【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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2年間                      からくり島のフシギ博士と過ごす日々
ワシはからくり島のフシギ博士じゃよ


とうとう、この日が来たのか。

 

ワシは孫と愛犬と共に海パンとアロハシャツの変態と遭遇している。フランキー、そう確か〝鉄人(サイボーグ)〟フランキーという名前の男だったはずだ。

 

「す、スーパー凍えるじゃねえか…!」

 

「それならコレを使いなされ」

 

「く、クリーム?」

 

ガタガタと震えるフランキーにワシの発明した冷温を引っくり返すひみつ道具〝あべこべクリーム〟を差し出し、塗り塗りと彼の身体に満遍なく塗り込めば、ゆっくりとフランキーの震えも止まる。

 

「コイツは、いったい!?」

 

「ソレはおじいちゃんの作ったあべこべクリームだ!暑かったり寒かったりする感覚を引っくり返しちゃう、不思議なクリームなんだ!」

 

「ホッホッホッ、ワシの発明は原理さえ知ってしまえば簡単に作ることは出来るさ。それよりお主は追われとるようじゃし、ワシの家に来るかの?」

 

「ホントか助かる!」

 

ワシの提案に孫と愛犬はビックリしたような顔を向けてきた。ウム、そうなるのも仕方ない。かれこれ転生して八十年近く経つが、ワシって家族以外を家に招くことはなかったしのう。

 

「ところで、ジイサンは何者なんだ?」

 

ザクザクと降り積もった雪を踏み締めて、ワシの作った家に向かっている途中、フランキーはそう言って不思議そうにワシの事を見つめている。

 

「ワシはからくり島のフシギ博士じゃよ。ちょっと発明することが好きすぎで、ちょこーっと世界政府に警戒されとるけど。基本的に無害なじいさんね?」

 

「アウッ!アンタも世界政府に狙われてるのか!」

 

フランキーはワシの背中を叩き、親近感を感じているようだ。まあ、わりとワシの境遇は似とるかも知れんけど。こっちは変態にはなっとらんぞ?

 

「さあ、ここがワシの家じゃ」

 

「…………何処にも家なんてないぞ?ボケたか」

 

「ボケとらんわい!?」

 

とんでもないことを言い放つフランキーに呆れながらワシは巨木の幹に貼り付いた壁紙の扉のドアノブをひねり、ゆっくりと開いて見せる。

 

「─────ッ!!?」

 

ホッホッホッ、見事なエネル顔じゃな。

 

「おじいちゃん、先に行ってるね!」

 

「さあ、お主も来なさい」

 

「お、おう」

 

そう言うと孫と愛犬はいち早くワシの発明した〝壁紙秘密基地〟に入っていく。ワシは少し警戒ぎみなフランキーに片手を差し出して、我が家に招き入れる。

 

「スーパー、すげえじゃねえか」

 

「ホッホッホッ、スーパーすごいじゃろ」

 

ワシは髭を触りながら自慢げに告げる。

 

かつてワシの夢見た〝ひみつ道具〟は、この「ONE PIECE」の世界でなら作ることも出来るのだ。なんと素晴らしく最高なことだろうか。

 

 




〈フシギ博士〉

バルジモアの名も無き老人に転生した男

本名不明。通称「フシギ博士」。すでに八十歳を越える高齢者。原作に関わる予定はなかったけれど、いずれ訪れる予定のフランキーを手助けするために「ドラえもん」の〝ひみつ道具〟の発明を続けていた。

〈あべこべクリーム〉

出典・ドラえもん

このクリームを塗り込めば冷温の感覚を引っくり返して、寒ければポカポカに、暑ければキンキンに身体を包んでくれる不思議なクリーム。

〈壁紙秘密基地〉

出典・ドラえもん

秘密基地の存在する壁紙。ドアドアの異空間に繋がるという原理を参考にして作った発明品だが、コストが掛かるので自宅として使っている。

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