【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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フルボディとガープさん

「ようやく見つけたぞ、フルボディッ!!」

 

「ガープ中将、オレは療養中です」

 

ズルズルと真夜中の屋台でアイボリーとラーメンを啜りつつ、正義の外套を羽織っていないガープ中将にぶん殴ってくるのはやめるように訴える。

 

いくらガープ中将でもラーメンを食べているところを狙って殴ることはしないだろうが。一応、保険として伝えておけば安心できる。

 

「アイボリー、チャーシューをあげる」

 

「じゃあ、メンマあげます」

 

「……オヤジ、ワシにも醤油ラーメンくれ」

 

オレとアイボリーのやり取りに感化されたのか。

 

ドカリとオレの隣に座ったガープ中将は新聞を読んでいたラーメン屋のオヤジ殿に注文すると素早い動きで醤油ラーメンを作り始める。

 

ここのオヤジ殿はラーメン拳法なる摩訶不思議な格闘技を体得しているというウワサは聞くものの。あまり人前で使うことはない。

 

まあ、元々格闘技や武術は護身術だし。

 

むやみに人を傷つける非道に落ちればオレもガープ中将も直ぐに気づいている。……にしても、この醤油ラーメンはホントに美味しいな。

 

なぜか前世のメジャーなラーメン屋を思い出せて、なんだか懐かしい気持ちになれる。今度、ジャンゴやホーディにも教えてやるか。

 

「醤油ラーメンお待ち!」

 

「おお、ありがとな。いただきます。ふむ、香りがええのズルズル……ズルズルズルズルッ!!!」

 

どんぶりを受け取ったガープ中将はラーメンの香りに空腹を刺激され、スープを飲んだ瞬間、カッ!!と両目を見開いてラーメンの麺を物凄い勢いで啜り始まる。

 

「す、すごい食べッぷりですね」

 

「ああ、こりゃすごいわ」

 

そのままの勢いでメンマ、チャーシュー、ネギ、煮卵、ナルトを食べていき、ごくごくとラーメンのスープを飲み干したガープ中将は満足げな顔を浮かべていた。

 

よく見れば白髪だった髪の毛の半分が黒く染まり、ヒゲも黒く変わっている。体感的に感じるものだが、ガープ中将の強さが増大……いや、全盛期に近づいている?

 

そんなことを考えるオレを放置して「美味かった、また来る」と言い残してガープ中将はラーメン屋台の暖簾をくぐり抜け、どこかに行ってしまった。

 

それから程無くして真夜中の海の方で何度か発光を見たり、凄まじい衝撃波を背中に浴びることがあったものの。オレとアイボリーは関係ないので、ズルズルとラーメンを食べることにした、

 

「……ところで。フルボディさん、夜のデートがラーメンというのはどうなんでしょうか?」

 

「オレは君と一緒なら散歩でも楽しいよ」

 

「じゃあ、私と同じですね」

 

そう言うとアイボリーはフンスと胸を張って自信満々に答えてくれた。ウ~ン、やっぱり可愛すぎるよね、オレの恋人ってさ。

 

あとでジャンゴに自慢しよう。

 

 

 

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