話しているエドワード、封印されても心は動いている。
メアリー「なぁに、解放したらたらふくお酒が飲めるぞ?」
エドワード「とりあえず、待つしか方法がないか.....俺様、酔っ払いになりてぇ.....」
次回に続く......
次回予告
太一達はエドワード解放の為に洞窟に向かう中、霊夢達はイギリスのビッグベンの時計塔でリリカを解放する為に動く。その事実を知らないまま行動している中、幻想郷でも新たな動きが......魔神者全員集結は可能なのか、果たしてサバトの儀式は完全するのか?
次回 幻想郷帰還物語
すれ違う魔神者と異変解決者
NEXTSTAGE イタリアorイギリス