【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
頂上戦争まで、もうすぐです。
〝囚人〟ラルゴ
オレはオレと同じ転生者のフルボディと相対し、ブッ飛ばされて〝インペルダウン〟レベル5に投獄され、現在は海楼石の手枷と足枷を嵌めて生活している。
まあ、その気になれば海楼石の接触しない瞬間を狙って脱出することは出来るし、網の形状を鍵に作り替えて即席のスペアキーだって自由に作ることは出来る。
しかし、そうしないのはオレの真下の階層で凄まじい威圧感を放っている極悪人と交渉するためだ。
もっとも同じ牢屋に収監されたプリンス・ベレットの目的は復讐であり、このレベル5のどこかにいるというエンポリオ・イワンコフを探しているようだが、オレには無関係だ。
エンポリオ・イワンコフには会ってみたいが、コイツの辿るであろう女体化の末路に巻き込まれるのは御免被る。あとオレは彼の傍らにいるダイナマイトボディーの女バージョンになったイナズマがいい。
「ヴァナタ、まだ毒も傷も治りきっていないのに最前線を走るんじゃないチャブル!あっ、おいコラッ!少しは話を聞けやァ、この麦わらボーイッ!!?」
「ごめん!でもエースがオレを待ってるんだ、すぐに行ってやらねえと!!」
「アイツ、アイツだ!クソ、イワンコフがいるっていうのにオレは何も出来ねえのか……!」
そんなことを考えていると〝見聞色の覇気〟で見覚えのある麦わら帽子の男を察知し、ドタドタと駆け回っていく姿をオレは牢屋の中で目撃した。
「フハッ、ちょうど良さげなタイミングだぜ。おい、肉団子の大将、プリンスもついでだ。オレと一緒に脱獄するぞ。最高に面白い事が始まる…!」
そう言ってオレは両手足を細い網に作り替えて枷を外し、ニヤニヤと笑いながら主人公による救出劇を手助けしてやることにした。それに、レベル6にいるアイツに会いに行く口実も出来るわけだ。
「〝
「マハハハッ!!久しぶりに肉が食えるかもしれねえし、付き合ってやるよ!」
「オレも行くぞ、イワンコフの野郎にオヤジをオカマに変えやがったことを謝らせてやるんだ!!」
オレの身体を包み込むように〝武装色の覇気〟を纏った〝網〟を編み上げ、全身を覆う甲冑姿に変わり、牢獄の格子を切り裂き、肉団子の大将とプリンスと共に麦わらのルフィを追い掛ける。
フハッ、新生アミーゴ海賊団の結成ってところか?
「肉団子の大将、アンタの高速回転でオレ達をさっき下に向かった奴らのところまで連れていってくれ。〝
「マハハハッ!!良いぜ、ついでに看守の奴らも轢き潰してやる!!」
そう言ってオレは〝網〟を騎兵の戦車の如く編み上げ、人力車のようにハンドルの付いた場所を指差せば、肉団子の大将は楽しげに笑い、オレとプリンスの乗った戦車をスピードに特化した体型に変化し、一気に走り出す。
〈ラルゴ〉
元アミーゴ海賊団の船長に転生した男
海軍本部に転属したフルボディと戦った海賊であり、本来の筋書きより順番は狂っているものの。予定通りにインペルダウンに投獄され、レベル6に出向くタイミングを見計らっていた。
また海賊時代は自分の強さを誤魔化して、懸賞金を抑える狡猾な性格であり、偉大なる航路にやって来た新入りを襲い、略奪を繰り返すなど他の転生者より、この世界に根深く染まっている。