白玉楼にて.....
幽々子「妖夢ちゃん〜!お稽古頑張ってね〜。」
妖夢「はぁ.....たまには幽々子様も参加してくださいね.....」
誠太「観客を気にする事ないさ、おいらはただいつも通りにするだけ。」
中庭で剣術の稽古をする妖夢と誠太、刀と剣を大量に用意し、性能や合わせ技を試している。
武蔵「拙者はあくまでも見物だ、お主達がどのようにしても構わぬ。」
誠太「助かるよ。まぁおいらは魔神者の中じゃ、魔術が使えない凡人だからね。」
妖夢「そうなんですか!?」
武蔵「安く言えば努力の天才、だが実績は嘘をつかない。拙者は誠太殿を誇り高き思う。」
魔神者の王、新島太一のように何でも出来る才能もないし、生まれ育った環境もごく普通。同じ魔神者も誠太を馬鹿にする事は絶対にしない、絶え間なく努力した証拠が身体や風景に残されている。
誠太「まぁ、太一と一緒に製作した装備があるおかげで、おいらも魔法が使えるようになったんだ。」
幽々子「試しに見せてくれる?私も気になるの。」
誠太「水ノ型 第一式 逆鱗斬!」
ザシュン!!
妖夢「凄い!水の斬撃が藁巻きを切断した!でもなんで?刀が曲ったような気がする。」
誠太「水ノ型はおいらの武器術の基本の動きだからね。試しにやってみる?」
模擬刀を渡し、先程の誠太の技を再現しようと試みる。
妖夢「水ノ型 第一式 逆鱗斬!」
武蔵「それはただの水平斬りだ。」
妖夢「難しい.....」
神殺しを達成した誠太の武術は五つの型をベースにあらゆる派生技がある。火ノ型、水ノ型、風ノ型、雷ノ型、土ノ型。武器によって動きは変わるが、技の内容はあまり変わらない。
誠太「コツを掴むとするなら、力を抜いてみて。」
妖夢「もう一回!逆鱗斬!」
若干だが、斬撃が少しだけ曲った.....
武蔵「まだまだ修行が足らぬ。誠太の藁巻きを良くみるといい。」
妖夢「凄い.....一度の斬撃なのに曲線を描いている....」
誠太「今度は打ち込みだよ。かかってこい!」
15分後......
妖夢「はぁ...はぁ....疲れた....」
誠太「この位で休もう。色々と指摘する部分が多すぎるし、武蔵解除。」
武蔵「御意。」
鍛錬でも誠太は軽く汗を流した程度、魔神者の体力は妖夢にとって足元にも及ばない。
幽々子「住み込んでくれて嬉しいわ〜、この後ご飯を食べたいのだけれど......妖夢ちゃん大丈夫?」
妖夢「筋肉痛のレベルじゃないです......私の剣術が全然通じない.....」
誠太「神殺の域は妖夢には無理だね、おいらの鍛錬についてこれないのも頷けたよ。」
武蔵「拙者の知る二天一流とは違い、あらゆる流派を取り入れた天下無双の剣術。誰も到達は出来ぬ。」
魔神の言葉は何よりも説得力は強い.......稽古を終了し、ご飯を食べる.......
昼飯......
誠太「おいらはご飯食べ終わったら鍛冶屋の仕事だから出かけるよ。ズルルルッ....」
幽々子「ズルルルッ....まぁ仕事をしないと稼げないから、いいわよ。ちなみに何をするの?」
誠太「基本的にはそれぞれ魔神者の持つ装備の点検かな。おいらの場合、五輪刀を研ぐ。」
五輪刀はそれぞれ長さが異なり、属性付与された5本の刀。火属性の火燐。水属性の氷月。雷属性の天雷。風属性の裂空。土属性の剛岩。魔力を使わずとも魔法斬撃が出来るように太一と共に製作し、定期的に研ぐ事で安定の威力を保つ事が出来る。
妖夢「私の武器も手入れ出来ますか?」
誠太「一応出来る。ただ太一に任せると勝手に魔改造して恐ろしい兵器が産まれるから、頼むならおいらによろしく。」
幽々子「一度、太一にはちゃんと問いただす必要があるわね.....」
うどんを食べながら、問題を起こす太一の事を考え何かお灸を据えないと気が済まない。女誑しは既に違うターゲットを見つけている。
武蔵「次は誰を誑かすのか.......まぁ予想はだいたいわかるが、口出ししても無駄だと思う。誠太、そろそろ仕事だ。」
誠太「そんな時間になるね、今から天界に行って来る。」
幽々子「天界?何をするの?」
誠太「内緒にしたい。ご想像に任せるよ。」
表向きは天界で衣玖、天子とお茶会だが....真の目的は、比那名居天子と果たし合い。ただ幻想郷に住んでからは、魔神者達は強い者と巡り合えていない。誠太は天人を神族と認識しているのか、殺気MAXで勝負しても構わないとやる気に満ちている。
妖夢「とりあえず、無事に帰ってきてくださいね。」
誠太「さぁて、神殺しの血を研ぎ澄ますぞ......」
天界にて.......
武蔵「天界についた......だが、本当にいるのか?誠太殿......」
誠太「確実にいると信じている、まぁおいら自身が出向く事を相手は想定していないと思うよ。」
その頃.......
天子「とりあえず退屈だから、博麗神社を壊しに行ってこよ。」
衣玖「総領娘様の我儘で私の仕事が増えるんですよ!?あなたのせいで、どれだけ迷惑かけているのか......」
魔神者が来ている事に気付かない二人、衣玖は天子の我儘にうんざり中、そこに......
誠太「おもてなしは無しかな?まぁ、その方がおいらにとって都合がいい。」
衣玖「?何故天界に人間がいるの?普通に通行出来る場所じゃないのに......」
天子「!あなた強いわね!名乗りなさい!」
正直誠太は相手がどんな者であろうと、天人がどれ程強いのか確かめたい。魔神者の中では魔法が使えないが、それ以上に剣術が強い。
誠太「おいらは神殺しの魔神者、風間 誠太。天界に来た理由はね、血が研ぎ澄まされて興奮しているんだよ......」
武蔵「誠太殿、準備は良いか?拙者の力を思う存分発揮するのだ!」
誠太「天下無双!!汝の名は宮本武蔵!!」
五輪刀を抜刀し、魔神解放する!
シャキィィィィィィンンンンンン!!!!
天子「噂の魔神者は相当強そうね!私も本気で逝くわよ!」
誠太「火ノ型 第一式 焔ノ牙!!」
緋想の剣と五輪刀が激しく交差する!!
衣玖「魔神者......噂では聞いていましたが、総領娘様相手に互角。いやそれ以上?」
誠太「ふぅ~.....太一とは違う強さだ.....この気持ち、おいら久しぶりだよ!」
天子「正直ずっと退屈だったから楽しいわ!誠太、私の物になりなさい!」
ガギィン!ギィン!!ギィン!!ギィン!
誠太「能力解放......秘技 燕返し!!」
ザシュン!!
天子「何なの!?刃が地面を跳ねた?」
武蔵「拙者の生涯ライバル、佐々木小次郎の技だ!だが、五輪刀が蛇の如くうねるとは見た事ないぞ?」
誠太「五輪刀を最大限に活用するなら、周りの物も利用させて貰う。」
本来の燕返しとは違うが、現世ノ図で建物の破片、地面も武器にしてしまう。更に、
誠太「風ノ型 第六式 天嵐独楽!」
逆立ちの状態で風属性の斬撃を独楽の如く襲う!!
天子「くぅぅぅ!?こうなったら、要石 カナメファンネル!」
あまりの強さにスペルカードを発動する!だが誠太は、
誠太「土ノ型 第五式 岸壁崩し!!」
強引に五輪刀を薙ぎ払い、要石を両断する!!
天子「嘘!?普通切断出来ないわよ!?」
誠太「危なかった......風ノ型から土ノ型に切替えすると身体の負担が尋常にくるな......」
上体を反らす動きで相手を薙ぎ払ったのか、腰と腕に痺れがある誠太。だがこの戦いを見物している衣玖は、
衣玖「総領娘様と互角に戦える者は殆んどいないと言いたいけど、ここまで強いと何も言えずただ見守ってしまう.....はやく終わって.......」
二人の戦いがあまりにも苛烈過ぎて、見物しか出来なくなっている......
誠太「さぁて、そろそろ終いにしようか。」
天子「せっかく出会えたのよ?もっと楽しませてよ!」
誠太「本当我儘な天人だ、おいらを本気にさせた事を後悔するがいい......」
天子には白いオーラ、誠太には黒いオーラが目に見える程にわかる。命懸けの死闘を行うが、何故か笑顔で笑ってしまう。
天子「全人類の緋想天!!」
誠太「五輪刀 雷ノ型絶技 光神轟雷!!」
ドゴォォォォォォォォンンンンン!!!!
天子「.......負けた......要石も切断され、緋想の剣が砕けた......」
誠太「天人ってけっこう頑丈なんだ。おいらの経験から、刀で殴る感覚は始めてだったよ。」
衣玖「総領娘が、敗北......」
武蔵「誠太殿!拙者は信じたぞ、お主が勝つ事をな!」
二人の死闘は、風間 誠太の勝利に終わった。今までも強者と戦い、神殺しをなし得た魔神者は相手を始末してしまう癖があるが、
誠太「まぁ、今回は太一とは違う苦戦だったな。おいらは更に強くならないと......」
衣玖「あの、風間 誠太と言いましたよね?良ければ少しお話しを.....」
武蔵「拙者達に何を問いただす?」
衣玖「総領娘様の我儘とは言え、あなた達魔神者は何故幻想郷に住む事を決めたのですか?」
閻魔 蓮の異変は幻想郷の皆が知ってはいるが、魔神者達が住んでいる事を知らない者もいる。
誠太「正確な理由は答える事出来ないよ。おいらの仲間に、天子以上の我儘な龍王がいる。その監視って思って欲しい。」
衣玖「その者は、誠太様よりも強いのですか?」
誠太「魔神者の中じゃ、彼が一番強い。桁違いのレベルって言いたいよ。」
神殺しの魔神者、その頂点は新島太一。八雲 紫の息子でありながら、現実の世界で育った世間知らず。終末の龍王バハムートを宿す最強の存在は、誠太達にとって憧れの存在でもある。
武蔵「そろそろ帰る時間だ、誠太殿。」
誠太「まぁ、幻想郷に住む以上、殺戮はしない。おいら達は忠義を破らないから、また来るよ。」
天子「......今度は私が勝つ......覚えてなさい.....」
衣玖「とりあえず、終わって良かったです。総領娘様は今日はお休みください、明日から天界の復興作業をします。」
天子「えぇ......一番やりたくない事なんだけど......」
派手に大暴れした為、天界の建物は滅茶苦茶。誠太は負けた天子に、我儘に振り回される気持ちを味合わせる為に、誓約書も用意した。
誠太「そんじゃ、負けた分はちゃんと働いてね〜。」
白玉楼に帰還......
誠太「帰ったよ〜。」
幽々子「おかえり誠太。丁度妖夢ちゃんが夕飯を作っているから、お風呂済ませてね〜。」
誠太「あんがと。汗を流してくる。」
ちょうど妖夢が調理中で、誠太自身は風呂で汗を流す。
妖夢「日本人はやっぱり白米かな?今日はカレーにしよう!」
米を大量に購入し、とりあえず片っ端から料理を作る妖夢。ただカレーのみだと幽々子が飽きると思い、
妖夢「試しに仕入れた調味料で、ハヤシライスも作ろう。気に入ってくれるかな?」
零 龍李の食堂で仕入れた物を早速活用する.....
風呂にて.....
誠太「あぁ.....身体が沁みる.....」
武蔵「比那名居天子、中々の強者だったな.....」
誠太「それでも、太一の方が強い。おいらはわかる、龍王の恐怖は、底無し沼以上に怖いからね。」
武蔵「風呂上がりには必ずコーヒー牛乳を飲むんだぞ。」
コーヒー牛乳は風呂場に冷蔵庫を設置した為、買い置きしている。その為、いつでも飲める......
夕飯にて......
妖夢「お米が大量に手に入ったので、カレーライスとハヤシライスを用意しました。沢山食べて下さい!」
誠太「いただきます!!」
幽々子「いただきます!」
大盛りを食べる二人、そこに、
妖夢「誠太さん、紗椰さんから挿絵の届きが来たので飾って置きました。」
誠太「ありがとう。食べ終わったら見に行く。」
幽々子「さぁ、もっと食べるわよ〜。おかわり!」
今日の大仕事を乗り越えた誠太は、カレーもハヤシライスもガンガン食べまくる......
自室にて......
誠太「さて、紗椰の挿絵を確認しよう。」
武蔵「ふむ、剣豪の雰囲気が出てるぞ。」
誠太「おいらも後少しだけ、身長が欲しいな〜。」
男性陣の魔神者は、殆んど高身長が多く、誠太は若干小柄。ただ一番背が低いのが、太一。
誠太「寝る子は育つ。おやすみ武蔵。」
武蔵「お疲れ様。しっかり休めよ。」
この時ばかりは、武蔵はほんの少しだけ親のように見守った.......
次回に続く.......
次の魔神者は誰にするか決めました。
次回もよろしくお願いします。