【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
ワシの書き綴っていた設計図を読み解き、何度も試行錯誤を繰り返し、失敗を重ねて実験を続けるフランキーの後ろ姿を眺めつつ、ワシは二人、三人、四人、と少し見た目も背丈も不揃いすぎるフランキー達に視線を移す。
「メウッ!」「ハイパー!」「イェース!」
下半身もマッチョなフランキー。
見た目は完璧だが子供サイズのフランキー。
ほとんど原型を留めていない海パンとアロハシャツ一枚の美女になったフランキー。
この三人は本物のフランキーが作った完璧に主人の姿形を模造し模倣する〝ひみつ道具〟の〝コピーロボット〟の試作品である。ワシとしては十二分にワシの〝コピーロボット〟を真似て完成していると思うが。
彼はワシの作った完成品の〝コピーロボット〟を寸分違わずに製作できるまで奮闘し、かれこれ三日ほど徹夜を続けている始末じゃ。
これでは身体を壊してしまうかもしれんの。
「ジイサン、ここはどうなってるんだ?」
「そこは接触した人間の生体構造を読み取る箇所じゃな。イメージを固めやすくなると良いんじゃが。フランキーは『マネマネの実』を知っとるか?」
「いや、知らねえが」
「その実を食べたものは触れた人物の身体を完全に真似ることが出来るようになるそうじゃ。小難しく考えてしまう中身に拘らず、ワシの〝コピーロボット〟の外見を模倣してみるのもまたアイデアの足しになるぞい」
「……そうだな。無理に中身を覚えるんじゃねえ、まずは外見を真似る!そんでもって中身の構造、部品の配置に最適な場所を見極める!!」
「ホッホッホッ、その意気じゃよ。ところで、お主の〝コピーロボット〟は何をしとるんじゃ?」
「「「すうぅぅぅぱあぁぁぁぁっ!!!」」」
ガッキーン!
そう言って両手の星をくっ付けて、カッコいいポーズを決める〝コピーロボット〟にワシは首を傾げる。何分、八十歳も「ONE PIECE」の世界に居るせいか。ほんのり原作の知識も薄れとる。
「アウッ!総員整列しやがれ!」
フランキーの掛け声に従って、素早く駆け寄ってきた〝コピーロボット〟に感心する。ホッホッホッ、しっかりと人工知能は作動しておるし、人間と同等の判断能力はあるようじゃな。
「おめえら、オレと一緒に〝コピーロボット〟製作のために手伝ってくれ。まだまだジイサンには劣るが、必ずおめえらを完璧に仕上げる……!」
フランキーは決意の込められた眼差しを三人の〝コピーロボット〟に向ける。真摯な姿勢なのは良いことじゃが、ワシは休むのも大事じゃと伝えたかったんじゃが?
〈コピーロボット〉
出典・ドラえもん/パーマン
真っ赤な鼻を押せば、その人を完璧にコピーする不思議なロボット。まだまだ〝ひみつ道具〟を作ることに悪戦苦闘するフランキーの作ったロボット達は正確に人を模倣することは、まだ出来ていないけど。いつか完璧にコピーできるようになる。