前世の記憶を持つSRTの生徒が先生と頑張る話 作:MGFFM15
さて、話は変わりますが最近私は「チ。地球の時点について」と言うアニメを見ています。元々軍事オタク好きななる前は宇宙オタクだったので興味は持っていたのですが、忙しくてなかなか見る暇がなく今になって見始めましたが、思っていたよりも面白い!是非皆さんにも見るとことをお勧めしたいアニメです。
隠れていた車から勢い良く飛び出したボクはカヨコの隠れている所へ牽制射撃を加えつつ走って近づく。カヨコは足音で近づいていることに気がついた様で、撃ち返してくるかなと思って身構えていると、銃弾ではなく、手榴弾をこっちによこして来た。
「ちょ⁉︎」
車の天井で一度バウンドして、そしてボクの足元に転がって来る手榴弾。この至近距離で食らったら最悪気絶する!
「とぅ!」
殆ど反射的にその転がって来た手榴弾を蹴飛ばした。飛んで行った手榴弾は空中で爆発して破片がボクに当たって結構痛かったけど、直撃を食らうよりはマシだ。
でも一瞬、ボクが手榴弾に気を取られた隙にカヨコはボクに近づいて来ていた。その事に気がついたのは手榴弾の爆発から顔を守ろうと咄嗟に前に出していた腕をどかした時だった。
キスする直前みたいな至近距離まで一気に距離を詰めて来たカヨコはボクが持っていたserval-8式回転式拳銃を蹴り上げようとして来たでもこの技はさっきも食らったから予想出来た。だから直ぐ様後ろに腕を引っ込めながら後ろに飛び退いて距離を取る。
蹴るのを失敗したカヨコはデモンズロアを肘を90度曲げた状態で構える独特な銃を持ち方をした。これは
SRTでも超至近距離での射撃の際にと訓練で習うくらい有用な構え方で、それを使っているのは流石と言うか、スムーズにこの構えに移行してるから近距離戦闘に慣れているんだなって言うのが構え方からも分かるね。
そして、その銃口は明らかにボクの顔に向けられている。至近距離から弾丸を叩き込もうとしているのは確実だ。拳銃を持っていない左手を顔の前に出して顔を守りつつ、3発撃つ。
この至近距離で放たれた弾丸を避ける事なんて一部のやべー奴じゃないと不可能。だからボクが撃った.357マグナム弾は全弾カヨコの腹に命中。
「くっ!」
でもカヨコは被弾した痛みに耐えつつ撃ち返して来た。身体の方は防弾チョッキがあるから大丈夫だけど、顔の方は左腕でガードしているだけだから流石に全弾を防ぐのは無理。だから何発かは腕じゃなくて頬とか額とかに当たる。でもそれだけでやられる程ボクはやわじゃ無い。
「何のこれしきっ!」
「なっ⁉︎」
ボクは被弾しつつもカヨコに向かって飛び込んだ。流石のカヨコも驚いて表情を見せる。このまま撃ち合ったら銃の装弾数の多いカヨコが勝つ。ボクの使っているserval-8式回転式拳銃は特殊部隊用のリボルバーとして開発されたこともあって普通のリボルバーよりも高性能。そして、装弾数も8発と多い。でもリボルバーにしては多いってだけでカヨコが使っている様なオートマチックの拳銃と比べると少ない。あっちの装弾数は13発だからね。だから先ずカヨコの銃を無力化出来ないか試してみる事にした。
飛び付かれたカヨコはそのまま後ろに倒れて、ボクに馬乗りされる形になる。それでも直ぐに銃を構えて撃とうとするけど、ボクは左手でその銃を掴んでボクの胸元に引き寄せて防弾チョッキに密着させる。
この防弾チョッキの性能ならこのゼロ距離から撃たれても.40S&W弾を止めてくれるから貫通されることは無い。衝撃は来るけど、直接食らうよりはマシ。カヨコは3発撃つけど、やっぱり貫通させることは出来ない。
「このっ!」
「痛っ!」
するとカヨコは良く曲がる足でボクの背中を蹴って来た。でも怯む様な威力は無い。ボクは右手に持っているserval-8式回転式拳銃をカヨコの額に押し付ける。
「はぁ・・はぁ・・・勝負あり、かな。・・こんなこと言われても困るかもですが、カヨコさんとの戦い、楽しかったですよ」
ボクが率直な感想をカヨコに言うと、彼女はフッと不敵に笑った。そこでまだ彼女は何かするつもりなんだと察した。
「勝利を確信するにはまだ早いと思うよ」
そう言った直後、ピンっ!と言う金属音がしたから聞こえて来た。そしてカヨコは右手をボクに見せつけて来た。そして直ぐに気がついた。その中指に手榴弾の安全ピンがはめられていることに。そしてさっき聞こえた金属音が手榴弾の安全レバーがバネの力で外れた音だって言うことに。急いで下を確認してみると、カヨコが腰辺りに付けていた手榴弾の1つが安全レバーが外れていた。
「さっきのお返し」
「マジか⁉︎」
まさかの自爆。ボクは慌てて立ち上がるとカヨコに足を向けて地面に伏せる。手榴弾は爆発した際、破片を周囲にばら撒くけど、それを横から見ると地面に対して斜め上に向かって破片をばら撒いている。だからこうして伏せていれば多少の被害は防げる。まぁ今回の場合は近過ぎるからそんなに今は無いかもだけど何もしないよりはマシ!
ボクが伏せたとほぼ同時に手榴弾は爆発した。が、普通の手榴弾の爆発音にしては音が違うことに違和感を感じで、直ぐに何が爆発したのか分かった。
「フラッシュバンか!」
まんまと騙された。見た目が通常の手榴弾と似ているタイプだったこともあって手榴弾だと思ってカヨコから距離を取っちゃった。フラッシュバンなら至近距離で爆発を食らっても目と耳を守っておけば、ダメージは殆ど受けずに済むからカヨコは最初から相打ちに持ち込むつもりじゃなかったんだ!直ぐに立ちあがって振り返ろうとした瞬間、後頭部に円形の固いものが当たる感覚がした。
その瞬間、ボクは頭を横に倒しつつ身体を右に捻って素早く振り返る。そしてserval-8式回転式拳銃を左手に持ち替えて、空いた右手でカヨコが持っているデモンズロアを掴んで射線を晒し、右脇の方に引っ張る。そして引っ張られたことで前のめりになったカヨコの腹に渾身の膝蹴りを食らわせる。
「ぐふっ⁉︎」
更に左手に持ったserval-8式回転式拳銃をデモンズロアを持っているカヨコの右手に押し付けて5発全部撃ち込む。
「ぐっ⁉︎」
流石に.357マグナム弾を手に5発も食らったら痛みで手を離した。すかさずデモンズロアを奪い取り、両足を撃って膝から崩れ落ちたカヨコの頭に残りを全部撃ち込む。
「く・・・っ・・・・ぁ」
流石のカヨコでも至近距離から何発も頭に.40S&W弾を食らったから耐えられなかったみたいで意識を失ってうつ伏せに倒れた。
「・・下手にSRTの隊員に接近して
その後、ボクはみんなの所にに撤収して対策委員会と協力して防衛戦を続けた。最初のボクとナツキのゲリラ戦とその後のホシノの大暴れと、ボクの遊撃隊迎撃のせいで戦力を失って行った傭兵部隊は、戦力を一点に集中させてこっちの防衛線を突破しようとして来たけど、対策委員会とボク達SERVAL小隊。そしてそれを指揮する先生の力もあって突破することは出来ずに、お互い遮蔽物に隠れつつ撃ち合う状態が暫く続いた。
そして、そんな状態が十数分続いた後に、戦闘終了を知らせる音が鳴った。
キーンコーンカーンコーン
「あ」
「え?」
「お?」
アビドス高校のチャイムが鳴ったと同時に傭兵達からの銃撃がピタリと止んだ。こっちもそれに合わせて撃つのをやめて、ボク以外の皆んなは何でいきなり撃つのをやめたのか分からずに頭の上にクエスチョンマークを浮かべていた。
「・・・あ、定時だ」
「今日の日当だとここまでだね。後は自分達で何とかして。皆んな、帰るわよ」
傭兵の1人がアルに対してそう言うと、仲間に呼び掛けてテキパキと撤収準備を始めた。
「は、はぁ⁉︎ちょっと待ってよ!」
アルの制止を無視して「帰りにそば屋にでも行く?」とか「相手にSRTが居るなんて聞いてないよ。本当に疲れた」とか色々と話しながらゾロゾロと傭兵達は帰って行く。
「こらー!ちょっ、どう言うことよ⁉︎ちょっと!帰っちゃダメ!」
「・・・・」
「あちゃー。こりゃやばいね。まさかこの時間まで決着がつかないなんて・・・アルちゃん?どうする?逃げる?」
「あ・・・うう・・・・」
アルは残った便利屋68のメンバーとボク達の方を交互に見る。ボクはやる気ならやるよ?と言う意味を込めてserval-7式小銃のマガジンを新しいのに入れ替えてバルトリリースボタンを押してガチャンと音を鳴らした。
「こ、これで終わったと思わないことね!アビドス‼︎」
ビシッ!とボク達の方に指を刺してそう宣言するアル。それを聞いたムツキは楽しそうに笑った。
「あはは、アルちゃん、完全に三流悪党のセリフじゃんそれ」
「うるさい!逃げ・・・じゃなくて、撤退するわよ!」
正にすたこらさっさと言う言葉が似合う感じでアルは仲間を連れて逃げて行った。
「待って!・・・・あ、行っちゃいましたね」
「うへ〜逃げ足早いね。あの子たち」
「・・・詳しい事は分かりませんが、敵の退勤・・いえ、退却を確認。困りましたね・・・妙な便利屋にまで狙われるとは、先が思いやられます。一体何が起きているのでしょうか・・・」
「まぁ、少しずつ調べるとしよう。先ずは社長のアルって子の身元から洗ってみたら?何か出て来るよ。きっと
「はい。皆さん、お疲れ様でした。一旦帰還して下さい」
「・・serval4、パーちゃんはまだ飛べる?」
《監視任務だけなら後6時間は飛べるけど・・追う?》
「そうだね。お願い」
《了解》
アルちゃん達がアビドスの自治区内に居るのは分かってる。街のど真ん中で遭難するレベルで自治区が広いとは言っても、アルちゃん達もそんな凄い遠い場所に
まぁ場所が分かった所で何かしようって訳じゃ無いんだけどね。・・いや、ちょっと僕としての欲望はあるかな。ブルアカ好きのオタクの1人として、戦闘じゃなくて普通に便利屋68の皆んなと話してみたいって思っているから。事務所の場所が分かったら挨拶に行きたいなと思ってはいる。でも今のタイミングで会いに行ったら居場所を知られたってことで便利屋68が早々に撤収してしまう可能性もあるから直ぐに会いに行くのはやめといた方が良いかな。
「お疲れ。リナ」
「ん?・・あぁ。そっちこそお疲れ。ユイ」
誰かに呼ばれて振り返ってみたら、serval-23式対物狙撃銃を入れたガンケースを背負ったユイが微笑んで立っていた。
「ん」
するとユイは不意に両手を広げて来た。これは・・俗に言うハグ待ちってヤツですか。まぁ今までもSRTの難しい試験に合格した時とかに感極まって抱き合ったりしたことは何度かあったし、今回も初の大規模な戦闘だったからお疲れ様の意味も込めてのハグかな。特に断る理由に無いからボクはその誘いに乗った。
が、それがいけなかった。
ハグする為にボクが近付くと、ユイの微笑みは邪悪な笑みに変わった。例えるならサクラコの悪巧みしていると勘違いされるあの笑顔みたいな感じ。ボクは嫌な予感がして距離を取ろうとしたけど、その前にユイの両手がボクの背中を掴んだ。
「ふんっ!」
「もがっ⁉︎」
そして、凄い力を込めてボクを抱き寄せると、ご自慢のデカい胸の谷間にボクの顔を埋めた。汗臭さと中学の頃から変わっていない香水の良い香りが混ざった何とも言えない匂いが鼻腔を刺激するが、それよりも鼻を口を胸によって圧迫され、呼吸が出来なくなった。しまった!これが狙いか!何とか引き剥がさないかとジタバタ暴れるけど、流石ナツキからメスゴリラと言われているだけはあって、ボクの力じゃ抜け出す事は不可能だ。
「あのさぁ、自分の所にヘルファイアを撃ち込むバカが何処にいる訳?デンジャークロスどころか
「え⁉︎ちょ、な、何⁉︎」
突然のユイの行動に近くに居たセリカが驚く。ボクは見えていなかったけど、先生もその光景を見て驚いていた。
「小隊長が無茶したら
ナツキはいつもの事だからとこっちを助けてくれる気はない様で「いやぁ〜今日は新型で沢山撃てて良かった〜」とか言いながら校舎へ帰って行く。あの薄情者、後で覚えてろよ!って言うか死ぬ!窒息死する!胸を押さえ付けられて窒息死とかSRTとして不名誉過ぎるだろ!
「って言うか今回は先生からも無茶しない様にって言われてたでしょ?なのにいつもより無茶しちゃうってどう言うこと?今回は偶々運が良かったけど、ヘルファイアの爆発を食らったら大怪我する可能性だってあるんだからさ。それに建物の倒壊に巻き込まれて生き埋めになる可能性だってあったんだからね?そう言う危険性分かってる?」
「む゛〜!んぐぅ〜!」
そろそろ息が本気でヤバくなって来たから、必死に呻きながらユイの胸を右手でバンバン叩く。ユイが力を抜いてくれたお陰でやっと胸から離れて息をすることが出来た。咳き込みながら息を整える。いやマジで死ぬかと思った。
「げほっ!げほっ!・・・・はぁ・・はぁ・・・死ぬわ!今日一番命の危機を感じたよ!ヘルファイアよりアンタの胸の方が危険だわ!って言うかどう言う経緯で胸で窒息させようとか思ったの⁉︎」
「いつも関節技とかだから偶には別の方法に変えないとマンネリ化してアンタも反省しないと思ったからね」
「だからってもっと他にやり方あったでしょ・・・」
「そんなことより!ちゃんと反省してよね?」
「してるよ。って言うかボクもボロボロになりたくてなっている訳じゃないし。あの状況だと仕方なくて・・・」
「そんな状況にしない為に訓練してるんでしょーが!」
「まぁ・・それはそうだけどさぁ」
それを言われたら何にも反論出来なくなっちゃう。常に変化し続ける戦場に対応し、適切に対処してこそ一端のSRT隊員だからね。小隊を率いる隊長としてもっと成長しないとだなぁ。
「まぁ兎に角、もうあんな無茶はしない様にね。次またあんな無茶をしたらこうだからね?」
そう言ってユイは自分の胸を両手で軽く持ち上げて見せた。どうやら次回も同じ方法で懲らしめるつもりみたい。まぁボクも何度もあんな無茶をしたいとは思わないから気をつけるとしますか。
少しの休憩の後、ボク達は校門前の清掃を始めた。何で突然掃除し始めてるの?と思うかもだけど、それは校門前の道路や歩道に大量に転がっている空薬莢を回収する為。敵味方合わせて何千、下手すると何万発分の空薬莢がそこら中に転がっているから流石にこれは掃除しないとでしょ、って言う話になって皆んなで仲良く箒で空薬莢を集めていた。
「アンタって機関銃撃ちまくるのが好きなだけでこう言う掃除はしないと思ったからちょっと以外ね」
ボクと一緒にせっせと箒で空薬莢を集めていたナツキの姿を見てセリカが言った。まぁ確かに戦闘中のバカみたいに乱射しまくる彼女の姿を見ていたら撃つことしか頭にないバカって思うのも分かる。
「機関銃を撃ちまくるだけが好きって言うのはちょっと違うな。確かに機関銃を撃つのは好きだ。5.56ミリ弾を撃つ時の軽快な銃声と軽やかな反動、7.62ミリ弾を撃つ時の腹に響く重低音な銃声と力強い反動。連射している時に瞬くマズルフラッシュ、敵を圧倒する弾幕!赤熱した銃身から立ち上る煙と硝煙の匂い!これらを五感で体感している瞬間は堪らない。それら全てが好きだ。でも機関銃を撃つだけならバカでも出来る。でもバカが撃つ機関銃には機能美の様な近い美しさが無い!」
まーた始まっちゃったよとボクは顔に手を当てて溜め息を吐いた。ナツキに騙らせる口実を与えてしまったら早口で長々と話し始めるから面倒なんだよね。
「機関銃を撃つにあたって、適切な位置や向きを考えて、機関銃の力を最大化出来る様に敵を誘導し、その圧倒的な火力と弾幕で敵部隊を一掃する。そう言う正しい使い方をしてこそ機関銃は能力を発揮してカッコ良さや美しさを得ることが出来る!でも撃つだけじゃダメだ。その後の手入れとかもしない奴は機関銃使いじゃねぇ。いつでも機関銃がその能力を十分に発揮出来る様に分解、清掃、整備してやらなきゃダメだ。確かに堅牢な設計の機関銃は掃除や整備をせずに使い続けても問題なく使える奴もたる。だが!だからと言ってそれは掃除や整備をして怠って良い理由にはならない!一緒に戦った仲間を褒め称える様に、最高の活躍をしてくれた機関銃にはきちんとした清掃と整備を施して感謝を伝えてあげる必要があると自分は思ってる。こう言う薬莢払いもそうだ。ペットが散歩中にトイレをしたらそれを掃除するのは飼い主の仕事でありマナーだ。それと同じ様に機関銃を撃って出した空薬莢を掃除しないのは機関銃手としてダメだ。機関銃を気持ち良く撃つ為には日頃の入念な手入れと、撃った後の後始末もキチンとする必要がある。そもそも機関銃って言うのは今お前らが使っている様なアサルトライフルやサブマシンガンと言った連射可能な武器のご先祖様とも言える神聖な銃であって、これが発明された「分かった!もう分かったから止まって!」っと、確かに、話が脱線し掛かっていたな。まぁつまり機関銃を気持ち良く撃つ為には撃つ前の準備と撃った後の片付けもキチンやる必要があるってことだな」
セリカが耐えかねてナツキの話を遮ってくれたお陰で、ナツキの長話はこれ以上進む事なく終わってくれた。セリカは何とかナツキの話が止まったことに安堵しつつボクに話しかけて来た。
「もしかしてだけど、ナツキってヤバい奴なの?」
「あ〜まぁ機関銃が関わらなければ良い奴だよ」
機関銃が関わらなければ、男勝りな性格も相まって僕とも気が合って良い仲間であり友達と言える存在なんだけどな。ユイやアリナには理解され辛い男の子っぽい趣味や嗜好もナツキは理解してくれるし。まるで僕が学校に通っていた頃の男友達と話している感じで気を使わずに話せて楽しい。あ、別にユイやアリナと話すのが楽しく無いとか、苦だとか思っている訳ではないよ。
「ああ見えて結構仲間思い出で優しいし、初対面の人とも直ぐに仲良くなれる陽キャだしね」
「まぁ悪い奴だとは思って無いわよ」
「ナツキと話す時はなるべく機関銃に関することは言わない方が良いよ。それさえ気をつけていれば本当に良い奴だから」
「次から気をつけるわ。何度もあの話を聞いてられないしね」
「それが良いね」
「って言うかそんなに機関銃が好きならそこら辺の学園に行ったほうが好きに撃てて良かったんじゃないの?SRTって規則とか訓練が厳しいんでしょ?」
それはボクも思った。SRTは他の学園よりも規則が厳しくて勝手な発砲は原則禁止されている。もし喧嘩などで発砲した場合最悪謹慎処分を食らうことだってあるくらいだし。それよりはゲヘナとかに入学して好き勝手暴れた方が良かったんじゃ?とも思ったことが前にあった。
「それはボクも思って昔から本人に聞いてみたんだ。そしたらSRTでしか使えない高性能な機関銃があるし、それに機関銃を適切に扱う為にはここで学ぶ必要があったと思ったからって言ってたよ」
「え、じゃぁアイツがSRTに入学したのってもしかして機関銃の為?」
「基本的にそうみたい」
「・・す、凄いわね・・・」
流石にちょっとドン引きしている様子のセリカ。でもあんな感じに何かに熱中出来るものがあるのは良いことなのかもなって思うな。そんなこんなで雑談をしながら掃除を進めていると、無線でアリナから呼ばれた。ボクは一旦掃除を中断してグランドの方へ向かった。最初は
と、言うことで戦闘が終わってからさっさと車両をグランドの端の方に移動させた。と言うことでグランドの端に駐車してあるMTVに向かい、その荷台に載せてあるGCSの中にドアをノックしてから入る。
「見つけた感じ?」
そう聞きながらボクはアリナが座っている操縦席の方へ向かう。アリナは頷くとプーちゃんからリアルタイムで送られて来ている偵察映像が表示されているモニターの画面を指差した。
「ここから北東に約14キロ行った市街地、つまり柴関ラーメンからちょっと離れた所の建物に入って行くのを確認したよ。ここがあの人達の拠点で間違いなさそう」
「やっぱり近くに拠点を置いてたね」
「それで、どうするの?強襲する?」
「強襲した所で奴ら小間使いだろうから、強襲して尋問した所で特に有益な情報は手に入らないだろうし、
「了解」
「お疲れ。今日はありがとうね。助かったよ」
アリナには戦闘後もこうして監視活動をやって貰ったし、さっきの戦闘時にはボクが敵に追い詰められそうになった時にヘルファイアを撃って援護してくれたからね。お礼は言っとかなくちゃ。
「さっきも似た様なことを言ったけど、私はリナ小隊長を助ける為に当たり前のことをしただけだから。それに、あんまり無茶してるとまたユイさんに怒られるよ?」
「もうさっきやられたよ。しかも自分の胸にボクの顔を押し付けて窒息されるとか言う訳分かんない方法で懲らしめられたよ」
「んふふ、なにそれ」
口元を隠して上品に笑うアリナ。こう言うちょっとした所作が可愛らしいのがSERVAL小隊のアイドル枠なんてナツキから言われる所以なんだろうね。
「胸も使い方によっては凶器になるってことが良く分かったよ」
「相変わらず仲が良いんだね」
「まぁ何だかんだで長い付き合いだからね。腐れ縁ってやつだよ」
「私の友達は皆んな別の学園に行っちゃったから羨ましいなぁ」
中学を卒業してSRTに入った場合、基本的に中学やそれ以前の友達と一緒に入学するなんてことは無い。そもそもSRTに入学しようって思う人が少ないのもそうだし、もし友達と一緒に入学試験に挑んでもどっちか片方が落ちてしまうなんてことはあるある話だ。ボクの場合はユイは地頭が良かったことと、奇跡的にボクもあの厳しい入学試験に合格出来たことでこうして一緒に戦えている。
「アリナの中学の頃の友達とかは何処の学園に行ったの?」
「殆どがトリニティに。でも1人、特に仲が良かった子が居たんだけどその子はミレニアムに入学したって言ってた」
「へぇミレニアムかぁ。流石アリナの友達」
アリナは中学の頃からドローンとかを操縦するのが得意だったって言う話は前に聞いたことがあるから、機械繋がりの友達なんだろうな。
「懐かしいなぁ。ハクちゃんって言うんだけどね、ハクちゃんが市販のドローンを改造して作ったのを私が操縦して、ドローンのタイムアタックレースに挑戦したりしてたんだぁ」
「タイムアタックレースってあのFPVドローンを使って決まったコースを高速で飛び回るヤツでしょ?凄いね。ボクはあのスピードには操作が絶対に付いて行かないと思うな」
FPVドローンと言うのは、操縦者VRゴーグルみたいな見た目ゴーグルを装着して、ドローンに搭載されているカメラからリアルタイムで送られて来る映像を見ながら操縦するドローンのこと。よく行われているドローンのレースはそのFPVドローンを使って、平気で200キロオーバーの速度帯で複雑なコースを飛んでいる。
「確かに難しいけど、結構楽しいんだよ?今度操縦してみる?」
「うーん興味はあるけど壊しちゃいそうで怖いなぁ」
「いつも凄い高価な装備品を使って訓練しているんだから大丈夫だって」
「それとこれとは別問題な気がするけど・・・まぁ最初から上手に飛ばせる奴なんて居ないしな。前向きに検討しとくよ」
「飛ばしたくなったらいつでも言ってね。直ぐにドローンは用意出来るから」
「先ずは市販のドローンで練習させて。アリナの思い出の詰まったドローンを飛ばして壊したく無いし」
「大丈夫。初心者にも扱えるドローン持って来るから」
「それならまだ安心出来るかな」
何か今日のアリナは推しが強いな。まぁ自分の趣味に関することだからなんだろうけど。今度そのドローンを飛ぶ時は是非SERVAL小隊と対策委員会の皆んなを呼ぼう。盛り上がること間違いなしだ。
ボクが望むのは皆んなが笑って平和に過ごせること。アビドスはこれから色んな至難が待ち受けている。それを乗り越える手伝いをボクはしたい。最初はボク1人でそれをするつもりだったけど、今は大切なSERVAL小隊の皆んながいる。だから皆んなと一緒に戦って行きたいとボクは思っている。
アリナと他愛の無い話をしながら、ボクはこれから起こるであろう出来事について考える。次は・・・ブラックマーケットか。これはこれで面白くなりそうだね。
もっとSERVAL小隊員同士や対策委員会とSERVAL小隊との絡みも書きたいなぁとも思いつつ、私の文章力のなさから書けないのが歯痒いです。
因みにユイがリナにお仕置きをするシーンのアレは今Twitter(X)は流行っている「お前それ次やったらマジで〝これ〟だからな」を見て思いついたネタだったりします。私もやられたみたいなぁとちょっと思ったりもしてます。
さて、それでは今回登場した装備品の紹介をしますね。
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今回プーちゃんが後をつけて発見した便利屋68の事務所を偵察する為にとリナが飛ばす様に命令したドローンですね。元ネタはアメリカが開発して採用しようと軍で運用試験を繰り返しているV-BATと言うドローンです。見た目は普通の飛行機型の無人機なんですが、この機体は離陸する時は滑走せずに縦に置いて、コンベア XFY-1の様に垂直離陸します。
前回説明したプーちゃん(PUMA LE)と同じ偵察用ドローンではありますが、より機体が大型化して高性能な偵察用機材を搭載し、航続距離も伸びで最大12時間飛び続けることが可能になっています。なので2機有れば24時間監視も可能って言う訳ですね。
と言うことで、今回も最後まで読んでくださってありがとうございます。次回からはブラックマーケットの話になります。お楽しみに!
ご感想などありましたらお気軽に書いて行ってください。私のモチベ向上にも繋がるので。