【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
オレとジャンゴが慌ただしく出港するルフィ達を追いかけて、魚人島に突撃しようと目論む海軍シャボンディ支部の海兵達を見送る。
「ルフィ、指輪を着けてたな」
「ああ、着けていたな」
ポツリと呟いたジャンゴの言葉に頷く。
「えぇ?ヒロインレースのダークホースとか言われてたボア・ハンコックの勝ちなのか?いや、まだウタと再会したという希望も捨てきれん…!」
「ふつうにアクセサリーじゃないのか?」
「お前は薬指にアクセサリー着けるのか!?」
「……お、おお、なんか悪い……」
ズカズカと詰め寄ってきた鬼気迫るジャンゴに驚きながら謝る。だが、人様の恋路に割り込んだり、チャチャを入れるのは良くないことだ。
あとで死なない程度にボコっておこう。
オレの考えを察したのかどうかは知らないが。ジャンゴは「嬢ちゃんに指輪をプレゼントするには良い機会かもしれないぞ」と言ってきた。
フッ、安心しろ。
すでにオレは指輪をプレゼントしているのだ!
「……ところでさ。ルフィ達を追いかけて行ったヒロインの座を狙ってた奴らはどうするんだ?」
「ああ、それは心配ない。すぐにコーティング船の不具合で浮上する未来は見えたし、なんなら海軍の救出で恋に落ちるところも見えた」
ジャンゴの〝見聞色の覇気〟は極まりすぎて二分先の未来を見えるようになってしまった。
まあ、だいたい
そんなことを考えているとジャンゴが金髪の美女とぶつかりそうになる。が、軽やかなステップで彼女はジャンゴの事を躱した。
「あら、フルボディさん!あとジャンゴ」
「ごきげんよう、ヴィンテージ殿」
「うげっ、ジョアの姉さんかよ」
彼女、ヴィンテージ・ジョアは2年間を費やしてサンジの事をステキなレディに変えてしまった凄腕のお姉さんだ。元々は男性だったそうなのだが、ある種のすんごい欲求を突き詰めた結果───。
彼女はエンポリオ殿の協力を得て己の追い求める究極の美女となるために
「フルボディさんも一緒に彼らの門出を祝わないかしら?2年間の協力者が酒場で酒盛りするぞー。なんて騒いでいるみだいだし」
「お誘いは嬉しいが今回は断わることにする。オレとジャンゴには海軍の支部の奴らの手伝いもある。それに海軍は勤務中にお酒は飲まない」
「そう、残念だわ。じゃあ、またね♥️」
「う、うむ」
「二度と来るな、変態め!」
「フッ、アタシは変態という名の淑女よ!」
ウインクと投げキッスしてきたヴィンテージ殿に気圧されて倒れそうになるのを堪えつつ、今にも逃げ出しそうだったジャンゴと顔を見合わせて溜め息を吐き出す。