【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
フルボディの名前を聞けば最初に浮かぶのは「パンチに人生を費やす変人」や「頼りになるけど、たまにバカになる人」なんて言われる男だ。
「やっぱり筋肉落ちたなあ…」
そんなフルボディのリハビリをオレは眺めながら出前で頼んだラーメンを啜っている。フルボディいわく「前世の味に限りなく近い」と言うのも頷ける美味さだが、いきなりガープさんやセンゴク元帥は花を咲かせたり、宇宙に飛び立ったりしやがる。
「シィッ!」
ボボッ!
オレはジャブのつもりで放っているであろうフルボディの左のパンチにドン引きする。まず、ふつうのパンチは海面を抉らないし、海を真っ二つにしない。
連続で繰り出されたパンチは空気の砲弾と化し、巨大な水飛沫を生み出し、えげつない速度で海面に浮上しようとしていた海王類の無惨な姿を憐れむ。
あれなら食べられたほうがマシだ。
しかも殺してないから無駄に海王類のプライドを砕いているだけだし。やるならやるで、ちゃんと食ってやればいいんだよ。
「よぉうし、慣らしにアレやるか…!」
そう言うとフルボディは右側の袖を捲り上げ、グッと拳を握り固める。一回、二回、三回、と攻撃をチャージするように中腰に構えたまま右腕を上下に動かす。
「〝3連釘パンチ〟ッ!!」
ドッ、ドッ、ドオォ────ンッ!!!!
ただの空振りパンチなのに、フルボディの右パンチは無理やり空気〝層〟をブチ抜き、まだ気絶せずに残っていた海王類の蛇腹状の土手っ腹に直撃し、三連続のエグい浸透する打撃をねじり込んだ。
「イテテ。まだ本調子じゃないな」
「お前は何処を目指してるんだよフルボディ」
「いきなり、なんだよ。まあ、強いて言えば世界最強だが、この世界は達人や強者まみれだ。そう簡単に最強の称号は奪えねえな」
オレの質問にとんでもない答えを言いやがったフルボディに呆れ、どうやったら原作を無事に完遂できるかと考えるもルフィ達も転生者の影響を受けているし。
いや、もうホントに今更なのだ。
「ジャンゴ、お前もやるか?」
「打てねえよ、バカが」
「誰がバカだ、クソヒゲが」
「イカしてるヒゲだるおぉん!?」
ちょっと前までオレのヒゲを貶すことはなかったっていうのに、ちょーっと
「ああ、そうだ。ところで。ガープさんが若返って海賊をブチのめしてるウワサがあるんだけど。フルボディはなにか知ってたりするか?」
「……ジャンゴ、人は若返らないぞ?」
「いや、若返ってるんだよ、マジで」
「そうか。夢じゃなかったのか」
こいつ、またなにかやったのか。
〈釘パンチ〉
出典・トリコ
美食四天王トリコの必殺技
強烈なパンチを一瞬の内に放ち、内部に浸透する連続の打撃は深さを増す毎に威力を跳ね上げる。フルボディは「三連」で海諸とも海王類を吹っ飛ばせる。