【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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ゾナハ病

「「はあ、はあっ、オレは一体何を?」」

 

「それは、オレのセリフだ!!」

 

オレとトラファルガー・ローの頭を十手で殴り付けて文句を叫ぶスモーカーの怒り具合に驚きつつ、オレは姿勢を正してトラファルガー・ローと一緒に正座する。

 

「そもそも原因はお前だ。トラファルガー・ロー、七武海のお前が海軍の仕事を妨害するのは禁則事項の筈だろう。一体、どういうつもりなんだ?」

 

「お前達を足止めしたのは仲間のためだ。シーザー・クラウンの作り上げた最悪のウイルス兵器は容易く人間の尊厳を奪い、最も残酷な形でオレの仲間を…!」

 

「───ッ、そうか。悪かった」

 

「いや、いいんだ」

 

彼の怒りを圧し殺した言葉にスモーカーは葉巻の火を消して地面に座り、オレと一緒にトラファルガー・ローの話を聞くことにしたようだ。

 

ホントにツンデレさんだぜ、スモーカー。

 

「悪かったな、鉄拳屋」

 

「ん?ああ、気にするな。困ったヤツを助けるのは海兵の仕事だ、そこに海賊も民間人も関係無い。……ところで、そのウイルスっていうのは?」

 

「〝微笑み知らずの奇病〟───ゾナハ病だ」

 

…………ここはからくりサーカスだったのか。

 

道理で機械と生き物が混ざってるわけだ。しかし、そうなるとオレに対応できる相手なのだろうか。まあ、気功は使えるし、問題ないはずだ。

 

そんなことを考えながらトラファルガー・ローの仲間の感染してしまったゾナハ病について、どうやって説明しようかと悩んでしまう。

 

「その奇病の治療法は?」

 

「まだ治療法は解明されていない上に病状を発症する時間も不規則だ。今は鎮静剤と船の一ヶ所に集めて感染拡大は抑えてあるが、いずれは…「笑顔だ」なに?」

 

オレはトラファルガー・ローの言葉を遮るようにゾナハ病の症状を一時的に抑制できる。いや、唯一ゾナハ病の進行を抑える事の出来るモノを伝える。

 

「ゾナハ病の進行は笑顔で一時的に抑制できる。完全な治療法をオレも知っているわけじゃないが、ゾナハ病なら他人の笑顔を見れば止まるはずだ」

 

「フルボディ、なんで知ってやがる?」

 

「ここでは詳しくは話せないが、かつてオレの暮らしていた故郷(にほん)で流行ったことがある。そのときは笑顔を見るだけで一時的に病状は安定した」

 

そう言ってオレはトラファルガー・ローの肩を叩いて、しっかりと彼の目を見つめる。必ずシーザー・クラウンを捕まえて、お前の仲間を助ける。

 

「まだ信用できねえが試すだけの価値はある」

 

オレの手を払いのけたトラファルガー・ローは能力を使って瞬間移動した。オレも瞬間移動してみてえな。オレってイマイチ〝六式〟の使い方が下手だし。

 

「フルボディ、ゾナハ病の話は真実か?」

 

「ああ、彼に嘘は言っていない。ただゾナハ病っていうのはオレの記憶通りなら……」

 

そこでオレは言葉を区切り、拳を握り締める。

 

 




〈ゾナハ病〉

出典・からくりサーカス

激しい呼吸困難を引き起こす奇病。近くにいる人間を笑顔にしなければ激痛を伴う呼吸困難にステージは上がり、やがて肉体は完全硬化し、成長も老化も止まってしまい、外的要因以外で死ぬことは無くなる。

もしも発症したら……?



















  ぜひ    


ぜひ     



           ぜひ  
      ぜひ 

  ぜひ   


ぜひ
 
            ぜひ        



ぜひ  





と、激しい呼吸困難になる。



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