【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「この街はクリーク海賊団の縄張りだぁ!!」
いきなり、そんなことを叫びながら部下に刀を振ってきたオッサンを殴り付け、ワラワラと民家や店舗から出てくる武装した老若男女にオレは困惑しつつもジャンゴ、それから部下達に視線を向ける。
「総員、できる限り傷付けずに無力化しろ」
「「「はっ!!」」」
オレの命令に素早く敬礼した後、鞘に納めたままのサーベルや刀を担いで民間人に突撃する。オレとジャンゴにも向かってくるヤツもいるが、一撃で地面にめり込ませながら捕縛していく。
さっきのオッサンが言っていたクリーク海賊団の事を思い出すために首を傾げてみたり、自分の頭を軽くコンコンと叩いて思い出そうとするものの。これといった情報が頭に浮かぶことはなかった。
「死ねえぇー!」
「オレは考え事しているんだがなぁ」
「フルボディ大佐、クリーク海賊団でしたら支部にも資料は回ってきています。ですので、今は暴徒鎮圧に集中していただけますか?」
「やはりお前は頼りになる」
オレは部下の前に移動しながら、縦横無尽に刃を無くしているチャクラムをヨーヨーのごとく振り回しているジャンゴの真横に立つ。
「くたばれや海兵っ!!」
「もうお前達には頼らねえぞ!」
「ジャンゴ、そろそろ代わる」
「そうか。なら任せる」
オレの言葉にジャンゴはチャクラムを引き戻し、くるりとコートを翻して後ろに向かって歩き出す。暴徒からすれば無防備に背中を晒す格好の標的に見えているのだろうが、コイツには騙し討ちも闇討ちも通用しない。
「ライトニングプラズマー!!」
オレの叫び声と共に放たれた拳は〝光速〟に達し、一秒間数億発のパンチが前方に溢れ返っていた暴徒の顔面、腹部、胸部に叩き込まれ、部下達には一撃も拳を当てることなく鎮圧を完了する。
「おいおい、いつの間に
「フッ、気合いと根性で補った!」
グッと力瘤を作ってジャンゴに応えると「お前は真面目で良いヤツなのに、どうして力技に頼りがちなんだろうな?」など呟きつつ、暴徒の捕縛に向かってしまった。
この世界はもうオレ達の
その気になれば
「大佐、コスモとは何でしょう?」
どこか期待と興奮の混じった眼差しをオレに向ける部下に懐かしさを感じながら「オレ達の身体は小さな宇宙だ。その宇宙を極限まで高め、一気に爆発させることで物質を原子レベルで破壊できるようになる」と自慢げに話す。
「嬢ちゃん、あんまり信じるなよ。ソイツの言ってることは(漫画の設定的には)間違ってないが、基本的に使えるわけないんだ」
「いえ、私も使えるようになります!」
ジャンゴはオレの話していることは漫画の設定だと教えた瞬間、なぜか部下は興奮ぎみにやる気を漲らせる。オレはジャンゴに視線を向けるが無視された。
〈ライトニングプラズマー〉
出典・聖闘士星矢
第七感に到達する事によって光速に達した一秒間数億発のパンチを放つ光速拳。そのパンチを回避することは出来ず、あらゆるものを打ち砕く。