【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「ゼエッ、ゼェッ…クソがぁ…」
「グララララ、粘るじゃねえか」
「ハッ、当たり前だ」
オレの右拳は何度目かも分からない骨折を経験し、ドクドクと真っ赤な鮮血を流す。今、まともに使えるのは左手だけだ。ああ、ほんとに最悪だ。いつも右で技を使っている弊害が、ここで出てくるなよ。
「シィイヤッ!!」
「パワーが落ちてきたなァ…小僧!」
「うぐおっ、ま、マジか!?」
白ひげの放つ裏拳をしゃがみ込んで躱し、隙だらけの腹に頭突きをブチかましながら三日月みたいなヒゲを掴んで顎に膝蹴りを叩き込む。
あんまり足技とか鍛えてねえんだよな。そんなことを考えながらビクともしない巨木のごとき白ひげの顔面を見下ろす。
「グラララァ…肩車してほしいのか、えェ?」
「いらねえよ!!」
「アタシはしてほしいワァンッ♥️♥️♥️」
「それなら私もしてほしいです!」
「抜け駆け禁止!!!」
「うおっ!?」
そんなやり取りを聞いていた
白ひげは避けることもせず、三十人を越える大人数を受け止め、そのまま鯖折り、もしくはベアハッグのごとく力任せに変態達を締め上げ、ポイッと投げ捨てた。
「モテる男はすげえな」
「あァ、お前にも来てるぞ」
「「ここで死ねェッ!!」」
「小賢しいんだよ、このボケェッ!!!」
「「「いやあぁ~~んっ♥️♥️♥️あんまり乱暴に殴っちゃだめよぉ~~っ!!♥️♥️♥️♥️」」」
ひえっ、ゴリキュアもきた。
足元に転がっている白ひげ海賊団の船員を投げ渡して、悲惨にも貪り食われる彼らを哀れみながら白ひげに突撃し、左手一本の攻撃を放つ。
「〝スペシャル・ローリン・グサンダー〟ッ!!」
「急所狙いか?〝震天〟ッ!!」
「おっ、ぐおぉお゛お゛ぉ゛お゛っ!!?」
ポワァンッと気の抜ける音を立てて生み出された〝震動〟の打撃を頭に受けながらオレは氷の地面に上半身をめり込まされ、メチャクチャに冷えた海水を浴びる。
「フルボディ!?」
「ぶはあっ!?も、問題ねえよ大丈夫だ!!」
ジャンゴの焦った声にオレは身体を引き抜いて、すぐに拳を握り固めて構える。あ゛ァ゛、マジで頭の中を掻き回された気分だわ。
それに、ジャンゴの準備ももうそろそろだ。
そう思ってジャンゴを見た瞬間、アイツはカマバッカ王国の精鋭に埋もれていた。なんでさ、そうなるの?と困惑するオレの顔面に白ひげの拳がめり込み、またオレは吹き飛ばされる。