レグルスの初恋の人脳破壊TS転生者概念   作:ノミの心臓

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あーレグルス可愛いんじゃ〜。


駄目男大好きTS娘による強欲の倒し方

 

 

 

 

 俺は異世界に転生していた。

 

 それも女として。

 

 毎日毎日畑の面倒を見て、山に入って山菜を取ったり、時折来る商人との取り引きの交渉人として村を代表したり。前世と比べると勿論娯楽も少ないし、やることも大変だ。

 

 きぃ、と家の扉を開ける音がする。皆が出払ってるこの時間に来る来客は限られている。恐らく幼なじみのやつだ。

 

 そしてずかずかと家に上がり込んで、裁縫をしている俺にブツブツと文句をたれ始めた。

 

「あのさぁ。僕がこうしてこの時間このタイミングで来るってわかってたはずだよね。それなのにどうしてお茶のひとつも用意されてないわけ。とても常識的な対応とは思えないな。だってそれって最低限の人としての気遣い、マナーがなってないってことでしょ? マナーがなってないってことは相手にその価値を認めていないってことになる。でも君はそんな人間じゃないことは僕も重々承知の上だからね。今回は無欲な僕だから許すけど、今後はこんなことがないように気をつけて欲しい。過去の過ちを反省し、次の機会に改善する。これは人として当然の行為だ。僕は君の無礼を気にしないけど、君の行動が君の価値そのものを貶めてしまう。それは僕にとっても、君にとっても不利益だろう?」

「はいはい、次があったら気をつけてあげますよーだ。というかうちのお茶はこの間に来た村長の息子さんに全部使っちゃったからもーないよ。残念だったねー」

 

 全くうるさいやつである。ネチネチネチネチ、まるで姑のような男だ。その癖必要最低限の仕事しかせず、ペラペラと耳障りの良い口車を回す。

 

 あっかんべー。と無下に扱うが、これで引き下がるやつではない。

 

「……聞き捨てならない言葉が聞こえたような気がするけど、これは僕の勘違いじゃないんだよね? 村長の息子が来たって? 一体どうしてあの下卑た肉欲で脳みそが満たされてる獣が君の家に」

「自分で答え言ってるじゃん。そーゆーことでしょ。私可愛くてやんなっちゃうね!」

 

 てへぺろ! と可愛くポーズを取ってレグルスに笑顔を向けてやる。どうだ、可愛いだろう。村のみんなにも好評頂いてるアルカイックスマイルだぞ? チー牛陰キャの悪いところの煮凝りみたいなレグルスには勿体ないくらいの笑顔だ。

 

 俺の言葉に顔色を変えるレグルス。何やら目を見開いてわなわなと震えている様子だ。

 

「あれ、どったの? 体調悪い? 大丈夫?」

「__ま、さか、まさかまさかまさか……! そんな、有り得ない。有り得ていいわけがない。争いが嫌いで温厚で無用で満たされている僕でも流石にそれは容認できない、明確な権利の侵害だ。あの畜生でも僕が君と友好的な関係を築いていることくらいわかっていたはずだ。そこいらの村娘で満足していればいいものをどうして身の丈に合わないものに手を伸ばす。どいつもこいつも、どうしてこんなにも無欲で貧しく精一杯生きてるささやかな僕の権利を邪魔してくるんだよ。こんなのおかしい。間違ってる」

 

 あちゃー。発作入っちゃったかぁ。しゃーない、あの手でいこう。

 

「__レーくん。大丈夫だよ。大丈夫」

 

 呆然と佇んでいるレグルスに近付き、優しく抱擁してあげる。しっかりと両手で抱いて、密着する。

 

「っ、その穢れた身体で僕に触るな売女がぁ! あの気色の悪い猿みたいな知性の欠けらも無い男に股を開いたんだろう!? 信じられない! 僕は君を確かに信じていたのに! 君の誠実さを! 清廉さを! どうしてこんなに酷いことができる!? 何が大丈夫だふざけるな! 被害者面して僕に良い顔をしようとしたってそうはいかないよ。どうせあの猿顔に夢中になって快楽を貪っていたんだろう、そうなんだろう!? これじゃ、こんなんじゃ、どうして! どうしてだ!? なんでこんなに上手くいかない! 僕を憐れんで見下してくる家族も、人の心も気遣えないようなクズの村人どもにも必死に耐えて、どうしてこんなことになる!」

 

 壊れた機械のような動きで俺を突き飛ばし、罵倒するレグルス。明らかに錯乱している。どうやら俺が村長の息子にぶち犯されたと思ってるらしい。

 

 そんなわけあるかい。

 

「勘違いすんなー? 私があんなアホに身体許すか! というか痛いし」

「……信用できない。君は著しく僕の信頼を裏切ったからね。それとも言われなきゃわからなかったのかな。君だけは僕を勝手に憐れんで勝手に見下して勝手に失望する他の猿どもとは違う人間だと思っていたのに、全く裏切られたよ」

 

 その言葉とは裏腹に少し落ち着いてきた様子だ。

 

「被害妄想やめな? レーくんちの家族良い人じゃん。お父さんは……まぁ、酒癖はやめた方がいーと思うけどさ」

「それで、どう僕に君の潔白を証明するつもりなのかな? まさか何も証拠も根拠もない言動だけで信じてくれなんて薄ら寒いことは言わないだろう?」

 

 あーめんどくせぇなこいつー。

 

 いじけたようにグチグチと文句を連ねるレグルス。ナチュラルに俺が弁明すること前提なのがなぁ。

 

 でも可愛い。ああ可愛い、可愛い。なんでこんなにレグルスって可愛いんだろうなぁ。心の底では卑屈な癖に傲慢で、1人になることを誰よりも怖がってる寂しがり屋のくせに周りを遠ざけて。

 

 こんなダメ男中々居ないぞ、スーパー構ってちゃんだ。

 

「……しょーがないねーまったく。どうしてレーくんはそうなのかなぁー」

 

 まぁレグルスだし仕方ないかー。俺も少しは女の子らしく相手からのプロポーズとかに興味はあったんだけどな。まぁ俺の場合はレグルスがどうやって捻くれたペラを回して迫ってくるのかが気になっているだけだけど。

 

「あのさ、人の話聞いてた? 今僕は君にどうやって僕に君の潔白を証明するのかって問いを投げかけたんだ。ならその問いにきっちりと正面から誠意を持って答えるのが人として当たり前__」

「結婚」

「__で、それを蔑ろにするって、こと、は……? 今なんて言ったんだい? 人の話を最後まで聞かない無礼は今は置いておいてあげるよ。で?」

「結婚しよーよ。それならレーくんが自分で()()、できるでしょ?」

 

 百面相とはこのことか。先程からずっとわなわなと震え続けていて、疲れないのか心配になる。

 

「な、く、はぁ? い、意味がわからない。君の言葉が本当だったとしてもどうして今のタイミングなんだ、頭おかしいんじゃないの? 時と場合ってものがあるよね。まぁそこまで自信を持って僕にそう宣言できるってことは君の純潔は守られているか。それならいい。そこは必ずしも最重要であるわけではないけど、今後の夫婦生活に影響してくる大事なことだからね。ただ勘違いしないで欲しい。僕は君の心が穢されていないか、傷付いていないかを気にしていたんだ。君の処女が失われていたとしても僕は君を愛していた。そこだけはわかってほしい」

 

 予想外の出来事に頭が混乱しているらしい。

 

 くふ、くふふ。愛していたよだって。まさか案外恥ずかしがり屋なレグルスからこんな言葉が飛び出てくるなんて。

 

「私の事、愛してたんだ。そっか? ふーん? そーなんだねぇ、ふぅぅん……?」

「……うるさい。人の言動に揚げ足をとって一喜一憂するような器の狭い人間にならないように気を付けたいところだね。まぁ僕はそんな人間じゃないし、そうはならないけど。だってそれはその人よりも優位な立場に、上に立とうとする過ぎた強欲だからね。無欲な僕にはとんと理解できない行為だ」

「でも私嬉しかった。ふふ、私も愛してるよ、レーくん」

 

 

 そんなこんなで俺はレグルスと結婚することになった。言っちゃなんだが俺は黒髪黒目の超絶美少女である。なので案の定屁理屈と駄々ばかり捏ねるレグルスにヘイトが集まったが、毎日少しずつ矯正してるお陰で何とかみんなの前では堪えることができた。

 

 

 まぁ代わりに俺の前ではボロクソに文句を垂れるのだが。

 

 

 こんな生活が続けばいいな。俺も多少は魔法も使えるし、そう簡単にはやられない。ま、大丈夫か!

 

 

 

 

 

 

 







なんでレグルスってこんなに可愛いんだろう。


続きません。



嘘予告__

「れ、ぐる、す……ごめん、ごめんね、ぇ。わた、わたし汚されちゃった。あは、あはは。あなたのためにとっておいたのに。ごめん、なさい。でも、でもね。わたし、ちゃんとあなたのこと愛してたよ。あなただけを、あいしてた__ぁ」
「__"権能、起動"。僕の僕の僕の僕の僕のぉぉぉおおおおお!!!!! 許さない殺す殺してやる惨たらしく残虐に残酷に悲惨に凄惨に陰惨に無惨に死んで死んで死んで死ねぇぇぇぇええええ!!!!」



(実はアニメも原作も読んでないのはナイショ)

続かないよ!
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