【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
麦わらのルフィ率いるインペルダウンに収監されていた、おそらく全フロアの囚人達の登場に海軍の士気は次第に弱まり、逃げ腰になり始める。
センゴク元帥も最悪のタイミングで落ちてきたルフィ達に焦り、どうにかしようとオレとガープ中将のどちらかに仕方ないという視線を向けた。
「フルボディ、お前も行ってこい」
その言葉は電伝虫を通して戦場に響き、すべての視線をオレは一度に浴びる。すんげえ注目されるなと思いながらもナックルを嵌めて、オレは両拳を握り固める。
トンと処刑台を飛び降り、全力のパンチを白ひげに叩き込むために空気を蹴って加速する。ジャンゴと考えた白ひげ大乱闘の間にルフィの活路を拓く。
「そぉうらっ、挨拶代わりのパンチだァッ!!」
「それならよォ…此方もお返しだコラァッ!!」
しかし、オレの作戦を遮るように白ひげの傍らで両腕を組んだまま動かなかった男がオレのパンチに反応し、凄まじいパワーでオレのパンチと男のパンチが衝突して、折角クザン大将の作ってくれた氷の大地を砕く。
「イテテ、このブリキ野郎がァ…」
「ハンッ、此方のセリフだぜ。この〝
「オレは〝鉄拳〟だ。ハガネじゃねえし、挨拶も無しに人様の拳を殴りやがって、白ひげとやるために新調したスーツが台無しになったぞコラァ…!」
「テメーみてえなへなちょこパンチ野郎に本物のパンチを教えてやるよ、クォラアッー!!」
オレより背丈の高い男に文句を叫び、キングデューと名乗った男も同じように叫び、ほぼ同時に右ストレートを振り抜いてお互いの顔面を弾き飛ばす。
「ハンッ、しゃらくせぇえっ!!」
「効かねえよ、三下がアァッ!!」
オレ達はベタ足のまま完全に移動や回避を捨てた相手を殴り倒す以外に勝利できない殴り合いを始める。右のフックを打てば、左のボディーブローが身体にめり込み、左のアッパーで顎をカチ上げ返せば、
「「…クッ、ククッ、ダハハハハハハッ!!!」」
全部、すべてのパンチが同じ技だ。
キングデューはオレと同じように大好きな憧れた最強の必殺パンチを出来ると信じ、バカみたいに拳を鍛えまくった無類の馬鹿野郎だ。
「〝ギャラクティカ・マグナム〟ッ!!」
「〝ブーメランスクエア〟アァッ!!」
オレの放つ渾身の右拳と交差するようにキングデューの繰り出した左拳のスクリューブローはオレと横面を捉え、オレの右拳も同時にキングデューの顔面を殴り潰し、氷の大地を砕いてお互いを吹き飛ばし、全身を地面に打ち付けながら対面に向かって転がる。
「クハッ、ハヒッ、ヒハハハッ!」
「ハッ、クカカカッ!!ケヒャアッ!!」
ゆらりと立ち上がり、メキメキと両拳を握り固める。はじめて自分と同じ性質を持ったヤツに出会えた高揚感に変な笑い声を上げ、正義の外套と帽子を投げ捨てて、ナックルに〝武装色の覇気〟を纏わせてヤツに駆け出す。
オレに呼応するようにキングデューも白ひげ海賊団のトレードマークを刻んだ外套を投げ捨てて、ガントレットに〝武装色の覇気〟を纏わせて突撃してくる。
お互いに放つ技を理解する。
しょうがねえな、
〝マジ殴り〟─────!!!
オレ達は同時に本気のパンチを振り抜き、お互いの顔面を後ろに弾き、さらに相手の顔も動きも見えもしないままパンチの応酬を繰り返す度、その余波は大気を切り裂いて、力任せに天候を殴り替える。
〈ブーメランスクエアー〉
出典・リングにかけろ
日本ジュニア代表選手・高嶺竜児の必殺技
左のコークスクリューブローに、さらに回転を加えた貫通力・破壊力ともに絶大な威力を誇るパンチ。白ひげ海賊団のキングデューはクロスカウンターぎみに使用し、フルボディを殴り飛ばした。
〈マジ殴り〉
出典・ワンパンマン
ヒーロー・サイタマの必殺技
ただの本気で殴るだけ。
しかし、その破壊力は天候すらも殴り替える。