【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
パンクハザード中心部の人工的に削られた洞窟の中を歩いていると世にも不思議な生き物と出会った。それは、四足歩行の生き物なのか、ペタペタと愚鈍な動きで通路を歩く生き物だった。
オレとスモーカーは天井にぶら下がって、その異様で異質な奇っ怪極まりない生き物を見下ろす。
視界の範囲は前方のみに集中しているらしく、オレ達の存在に気づいている様子もない。だが、すぐに油断するのは危険と判断し、オレ達は天井のパイプを伝って移動する。
「さっきのヤツはパシフィスタの副産物か?」
「いや、機械的な音はしていない。おそらく生き物を改造して作った兵器の一種だろう。それにベガパンクの発明品をシーザー・クラウンが手元に置く意味はない」
そうスモーカーに言えば少しは納得したけれど。
やはり腑に落ちない点も多く、このパンクハザード全域を彷徨う奇妙な生き物の存在もシーザー・クラウン、ただ一人の仕業と考えるには余りにも規模が大きいのだ。
「フルボディ、その通気孔に入れるか?」
「バカ言うな。肩幅を考えろ」
「チッ、デブが」
「テメーも同じだろうが!」
そんなことを言い合う声に反応したのか。
オレ達の真下にいた四足歩行の生き物は、パカッと口を開けたかと思った、そのときだった。オレとスモーカーの、ちょうど間を遮るように閃光が迸る。
「おい、レーザーだぞ」
「ああ、レーザーだな」
キイィィィィンッ……!
「「くたばれえぇぇっ!!!」」
と、再装填を始める生き物に向かってオレは右拳を、スモーカーは左拳を構えて突撃して撃退した。撃退したところまでは良かったのだが────。
『侵入者発見!侵入者発見!』
「見つかったな」
じろりとオレを睨むスモーカー。
しかし、そもそもオレの事をデブ呼ばわりしたお前のせいだぞ?と文句を言いつつ、メリケンサックを嵌めた両拳を構える。スモーカーも十手を構えながら葉巻に火を点け、一気に副流煙を撒き散らす。
「ゴホッ。おい、煙たいだろうが」
「たしぎは気にしてなかったんだがな」
オレにスモーカーは文句を言い返しながら葉巻を空中に向けて、プッ!と吐き捨てながら迫り来るメカニカルな風体の生き物に十手を振り抜く。
「まずは一匹だ。次は任せる」
優雅に落ちてきた葉巻を口でキャッチしたスモーカーの言葉にオレは溜め息を吐き、背中や身体の側面にミサイルや刃物を搭載した犬や猫、獰猛な猛獣に拳を打ち込み、一撃で背骨を外す。
「〝栓抜きショット〟」
無益な殺生は良くないし、動物を傷つけるヤツは許さねえ!覚悟しろよ、シーザー・クラウン。お前に動物達の怒りと悲しみをぶつけてやる!!
〈栓抜きショット〉
出典・トリコ
グルメ騎士の滝丸の必殺技
プリショットルーティーンによって集中力を最大限まで高めた状態で放つ〝関節外し〟の打撃技であり、背骨を撃てば一撃で相手を無力化できる。