【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝暴虐の宴〟

ゲッコー・モリアとカイドウの二人はお互いに信頼する部下の勝敗を感じ取り、ニヤリと笑みを深めて武器を振りかぶり、一気に振り下ろす。

 

ガギィンッ!と耳障りな金属音を掻き鳴らし、カイドウの握り締めていた金棒がモリアの大刀を圧し折り、地面に金棒の先がぶつかる刹那に手首を捻り返して、カイドウはモリアの顎を金棒でカチ上げる。

 

「クアァッ…嘗めるんじゃねェ!!」

 

そう大胆不敵に言い放ったモリアは鋭い左拳を打つ。

異常な程に大きく分厚く隆起したカイドウの大胸筋にモリアの拳骨が沈み、カイドウの巨体を一歩、二歩、タタラを踏ませて後ろに退かせる。

 

「ウォロロロロロ、やるじゃねえか」

 

「キシシシシ、オレの大刀を砕いた代償は確りと払わせてやるよ」

 

「オレに勝てたら払ってやらァ…!!」

 

カイドウは久々に対等に殺り合える強さを手に入れたモリアの一撃を称賛し、金棒を握る手を緩めて、さらに強く頑強に握り締め、流派も型もデタラメな動きで振り上げ、振りかざし、振り抜く。

 

暴虐の権化とすら思える金棒の一撃をモリアは〝武装色〟を纏った〝影〟でカイドウの攻撃を受け止め、往なし、弾き返しながらカイドウの顔に鋭利に研ぎ澄まされた〝角刀影〟を穿つ。

 

───だが、カイドウもまた未来視に匹敵する練度まで練り上げた〝見聞色〟を発動し、カイドウは僅かに首を傾げて致死の一撃を躱す。

 

「ウォロロロオオォォォッ!!そのグニャグニャと形を変える面倒臭せぇ〝影〟ごと粉々に砕けやがれェ…!〝降三世引奈落(こうさんぜラグならく)〟ッ!!」

 

その宣言と共にカイドウは金棒を振り回しながら〝武装色〟と〝覇王色〟を金棒に纏わせ、モリアの脳天に力任せに向かって振り下ろす。

 

ガッ、ゴオオォォ─────ンッ!!!

 

その一撃は。地面そのものを消し飛ばし、たった一撃をモリアに叩き込むために、カイドウの振るった金棒は鬼ヶ島の天井を破壊してしまう。

 

「「「んぎゃああぁぁぁぁっ!!?ゲッコー・モリアとカイドウさまだあぁぁ~~~~っ!!!?」」」

 

突然の崩落と共に現れたモリアとカイドウに百獣海賊団の船員は仰天し、落石や落盤を避けるのも忘れて殴り合いを続ける二人に視線を注ぐ。

 

「ウォロロロロロロッ!!こんなに楽しいのはいつぶりだァ~~っ!!」

 

「キシシシシシシッ!!!そんなに楽しいならコイツも食らってみろォ……!!」

 

あまりの多幸感に雄叫びに似た笑い声を張り上げるカイドウに向かってモリアは己を取り囲むように見上げる百獣海賊団の〝影〟を吸い上げ、バーソロミュー・くまに放った〝冥漠蝙蝠(ブラックバット)〟より大きく獰猛なフォルムの影で出来た蝙蝠を叩き付ける。

 

「グオォオォッ!?」

 

「ソイツは千を越える〝影〟の一撃だァ!!」

 

モリアの言葉に応えるように〝冥漠蝙蝠(ブラックバット)〟はガブリとカイドウの肩に噛みつき、メキメキと歯を突き立てて咬み傷を刻み付けながらグルグルと身体を急旋回し、肩を楕円形に抉り進もうとする〝冥漠蝙蝠(ブラックバット)〟をカイドウは乱暴に掴み、無理やり引き剥がし握りつぶす。

 

「ウォロロロロロ、まだまだこれからだ」

 

「キシシシシ、そろそろオレとアブサロムにお前達が偉そうにふん反り返って我が物顔で座ってきた、その玉座を明け渡せよカイドウォ…!」

 

二人の〝覇王色〟は更に強さを増していき、その強大すぎる〝覇気〟に百獣海賊団の船員は軒並み気を失い、辛うじて意識を保てても直ぐに戦いの余波を受けて弾き飛ばされる。

 

 

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