【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「ロボットもいるのか」
フランキーはズラリと並んだ発明品の一つをつかみ取り、じっくりと観察し始める。ワシの発明品の作り方を教わると同時に品質差を確かめるのは良いことだ。
「フランキー、1ベリー入れてみい」
「ん?おう」
「ころばし屋、フランキーじゃ」
チャリンと音を立てて1ベリーを背中に入れられたテンガロンハットとスーツ、サングラスの似合うロボット〝ころばし屋〟は素早くピストルを構えて、己を掴んでいるフランキーを撃った。
ポフンッ!
「アデェッ!?」
ポフンッ!
「アウチッ!?」
ポフンッ!
「ノオォォーーーッ!!?」
すってんころりん。
そんな擬音の付きそうな動きを連発し、フランキーは三回ほど転んでしまう。いや、正確に言えばワシの使った〝ころばし屋〟の相手を転ばすピストルで、三半規管を狂わされて転んどるんじゃがね?
「ホッホッホッ、訳も分からず転ぶのも面白いじゃろ?イタズラにも悪者を懲らしめることにも使えるのがひみつ道具の良いところじゃ」
「……ジイサン、オレとしてはケツを狙ってくる殺し屋はイヤだぜ?」
「殺し屋じゃなくてころばし屋じゃよ。1ベリー払えば、どんな相手だろうと任務を遂行する。なにより無関係の人間にピストルを向けることはない」
「するってえと。十年くらい前に起きた『天竜人スッ転び事件』の犯人って……」
「ホッホッホッ、ワシじゃよ。フランキー」
ニヤリと笑えば「おいおいおい!とんでもねえスーパー陰湿じゃねえかよジイサン!?」とビックリされたが、あのアホ共はスッ転んでもバカのままじゃった。
「ちなみに四年前のマリージョアに大量発生したカマバッカ王国の変態は、この〝どこでもドア〟で送り込んだのもワシじゃよ」
「ジイサン、わりとアグレッシブだな!?」
コンコンとワシはピンク色のドアを叩いて、ガチャリとドアノブを捻れば七十年ほど仲良くしとるベガパンクのところに繋がったりする。
「なんじゃ、またイタズラするのか?」
なんか頭にリンゴを乗っけておるけど。ベガパンクもアホになってしもうたのかと少し悲しむが、いつもの奇行だと理解して安心する。
「ベガパンク、ワシの弟子になったフランキーじゃ。フランキー、こっちはワシと一緒に天竜人にイタズラを仕掛けとるベガパンクじゃ」
「あ、どうも……いや、さらっとスーパーやべえ科学者を紹介するじゃねえか!?」
「そうじゃ、フシギの作った発明品に興味を示すものが現れての。もし良かったら、そいつも弟子に、いや、助手にしてやってくれんか」
「じゃあ、フランキーにもお主の科学を教えてやってくれ」
ワシ達の会話に「オレの目の前でとんでもねえことが起こってやがる。スーパー頭が可笑しくなりそうだぜ、どうなるんだこれ?」とかなんとか呟いとる。
〈ころばし屋〉
出典・ドラえもん
テンガロンハットとスーツ、サングラスの似合うロボット型の不思議な道具。1ベリー払えば如何なる場所に居ようと確実に三回転ばし、任務を遂行する凄腕の転倒屋。
ちなみに『Z』系列は革命軍に提供している。
〈どこでもドア〉
出典・ドラえもん
自分の思い浮かべた場所に繋がる不思議な道具。フシギ博士は「ドアドアの実」の原理を利用し、異空間に繋がる特殊なルートを作り、現在地と行き先を縮めて繋げるショートカットを作っているのだ。
〈ベガパンク〉
世界最高の科学者で、フシギ博士の友達
八十歳を越える年月を共に過ごした親友であり、定期的に連絡は取っている。たまにムカつく天竜人にイタズラを仕掛け、その醜態を世界に、こっそりと報道していたりするけど。二人揃えば最強なので絶対に捕まえることは出来ない。