魔神者の日常 不知火 亮治
異変解決して約2カ月.....
亮治「....いい朝だ.....」
輝夜「旦那様、おはようございます。いい朝ですね....」
魔神者のリーダー、不知火 亮治は閻魔 蓮の異変解決後、正式に輝夜と結婚した。永遠亭の皆はずっと蓬莱人が婚約し、結婚する道のりが険しい事を知っているからこそ、祝福の声が多かった。
アルキメデス「亮治、久々に教師の仕事だな。調子はどうだ?」
亮治「幻想郷の寺子屋がどんな感じか気になるな。ただ久々に教え子がいると思うと嬉しい。」
魔神者の教え子は太一と哀のみだが、神族以外は種族を問わずに勉強を教える事が亮治の生きがい。何よりも子供の成長を間近で見守る事が本人にとって嬉しい。
慧音「永琳から聞いたけど、寺子屋の先生になってくれるのはあんたかい?」
亮治「私は不知火 亮治。今日から一緒に先生として頑張ろう。」
慧音「上白沢 慧音だ。最初は私が生徒達に紹介しておくよ。」
教師の喜びは、子供の成長にある。亮治が最後に学びを教えたのはおよそ5年前、太一と哀が最後の生徒になる。
輝夜「旦那様〜、これからお仕事ですか?頑張ってください。」
亮治「行って来る。先生として頑張らないとな。」
寺子屋にて.......
大妖精「異変落ち着いて良かったね〜。そう言えば新しい先生が来るみたいだよ?チルノちゃん、今日は授業をちゃんと聞こうね?」
チルノ「あたいはいつも授業ちゃんと受けてるぞ!宿題も何とかなる!」
ルーミア「そう言って、チルノはこないだ慧音先生に怒られてたよね?」
チルノ「.....」
既に寺子屋で子供達がガヤガヤしている。そんな中廊下で.....
亮治「.....チルノ、大妖精、ルーミア、ミスティア、リグル、サニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイア、クラウンピース、メディスン、生徒というより児童だな.....慧音、人数合ってる?」
慧音「緊張しているのか?」
アルキメデス「教え子が増える事が何よりも嬉しいから、少しテンパっているんだな。」
5年前に授業をして以降、ほとんど先生として仕事していない。戦争、レジスタンス、サバイバル、神殺しでまともな事をしていない為、不安が強い.....
亮治「まぁでも、少人数の方が色々と教えやすい。先生としてやり遂げる!」
慧音「最初は私の授業で、次に亮治が好きな教科を皆に教えて欲しい。」
打ち合わせを重ね、今日1日寺子屋の先生として頑張る亮治。果たして.....
慧音「皆!おはよう。宿題は私の机に置いたか?」
大妖精「置きました!先生、大切なお話ってなんですか?」
慧音「今日から寺子屋に新しい先生が来るぞ。リグル、日直を頼むな。」
リグル「は、はい!起立、気を付け、礼!」
寺子屋の子供達「おはようございます!!」
号令は全国の小学校と同じ仕組みらしい.....そして、
慧音「よし、今日皆には新しい先生を紹介しよう。不知火 亮治先生だ!」
ガララララ.....
亮治「私は不知火 亮治。幻想郷生まれ、外の世界で育った蓬莱人だ。皆、宜しく頼むよ。」
寺子屋の子供達「宜しくお願いします!」
久々の学校で亮治は嬉しく、笑顔が微笑ましい。
慧音「さてと、1時間目は歴史だ。教科書を出して....昨日の復習からするぞ!」
1時間目は慧音が得意とする歴史で、戦国時代の信長について教えている。
ミスティア「先生、信長は桶狭間の戦いで有名になったんですよね?」
慧音「最初こそ信長は小さな尾張の国だったが、今川義元を討伐して天下に名乗りを上げたんだ。しっかりと勉強して偉いぞ!」
ルナ「でもさ、信長は基本何もしてないよね〜。」
寺子屋の様子を観ると、優等生の大妖精。問題児のサニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイア、馬鹿正直のチルノ、個性があって面白い。
慧音「一見そう思うが、戦国の総大将が一番大変なんだ。国を纏め、軍事力を高めるにはどうすればいいと思う?」
クラウンピース「現代風に言うなら....お小遣いを増やす?」
慧音「....まぁ正解にしておこう。厳密に言えば小判やお米を与える事で兵士の士気を上げるが、褒美が増えたら嬉しい。それと一緒だと覚えて欲しい。」
チルノ「.....何言ってるのかわからない....」
亮治「.....馬鹿のレベルが異次元だ.....」
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン。
慧音「そうだ、2週間後のテストに信長の歴史を出すから勉強するんだぞ。」
ルーミア「そうなのか〜?」
リグル「次は亮治先生の授業だ!何をするのかな?」
亮治「.....(魔法や科学は難し過ぎると思う.....ならば....)」
アルキメデス「楽しい授業をするなら、皆を校庭に呼んだらどうだ?」
亮治「よし.....寺子屋の皆は外に来てほしい!」
不知火 亮治先生の授業は校庭で行う事になった。その授業の内容は.......
校庭にて.....
亮治「集まったな....私の授業にようこそ!1日宜しく頼むぞ。」
大妖精「亮治先生、皆を校庭に集合させて何をするんですか?」
亮治「皆は知っていると思うが、私は魔神者の一人。だが全ての魔神者と違い、凄い特技を持っている。私の場合、全ての生き物に対して会話をする事が出来るぞ。」
メディスン「生き物全て?例えば、犬や猫とかですか?」
亮治「わかりやすくするなら、犬、猫、鳥、ペット動物に対してはどうやって過ごすか熟知している。今回は私が普段飼っている動物について学んでいこうと思う。それじゃ、召喚するぞ!」
魔神者、不知火 亮治は幻想郷で育った時も、毎日動物と家族に過ごしていた。普段見られないような獣も飼っていて、時には戦場に使っている。
アルキメデス「亮治、太一が普段使用する召喚獣はやめておけ。出来れば平均的な魔獣がいいぞ。」
亮治「.....よし、これなら大丈夫だろう。サモンズギフト カーバンクル!」
召喚したのは宝石獣カーバンクル、治癒の魔法を持つ召喚獣。亮治が現実世界で生き残る為に、大量のカーバンクルを保有している。
ミスティア「可愛い〜!リス見たい!」
亮治「これはカーバンクルって言う召喚獣だ。外の世界では多くの者がペットとして飼っているぞ。」
チルノ「額に変な物がついている?触っていい?」
亮治「それは辞めておけ、怪我するぞ。」
カーバンクルは額の宝石を触られると威嚇して引っ掻いたり噛み付いたりし、捕食動物に食べられないように魔力を噴出させている。
慧音「.....愛らしい動物なのに凄いな.....結構な数を持っている見たいだが、餌とかどうしてる?」
亮治「子供が好きなお菓子に、少し魔力を入れると食べるぞ。」
皆がそれぞれ餌やり、撫でる、ブラッシングをすると....
サニー「先生〜、額の宝石が赤く光ってるよ?どう言う事?」
亮治「カーバンクルは持ち主によって、宝石の種類が変わるぞ。愛着度が強くなれば輝きが増して、色によって魔法効果が決まるんだ。」
大妖精「私のも光った!私のは....緑色?」
チルノ「あたいは水色だ!」
額の宝石光の種類として、赤、ピンク、オレンジ、黄色、緑、青、水色、紫、白、稀に虹色、太一と哀は常に変色している希少種のカーバンクルと契約している。
亮治「額の宝石にはそれぞれ意味がある。ここで皆の知識がどれくらい強いかクイズを出すぞ、カーバンクルの宝石の意味とはなんだと思う?皆が思う事を素直に言って欲しい。」
ルーミア「う〜ん.....不思議って意味かな〜?」
ミスティア「私は友愛だと思う。」
スター「意外と情熱が正しいんじゃない?」
リグル「希望の象徴?」
皆それぞれ思う意見は全て正解、亮治は現実世界で鉱物を漁って魔法研究していた事もあり、石言葉の意味をよく理解している。
亮治「宝石の共通点は色が綺麗で美しい、そして何よりも幸運を招く縁起物だ。生き物を大切にし続ける事で、これからの人生がより良くなるんだ。わかったかな?」
寺子屋の子供達「亮治先生!ありがとう!!」
慧音「.....独特な授業だが、沢山の教え子がいる理由がわかる.....本当に優秀な先生だな.....」
不知火 亮治が子供に教える事で大切な事は、実際に体験させて学ぶ事にある。久々の教師としての喜びで、魔神のアルキメデスも関心している。
亮治「よし、そろそろ授業を終わりにして....美味しい昼食にするぞ!手洗い、消毒、しっかりするんだぞ!」
クラウンピース「やった〜!!昼食だ〜!」
慧音「あんまり急ぐんじゃないよ!」
昼食にて.....
慧音「よし....皆!給食がきたぞ〜!」
今回の給食はチャーハン、野菜スープ、デザートに杏仁豆腐。この献立を見た瞬間、
亮治「.....珍しいな、まさか零が提供してくれたとは.....」
零「リーダー、お疲れ様。教師の仕事は大丈夫か?」
大妖精「亮治先生、知り合いなんですか?」
亮治「私と同じ種族、魔神者の零 龍李だ。」
慧音「.....霊夢から聞いたが、魔神者って本当に見た目は人間なんだな.....」
メディスン「零さん!太陽の畑に新しい花を仕入れたので、機会があったら来て!」
零「ありがとよ。定休日に幽香に会いに行くからな。」
異変解決以降、零は定期的に花を購入する。お店に綺麗な花を添えて、お客様に美味しい食事を提供するのが本人のコンセプトらしい。
ミスティア「あのさ....寺子屋終わったら手伝ってもいい?」
零「しょうがねぇな.....ちゃんと勉強が終わったらな。」
幻想郷に新しい飲食店をオープンさせた零は、ミスティアをアルバイトで雇っている。飲食店と言っても居酒屋だが、二人で考案したメニューが大繁盛し、人里で話題になっている。
ルーミア「美味しい〜。」
チルノ「亮治先生!この後は何するの?」
亮治「そうだな.....世界の遊びを知りたいか?」
リグル「やりたい!先生早く教えて!!」
零「余計な心配だったな.....リーダー、俺はもう帰るぞ。」
昼食の提供を終えた零は、いち早く退散した.....
午後の授業......
亮治「午後の授業は映画鑑賞をしようと思う。私が魔法で見せるぞ。」
ルナ「あんた魔法使い?でも魔法で映画を見せるって何を?」
亮治「映画と言っても劇みたいな物だ。私がいた世界での劇場を楽しんで欲しい。」
水晶を映写機のように稼働させ、ムービーが始まってゆく.....
サニー「何の映画?」
亮治「見ればわかるさ、必ず心が動かされる.....」
不知火 亮治が提供した映画は、『グラディエーター』。
2時間後......
スター「.....ぐスッ.....感動して涙が出ちゃった.....」
クラウンピース「戦いだけじゃないんだ......関係が深まるとどうしても我慢出来ないよ......」
アルキメデス「皆、しっかり反応してくれたな.....」
亮治「私の授業はここまでだ。慧音先生、帰りの会は頼むぞ。」
慧音「....はッ!いかん、映画に感動して忘れてた....」
そろそろ寺子屋の子供達も帰る為、亮治が出来るのはここまでになる。
亮治「また機会があったら違う授業をしよう。皆、今日はありがとう。」
寺子屋の子供達「亮治先生!ありがとうございました!!」
こうして、不知火 亮治先生の仕事が終わった......
放課後.....
慧音「それじゃ皆、明日もしっかり来るんだぞ!宿題忘れたら居残りだからな!」
リグル「先生!さようなら!!」
寺子屋の子供達「さようなら!!」
今日1日、皆は楽しい気持ちで帰宅してゆく......
アルキメデス「亮治、お疲れ様。久々の先生は楽しかったか?」
亮治「楽しかったな.....慧音、また宜しく頼むよ。」
慧音「いいさ。この後は永遠亭に帰るんだろ?」
亮治「帰る前に、輝夜と待ち合わせている。飲み会はまた次回でもいいか?」
慧音「そうか、輝夜の旦那だからな。また宜しく頼むぞ!」
結婚して最初の仕事は永遠亭に帰って輝夜と食事をする。だがその前に.....
プルルルルルル.....
亮治「....紗椰、仕事が終わったぞ。」
紗椰「リーダー、頼まれた自画像が完成したよ。もう自宅に送ったからね。」
亮治「楽しみにしてるよ。」
永遠亭に紗椰が作成した絵画が、今夜中に届くようになっている.....
夜、永遠亭にて......
輝夜「亮治様!お帰りなさい!!」
亮治「帰ったぞ。夕飯の前に....絵画届いた?」
輝夜「届きました!鈴仙が飾り終えたと思いますよ。」
リビングには、紗椰が手描きで作成した自画像が飾られている......
亮治「.....私も、少し老けたな.....だが、ある意味美しい。今までの修羅場を乗り越えたからこそ、この一枚の絵が綺麗だ。」
輝夜「私も、今の亮治様が凄く素敵です!さぁ、夕飯にしましょ!」
鈴仙「姫様〜!夕食の準備出来ました〜!!」
てゐ「はやく食べよう〜!」
夕食は銀シャリのにぎり飯、味噌汁、たくあん、鮭の塩焼き。
永琳「亮治先生、初仕事お疲れ様。」
妹紅「次回は飲み会だぞ!身体を壊すなよ?」
亮治「わかっているさ。いただきます!!」
永遠亭「いただきます!!」
魔神者不知火 亮治、輝夜と結婚し、平和な日常を過ごしてゆく.....
アルキメデス「亮治.....いつまで幸せでいろよ.....」
次回に続く.......
次回予告
魔神者は幻想郷で平和な日常を望む。過ごし方は自由なり。
次回 幻想郷帰還物語
五條 紗椰の日常
NEXTSTAGE 命蓮寺