【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「すげえ!すんげえぇーーーっ!!!」
「ホッホッホッ、照れるの」
ワシの心に描いた夢を再現するために発明した〝ひみつ道具〟の数々に興奮し、フランキーは戸棚の発明品を手に取って、じっくりと観察し始める。
孫と愛犬はダイニングテーブルに敷いている〝グルメテーブルかけ〟を使って、ココアやドッグフードを呼び出して、興奮ぎみに家の中を走り回っているフランキーを見て自慢げに胸を張っている。
ワシの孫はかわゆいの。
「ジイサン、頼む!ここにある発明品の作り方をオレに教えてくれ!オレに出来ることならなんでもする!この通りだ!!!」
「そんくらいオッケーじゃよ」
「お願いだ、頼む!!」
「だからオッケーじゃってば」
やれやれとワシは土下座するフランキーの肩をポンと叩いて、我が家の地下室に繋がっている床下収納の扉を開き、大好きな孫に「ほんの少しの間だけ、この海パンと研究ラボに籠ってくるわい」と伝える。
「ふむ、時に海パンくんよ」
「ん?なんだジイサン」
「お主の名前は何と言うとじゃ?」
「アウッ!オレとしたことが悪いな、オレはスーパーものすげえ船大工のフランキーだ!!」
「ならば、フランキー。お主はワシの発明品を使って悪さをするつもりかる」
コツン、コツン、とワシは片手で持っていた杖をつき、ワシの後ろに続いて石階段を降りるフランキーに静かに、そう問い掛ける。
ワシは「ONE PIECE」に転生して、八十歳も歳を取ってしもうた。とうに原作の知識も薄れとるし、余生を孫と愛犬と共に過ごすことが今の楽しみだ。その余生を脅かすのであれば原作など知ったことではない。
「オレは悪いことに使うかも知れねえ……だが、それでも仲間を助けるためにオレはジイサンの発明品を使う。でも約束する!!オレはジイサン達みたいに海賊でも海軍でもない奴らには絶対に使わねえ!!」
「ウム、合格じゃな♪︎」
フランキーの宣言に納得したワシは杖の持ち手に付いているボタンを押し込み、研究ラボの電源を再稼働させる。ズラリと並んだレーンには試作段階の〝ひみつ道具〟に、完全再現し過ぎたために危険になった〝ひみつ道具〟もある。
「フランキー、このフシギ博士の知識の全てをお主に授ける。例え止めようと言い出しても絶対に覚えさせるからの?」
「上等だぜ、ジイサン!!」
「ホッホッホッ、元気で宜しい♪︎」
ワシは元気の良い返事を返してきたフランキーに満足げに頷きつつ、彼に必要になりそうな工作系統の〝ひみつ道具〟を纏めた作業台に向かう。
ああ、ずいぶんと久しぶりになるのう。
〈グルメテーブルかけ〉
出典・ドラえもん
どんな料理でも呼び出せる不思議なテーブルかけ。雑誌や映像電伝虫で見たことのある食べ物は勿論のこと、絵本の中にある食べ物を出してくれる。