幻想郷帰還物語    作:星風 彗星

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魔神者がようやく全員揃います。ゆっくりしていってね。


狂気の科学者と死の射撃手

シベリア平原にて......

 

零「ふぅ~.....皮膚を斬り裂く吹雪は太一みたいだぞ.....この後どうする?」

 

半蔵「難しい所だな.....」

 

伊吹 楓花の解放まで後少しだが、驚異の吹雪で足止め状態。解除方法は簡単だが、その場所に向かうまで過酷な耐久戦になる。

 

紗椰「サバトの儀式前だけど、式札を使うしか無いか.....ローラ、氷属性の薬ある?」

 

ローラ「残り3本、耐久時間は30分位。」

 

晴明「なる程ね〜。紗椰、使い方次第で状況打破出来るかもな〜。」

 

邪法の陰陽師はあまり式神を使う事は無い、太一の召喚獣と違う所は意思疎通が念話で、式神を召命している間は喋る事が出来ない。言霊使いにとって弱点を常に曝け出しの状態で動かなければならない。

 

紗椰「オンハンビラケンソワカ!召命 氷月狼!!」

 

半蔵「太一の召喚獣にそっくりだ....ただ違うとすれば式神の刻印と鼻が無い.....」

 

童子「大きさ的にもある程度寒さと吹雪を防ぐ事が出来るぞ、ただその間誰が晴明と紗椰を守る?」

 

雷電「零と共に儂が守るぞ。準備運動で四股踏みしてくる。」

 

 

 

15分後......

 

 

 

ローラ「皆、行くよ!薬を飲んで!!」

 

氷耐性の魔法薬を飲み、猛烈な吹雪に立ち向かう!

 

零「無類力士!汝の名は雷電為右衛門!!」

 

半蔵「超越憑依!汝の名は酒呑童子!!」

 

魔神解放した瞬間.......

 

ゴォォォォォォォォォォ!!!!

 

紗椰「吹雪が強くなってる!?ローラ!」

 

ローラ「療福天使!汝の名はナイチンゲール!」

 

魔神ナイチンゲールの能力は治療、ローラ自身の能力はあらゆる薬を調合する能力で、万能の医者と呼ばれている。

 

ナイチンゲール「.....どうやら封印されている楓花に誰かが手を添える事で吹雪が消えるみたいだ。もしくは、一番心に突き刺さる言葉をかけるといいかもな.....」

 

半蔵「楓花が心に響く言葉....太一に関する事を伝えればどうだ?」

 

新島太一は女誑し、過去に交際した女性は蓮以上に多い。本来あり得ないが、楓花とも付き合った事もある。

 

零「式神を解除すれば言霊は使えるだろ?この場は俺の筋肉に任せろ!」

 

紅蓮流の技は数多く存在するが、本来は武装した状態で戦う。神殺しの武術の真髄は.....

 

零「スゥゥゥゥゥ......ボッ!!」

 

呼吸で筋肉をコントロールし、武具と一体化し戦う。零 龍李の究極奥義『体錬命生(リンヤオシェンラオ)』、その本質は....

 

紗椰「上半身が肥大化した!?筋肉が生きているよ!」

 

身長も体重も瞬時に変え、全身を高熱状態にする事で防寒対策にもなる.....

 

ローラ「楓花との距離は200メートルだよ、射程内に入った?」

 

半蔵「まだだ....5メートルに達さないと言霊が届かない.....積雪を溶かすぞ!」

 

高速で印を結び、鬼忍の忍法は.....

 

半蔵「火遁秘術 大蛇業火!!」

 

灼熱の大蛇が積雪を掻き分け!!更に、

 

零「俺も加勢するぞ!紅蓮流圏技 爆烈百拳!!」

 

風火輪と呼ばれる圏で業炎の如く舞う!!

 

紗椰「射程内に近づけたよ!説得が終わるまで時間稼ぎお願い!」

 

猛烈な吹雪を一時的に溶かしてはいるが、半蔵も零も技を出し続けると体力もかなり消費されてしまう。防寒対策はしているとはいえ、いつ効果が消えるかわからない。

 

ローラ「念話が出来るように、楓花に薬を撃ち込む!」

 

注射器を封印されている楓花に投げ撃ち、紗椰と楓花は精神世界に突入......

 

 

 

楓花「....う〜ん....頭痛い....誰?」

 

紗椰「私だよ。楓花〜、覚えてる?」

 

晴明「リュドミラ〜、返事してくれ。」

 

リュドミラ「....その声、晴明か?平和な世界を築いたはずだが、また戦争か?」

 

紗椰「よかった〜.....ギリだけど記憶は残っているね。」

 

陰陽師は精神世界に突入する事で呪詛や除霊を行う。紗椰の場合は相手に言霊を聴かせ、声を聞いた瞬間発動する。

 

楓花「念の為だけど、愛しの太一は生きているの?」

 

紗椰「もちろん。ただ幻想郷は綺麗な女性が沢山いるし、下手したら女誑しに戻っているかもよ。」

 

楓花「......なんとなく予想したけど.....後でお仕置きしないきゃ......」

 

リュドミラ「魔神解放の合言葉を唱えろ、生き残る為にな!」

 

伊吹 楓花の異名は死の射撃手、戦場で多くの神族を撃ち抜き、神を暗殺した経験もある。その裏腹とは別に世間知らずの金持ち令嬢でもあり、魔神者達と同じ道を歩むようになってから人生が変わった。そして誰よりも新島太一を愛している。

 

 

 

太一「ハァクシュッ!?」

 

哀「お兄ちゃん、風邪?」

 

亮治「誰か噂しているんじゃないのか?」

 

太一「....心当たりが多過ぎてわからない.....女関係だろうな.....」

 

 

 

 

楓花「.....話聞いて吹っ切れた。もし太一が浮気、多分確実に恋愛関係以上の女性は複数いると思う。邪殺開眼!汝の名はリュドミラ・パヴリチェンコ!!」

 

魔神解放した瞬間、シベリア平原の吹雪が一瞬にして消えてゆく!

 

零「吹雪が弱くなってきた!成功したんだな!」

 

半蔵「ローラ、キャンプ場に帰還したら治療を頼む。俺達は魔神者とは言え、命を大事にしないとな。」

 

ローラ「たまには良いこと言うじゃない。楓花もまとめて治療するよ!」

 

銀世界のシベリア平原から、楓花が紗椰を肩を担ぎながら向かってゆく。その風景は、レジェンドの軍人が帰還するが如く凛々しい.......

 

紗椰「後はリーダーとティナだけだよ、エド達大丈夫かな?」

 

童子「俺達自身も共鳴が強くなっている。恐らく解放しているかもな。」

 

この時は不知火 亮治も解放していたが、誤差が10分位の為、魔神者達は大体同じ時間帯で解放したと思い込んでいる.......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーストリア研究所にて.....

 

 

エドワード「千尋〜、パスワードわかった?」

 

千尋「全然わからない!何が正解なの!?」

 

シベリアの猛吹雪とは違い、封印解除のパスワードが難しく頭が混乱している。

 

誠太「試しに技を披露しても機械が作動しない.....ヒントがあっても無理!おいらの頭、痛い。」

 

リリカ「う〜ん.....とりあえずさ、今まで試した解除パスワードを整理してみよう。」

 

これまで試したのは力強く、音楽魔法、計算、暗号、詠唱、技の披露、ピッキング、どれも不正解。だが、

 

メアリー「私はエドと秘宝を沢山手に入れた経験でよ、お宝には必ず障害がある。ニコラの秘宝は科学、それに近い物となると.....機械仕掛けの何かがあると思う。」

 

推測が当たっていても外れる可能性もあるが、試す価値はあると思う。

 

武蔵「拙者は科学を知らないが、ニコラはティナと会話している時は代々チューニング中でござる。」

 

エドワード「.....千尋、試しにパスワードを車種、もしくは車の部品を入れ込んで欲しい。」

 

千尋「私の愛車を入れてみるよ。ティナは車とバイクを修理している時めちゃくちゃ笑顔だからね〜。」

 

パスワードとして入れたのは、千尋が愛車としているマツダのRX-8。入れた瞬間、

 

『ロックが一つ解除されました。引き続きパスワードの入力をお願いします。』

 

卑弥呼「ほえ〜、半日掛かったがようやく進展した.....でも、皆がどんな車乗っておるのか知らん。」

 

エドワード「俺はポルシェ 911、Turbo S。」

 

誠太「おいらは三菱 ランエボIX。」

 

リリカ「私はシボレー コルベット C8。」

 

所持する愛車をパスワードとして入力し、次々と研究所の扉が開きつつある。

 

エリザベート「ニコラは本来車を乗らないぞ?何故パスワードが車種なのか理解出来ませぬ。だが、太一達が普段使用している愛車はわかるのか?」

 

千尋「....!スマホで調べればわかると思う!毎月5日はティナがずっとガレージ兼研究所にいるから、多分他のメンバーの愛車を知れる!」

 

魔神者は車の定期点検、車検、チューニングする日時、ティナ自身のプライベート時間を邪魔しないようにしている。1月の亮治ら始まり、誠太 2月、ローラ 3月、エドワード 4月、半蔵 5月、太一&哀 6月、紗椰 7月、楓花 8月、零 9月、 リリカ 10月、 千尋 11月、ティナ 12月。車の修理を終えた後、写メ日記をするのがティナの日課らしい。

 

武蔵「ふむ.....この日課以外にも共通点がある.....誕生日月と一致しておらぬか?」

 

メアリー「言われてみれば.....まぁとりあえず愛車を調べるぞ。」

 

 

検索の結果、半蔵、トヨタ スープラ。紗椰、ホンダ NXS。零、日産 フェアレディZ。ローラ、アウディ R8。楓花、BMW M4。ティナ、レクサス LC500。哀、スズキ スイフトスポーツ。太一、スバル WRX。亮治、ランボルギーニ ウラカンLP。

魔神者の愛車をパスワードとして入力した結果......

 

エドワード「扉が開いたぞ!後は俺様に任せろ!」

 

リリカ「解除方法は触れるだけでいいけど、強烈な電流が流れるから気を付けて。」

 

封印されたティナの像に触れた瞬間.....

 

 

バチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!

 

千尋「電流浴びて大丈夫なの!?」

 

誠太「エドは不死の鋼体だよ。電流は効かないから平気平気。」

 

全ての電流が消えた瞬間.....

 

ティナ「.....あれ?車のチューニング時期は過ぎたと思うんだけど....」

 

卑弥呼「余達を覚えておるな。ニコラも姿を見せろ。」

 

ニコラ「.....久々に実験をするつもりが、長い時間寝過ぎた......素材はあるか?」

 

メアリー「やっと起きたな、科学ジャンキー。」

 

魔神者ティナ・ライオネルが解放され、これで魔神者13人全員解放が完了した。その瞬間.....

 

武蔵「!?誠太、申し訳ないが....恐らくアルキメデス、リュドミラも解放されと思う.....共鳴が激しく苦しい....」

 

エドワード「俺様達、久々の集結と同時に災いも起こる。面倒な事にならないといいな.....」

 

全ての魔神者が揃い、サバトの儀式を行う事は把握しても、気持ちが揺らぎ、恐怖が強くなってゆく......

 

 

 

 

 

フランス革命地にて.....

 

 

 

 

 

 

太一「......哀、先生。幻想郷に戻るぞ。」

 

亮治「言わなくてもわかる。サバトの儀式だな。だが現時点でバラバラの場所にいる皆をどうやって集合させる?」

 

哀「私の召喚獣で呼び寄せるよ。サモンズレギオン!密告者 シュミハザ!」

 

全ての魔神者を一度集結させ、幻想郷に戻る。今から博麗神社に殴り込むが、もう後戻りはしない。

 

哀「魔神者の皆、私は新島 哀。密告者の力を借りて呼び掛けるよ。利き腕を上に突き上げて、博麗神社って言って欲しい。儀式の場所に転移すると同時に、皆を集合させるよ!!」

 

次の瞬間、シベリア平原とオーストリア研究所から黒い光が天空に突き刺すように光柱が出現する!!

 

太一「.....皆の位置がわかった。博麗神社に行くぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷、博麗神社にて.....

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「太一.....お願いだから帰って来て......」

 

 

 

 

バリィィィィィィンンンンン!!!!

 

 

紫「霊夢!魔神者達が幻想郷に来たわよ!」

 

魔理沙「待ってたぜ!場所は何処だ?」

 

予想通りだ、でもまずは行動を完全に制御させる!

 

紗椰「オンヤシャタルニハソワカ!呪殺結界!!」

 

文「体が.....動かない.....」

 

哀「殺意をむき出しにすると話しづらい。抵抗するなら殺すよ?」

 

現時点で異変解決組は四人か、本当ならもう何名かいる予定だったが.....まぁいい、例え仲間が来ても返り討ちに出来る。

 

亮治「まぁまずは話を聞け、それからでも遅くは無いぞ。」

 

サバトの儀式を行う前に、霊夢、魔理沙、母さんには伝えなければならない事がある.......

 

 

 

 

 

 

次回に続く....




次回予告 

全ての魔神者が博麗神社に集結、当然異変解決組は魔神者を退治すると殺意むき出しになるが、何故太一達が幻想郷に反逆する事を選んだのか、その真実が明らかになると同時に、恐ろしい過去が隠されていた......


次回 幻想郷帰還物語

閻魔 蓮の蘇り

NEXTSTAGE 博麗神社
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