【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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最強の必殺技(フェイバリット・ホールド)

アブサロムの頭上を取り続けるプテラノドン形態のキングの攻撃は羽ばたきによる〝飛ぶ斬撃〟に加えて、炎かマグマかも判別できない広範囲を焼き尽くす攻撃を躱して、鋭く素早い飛行で夜空を切り裂くキングを追いかける。

 

「〝刃裏双皇(バリゾウドン)〟ッ!!」

 

カカカカカカカァァ─────ッ!!!

 

キングの放つ両翼を利用した〝飛ぶ斬撃〟の〝刃裏双皇〟は世界政府の諜報員の用いる超人体技〝六式〟の一つ〝「飛ぶ」指銃〟のごとく音速を越える速度でアブサロムを追撃していく。

 

けたたましい音を立てて地面を抉り斬るキングの攻撃を走りながら躱すアブサロムは隆起した岩肌を足場に飛び上がり、キングの目の前に一時的に浮遊する。

 

「この大空はオレのテリトリーだ!!」

 

「いいや、もう大空はお前のテリトリーじゃない。48の殺人技のひとつ〝マッスルタイフーン〟ッ!」

 

キングはプテラノドンの鉤爪に変化した片足を突きだし、アブサロムの腹を蹴り付けようとした瞬間、アブサロムは縦横無尽に身体を捻り、凄まじい乱気流のような突風を生み出し、キングの滞空能力を削ぎ落とす。

 

ジリジリと乱気流の中に吸い込まれていくキングは忌々しげにアブサロムを睨み付け、プテラノドンの後ろに伸びたトサカを引き絞り、グルグルと回転を続けているアブサロムに照準を定める。

 

「小賢しい微風でオレの動きを封じることなど出来んぞッ!〝貂自尊皇(テンプラウドン)〟ッ!!」

 

「ゴフッ!?」

 

グウゥンッ!!と視認不可能な速度で放たれたキングの強烈な頭突きはアブサロムの土手っ腹を穿ち、メキメキと全身にエグい衝撃を与えながら地面に向かって己諸とも強引に叩き付け、直ぐにまた夜空に舞い上がろうとするが────。

 

「貴様ッ、わざと受けたのか!?」

 

「ガルルル、肉を斬らせて骨を断つ。そういう作戦もオレは嫌いじゃねえんだよ…!」

 

アブサロムは両腕を絡み合わせてガッチリとキングの首を締め付け、さらに片足を彼の右足に引っ掛け、完全に地面にもつれ込みながら抑え込んでいる。

 

しかし、アブサロムは完璧な絞め技を解除し、キングの身体を大空に向かって放り投げ、バランスを保てずに落下してきた彼の身体をブリッジの体勢で弾ませ、さらに上空に向かって跳ね上げ、大空に向かって力強く押し上げる。

 

「このっ、やめろ!?」

 

そう吼えるキングの身体は度重なるバウンドの衝撃によって三半規管の機能を少しずつ奪われ、グニャグニャに混じり曲がり始まる視界に焦り、無理やり自分の身体を動かそうとするも上手く動かない。

 

「この我が最強にして至高の必殺技(マイフェイバリット・ホールド)を以て、お前との長き渡る死闘に終止符を打つッ!!」

 

最高到達点に昇りきったところでアブサロムはキングの両足を脇で押さえつけ、複雑に手足を絡み合わせながらキングの頭を踏みつけるように固定した。

 

「〝ネオ・Ωハルマゲドンアベンジャー〟ッ!!」

 

「こんなもの直ぐに外してッ、外れんッ!?ググッ、オォオォォオッっ!!!?」

 

ドゴオオォォォ───────ンッ!!!!

 

凄まじい重力を掛けるようにキングの身体を締め上げたままアブサロムはキングの頭を基点に地面に衝突し、ドサリと地面に転がる。

 

「ハァッ…ハァッ…どうだァ……」

 

アブサロムの視界の端に移るのは逆さまに起立し、地面に突き刺さっているキングと顔面がひしゃげて気絶しているクイーンの姿だった。

 

「…ガル……ルっ…もりあ、せんちょ……勝ったぞ…」

 

そうアブサロムは呟いて、静かに気を失った。

 

 

 




〈マッスルタイフーン〉

出典・キン肉マン

カメハメ100殺法・48の殺人技

己の身体を高速で回転させることで突風を巻き起こし、相手の動きを封じ、あるいは相手の身体を吹き飛ばす。

〈ネオ・Ωハルマゲドンアベンジャー〉

出典・キン肉マン

オメガマン・アリステラの必殺技の改良型

相手の両足を脇に抱えて、うつ伏せ状態の相手の胸の前で両腕が「X」を描くように締め上げ、さらに無理やりキーロックに相手の両腕を固めて頭を踏みつけ、ガッチリと固定したまま地面に激突するという確実に相手の肉体を破壊し尽くすアブサロムの至高の必殺技。


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