賽子の鏡 作:月羽ハズク
南部センク協会
元人格 宵の三日月事務所 7級フィクサー ミリア・クレイドル
PLAYER 月羽ハズク
00 南部センク協会5課 ミリア
00 南部センク協会5課 ミリア
体力:193 速度範囲値:4-7 混乱区間:70/35% パニックタイプ:パニック
耐性情報 斬撃:普通 貫通:耐性 打撃:弱点
スキル1 【ルミーズ】
傲慢 基本威力:3 コイン:2枚 攻撃タイプ:貫通 コイン威力:4
【使用時】次のターンにクイック2を得る
Ⅱ 【的中時】自分の呼吸回数が2増加
スキル2 【クードロア】
色欲 基本威力:4 コイン:2枚 攻撃タイプ:貫通 コイン威力:6
自分の速度が、対象より高いほどコイン威力+1(速度差2につきコイン威力+1、最大2)
【使用時】自分の呼吸回数が3増加
Ⅱ 【的中時】次のターンに束縛2を付与
スキル3 【アンガジェマン】
憂鬱 基本威力:4 コイン:3枚 攻撃タイプ:貫通 コイン威力:4
自分の呼吸回数5につき、コイン威力+1(最大2)
Ⅰ 【的中時】決闘宣布-ミリアを付与。
Ⅱ 【的中時】呼吸4を得る。
Ⅲ クリティカルダメージ量+30%
防御 【デフォンシヴ】
傲慢 基本威力:10 コイン:1枚 守備タイプ:回避 コイン威力:4
自分の呼吸回数4につき、コイン威力+1(最大3)
Ⅰ 【回避成功時】呼吸1を得る。(最大10回)
【決闘宣布-ミリア】
決闘宣布を付与したキャラクターが付与されたキャラクターとマッチ進行時にマッチ威力+1、攻撃的中時に次のターンにクイック1を得る。(1ターンにつき最大3回)
付与したキャラクターが他の対象にこの効果を付与すれば消滅。他のキャラクターの決闘宣布が付与される場合は交代する。
バトルパッシブ デロベマン
必要資源:傲慢3 条件:保有
- ターン終了時、呼吸回数4につき次のターンにつき防御レベル増加2を得る。(最大6)
サポートパッシブ 串刺し
必要資源:傲慢3 条件:共鳴
速度が最も速い味方1名の速度がすべての敵より高ければ、該当する味方の貫通ダメージ量+10%
「それで、最初の取材に私たち5課を選んでくださったのね?光栄に思うわ。」
「いえいえ、こう取材を受けていただけるというだけで幸運ですよ。センク協会について気になっていたことは多くあるので。」
子供と小さな手帳を持った人物は、雨の降る裏路地で雨宿りをしながら会話をしていた。
子供は仰々しく一礼する。…決闘やイベントといった事業を主にする仕事柄、癖になっているみたいだね。
「すまないわね、応接室じゃなくてこんな路地で」
「いえ、問題ありません。そちらこそ大丈夫なのですか?こんな…不利な天候の中で決闘なんて。」
「…へぇ。」
インタビュアーのどこか含みのある言葉に、子供が目を細める。
「珍しいわね、プロフィールサイトも確認した上で私に接する人は。」
「…やはり、血鬼であるというのは事実なんですね?」
「そうよ、厳密にはハーフっぽいなり損ないなんだけれどね。」
その言葉を聞いたインタビュアーは、途端にペンを走らせる。
「ちょっとした実験で生み出された実験体でもあるのよ。妊娠中に血鬼の眷属になったら胎児はどうなるのかっていうくだらない実験のね。」
「…わざわざ教えてくださるのですか?」
「特に不利益もないもの。浅はかな依頼人はわざわざ晴れの日とか雨の日に決闘を申し込んでくるけれどね。」
インタビュアーは、まるで重要でもないように放たれる言葉たちを書き留めるのに忙しそうだった。
ついでに、日光や流水は大した弱点でもないらしい、とも。
「それで、血鬼としての能力を活かすためにフィクサーになったのですか?」
「それがね、違うのよ。血鬼らしい戦い方ができないからね、普通にやってたらいつの間にかここにいたわ。」
そうやってインタビューを続けていると、路地の向こうから何者かが歩いてきた。
「仕事の時間ですか?」
「えぇ。貴女はそこで待っていて頂戴ね」
子供は決闘相手に近づき、そのままレイピアを構える。
…最初に動いたのは相手だった。
子供はそれをひらりと躱すと、呼吸を置かずにそのまま一突き。傷は浅く見えるが、少し血が流れていた。
そこからは…妙と言うほかなかった。
まるで相手の思考を読み取り、一挙一投足を把握しているかのように、攻撃をすれすれで躱しては剣を突き立てる。
子供が決闘を終えたのち、インタビュアーは意を決して質問を投げかけた。
「あの…本当に血鬼としての力は使っていないんですか?」
「あー、ごめんなさいね。一切使っていないとは言っていなかったわ。」
「やっぱり、血を巡らせて筋肉を強化しているとかそう言うところですか?」
「…そんな直接的に強くなるものは使えないわ。
私は、血の匂いから色々と感じ取っているのよ。」
「血の…匂い?」
一瞬落胆したように見えたインタビュアーの瞳に疑問が灯った。
「ご存知かしら?血鬼ってね、血液に含まれた感情も一緒に摂取するのよ。その応用で、血の匂いから感情の機敏とかを読み取れるように特訓した結果がこれよ」
「それは…どうなんでしょうか」
「大変よ。決闘に集中しながら血の匂いにも気を配らなきゃいけないもの。」
子供の言葉を聞いて、手帳の隅に『高貴で高慢な口調の裏に努力が隠れている』と綴られた。
「それだけの技術を使いこなせるのなら敵なしですね。」
「…確かに、その辺りのフィクサーに負ける気はしないわ。だけど、こんな小手先の手品だけじゃ通用しない相手ってのもいるのよ。」
「ほう、例えば?」
インタビュアーが興味津々と言った様子で訊く。
「まず真っ先に5課の部長が挙げられるわ。本当、私よりずっと強いのよ。」
「…確か、まだ15にも満たないお歳なんですよね」
「えぇ。何度か模擬決闘をしたこともあるけれど、勝てた試しがないの。
何よりもあの眼、本当に真っ直ぐ相手を捕らえてくる。心眼、慧眼、魔眼…そんな言葉じゃ到底言い表せないわ。」
子供は、すらすらと上司の褒め言葉を並べる。まるで自分のことのように得意げだね。
「なるほど、ますます興味が湧いてきました。」
「…確か、インタビューをしに行くのだったわよね?
だったら少し注意して欲しいの。」
「…それは、どういう意味でしょうか。」
インタビュアーは訝しむ。前評判では、温厚で優しいという話を聞いていたから。
「あぁ、危険だとか、あの子が戦闘狂っていう意味じゃないわよ。ただ…」
「ただ?」
「…どうか、変に期待をかけないであげて頂戴。」
子供は、最近は血の匂いに安定剤の匂いが混ざっているから、と付け加えた。
切実に、優しさをたたえた血色の瞳で。
インタビュアーは、手帳の隅に書いた文字列にこう付け加えた。
『本当は他者を慮ることのできる優しさの持ち主なのかもしれない』と。
ちなみに決闘を申し込んできた奴は、血鬼だからといって雨天で倒そうと考えた阿呆です。
なお『血の匂いで〜』の部分ですが、元人格のミリアはまだできません。戦闘中に思考のリソースが割ききれないので。
※12/13 抽出時/同期化進行時台詞追加