【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝プリンセス〟

「そこまでだ麦わらのルフィ!〝X鋼鉄剣(エクス・カリブ)〟ッ!!」

 

「うおあっ!?だれだお前はっ!!?」

 

そう言って飛び出したのは正義を背負った純白の外套を翻し、ルフィの行く手を阻んだのは海軍本部少将〝異竜〟ディエス・ドレークだ。アイツのオヤジさん、マジで強かったと数ヶ月前の事を思い出しながらオレは壁に埋もれたまま戦場を眺める。

 

「〝ゴムゴムのJET螺銃(ネイルガン)〟ッ!!」

 

「〝X圧斬り(エクス・オルナ)〟ッ!!」

 

ルフィの繰り出す音速の打撃を迎え撃つようにドレークは手斧を振り抜き、力任せにルフィの拳を弾き返す。おそらくドレークはルフィの手を斬るつもりだったんだろうが〝見聞色〟で見破られたな。

 

その様子にガープ中将は「いつの間に〝覇気〟を覚えた!?」と驚愕し、オレに視線を向けるので「教えたのはオレじゃないです」とだけ返す。

 

「〝不死鳥の羽ばたき〟を食らうよいっ!!」

 

「あ、やべえっ!?」

 

さすがに動かないとヤバい技だと知っているが、ここで動けばガープ中将もサカズキ大将達も地面に落ちるし、エースも一緒に……よくよく考えたら、それのほうが楽なんじゃねえかな?

 

「〝鳳翼天翔〟ッ!!」

 

「あららァ…〝ダイアモンドダスト〟だっけか?」

 

巨大なフェニックスを象った炎弾を放つマルコに、クザン大将は仕方ないという雰囲気で立ち上がり、ちょっとしたイタズラを思い付いたように拳を振るう。

 

おお、正しく水瓶座(アクエリアス)の基本技だーーーッ!!

 

「……少し本気でやるか。お二人さん、ちょっと先に失礼しまーす。ああ、それとフルボディも地盤固めたから動いても大丈夫だぞ」

 

その言葉にオレは安堵し、わざと壁を砕くように蹴って戦場に舞い戻る。敵も味方も入り乱れた戦国乱世、適当に海賊をボコりながら白ひげを目指す……!

 

「白ひげエェェェーーーーーッ!!!」

 

「グララララ、せっかちな野郎だ。キングデュー、お前もパンチの破壊力じゃ負けてねえんだ……おい、どうした、キングデュー」

 

ドタドタと白ひげに繋がる道を隠す海賊を殴っていた瞬間、真っ赤な口紅を塗りたくった分厚い唇に顔面を呑み込まれ、だらりと力無く倒れ伏す奴らを見て、オレの足も海賊の動きも止まる。

 

「ウフフフ、カマバッカ王国〝純情派(ノーマリーズ)〟も加勢に来たわよ!!」

 

「「「ま、まだ増えるのか!?」」」

 

「あ、やっと会えたわねルフィきゅんっ!♥️♥️♥️」

 

ピンク色のドレスを身に付けたグルグル眉毛(・・・・・・)の特徴的なオカマはにこやかに微笑み、高らかにルフィの名前を愛しそうに呼んだ。

 

その声にルフィも反応し、後ろに振り返った。

 

「でへえぇええあぁぁっ!!?さ、サンジ、サンジィ!?お前サンジなのか!?なんだよ、その格好、なんでお前もオカマになってんだああぁ!!!?」

 

その叫び声に破竹の勢いだったコスプレ美女軍団の一部は崩れ落ち、なぜか泣き出した。それはもう人目も憚らずに、ワンワンと泣いている。

 

か、かわいそうに……。

 

 

 

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