【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「どうしたどうしたァ!防戦一方じゃねえか筋肉達磨のゴミ野郎、このオレ様をブッ飛ばすなんて出来もしないホラを吹いたんだ。もっと頑張れよォ~~ッ!!」
オレの事を小馬鹿にして騒ぐシーザー・クラウンを無視して降り注ぐ青白い雷撃を躱す。だんだんと落ちてくるタイミングも掴めてきた。
シーザー・クラウンの期待に応えてやるために左手のナックルを外して空中に投げた瞬間、電撃はオレではなくナックルを追いかけていき、その間にオレはシーザー・クラウンの目の前まで跳び上がる。
「んなァッ!?」
「漸く捕まえたぜ、クソ野郎…!」
「このや、ろおぉ……!!?」
オレの姿に驚くシーザー・クラウンの胸ぐらを右手で掴み、海楼石の欠片を仕込んだメリケンサックを押しつけ、そのまま地面に向かって、クレーターを作るぐらい力任せに叩きつける。
「がはあァッ!?」
やれやれ、トットムジカとやり合ったときに砕けたメリケンサックの欠片を今のヤツに仕込んでおいて良かった。こういう空を飛んだり、
「こ、このオレ様が海楼石ごときに気づかないだとォ!?ふざけるなァ…姑息な真似しやがって、このクソ筋肉達磨野郎がァ…!!」
偉そうに囀るシーザー・クラウンは根っからの科学者らしくオレの事を押し退けたり突き飛ばしたり出来るパワーは持っておらず、地面に押さえ込まれながらジタバタと暴れるだけで脅威には思えない。
だが、オレの妻を拐った償いは受けろ。
「血反吐吐いて悔いやがれ〝百壱裂拳〟だッ!!」
「うごごごごごおぉぉぉーーーーっ!!!?」
オレは無理やり叩き起こしたシーザー・クラウンに左手を掘削機の如く超速で動かしたパンチを繰り出す。コイツは普通のパンチと違って、ただシンプルにありったけのパワーをぶつける技だ。
止まることのないパンチにシーザー・クラウンのムカつく血色の悪い顔の右半分はパンパンに腫れ上がり、ビリィッ!とヤツの身に付けていたローブが千切れることで、ようやくオレの〝百壱裂拳〟が終わる。
「ふう、スッキリしたぜ」
あまりにも高速で放ったため湯気を出す左手を振りながら気絶しているシーザー・クラウンの髪の毛を掴んで座り込んでいるスモーカーのところに戻り、ぽいっと適当にクソ野郎を投げ渡す。
「一応、左半分は残しておいたぞ」
「追い討ちかけろってか!?」
「いや、お前もたしぎ殿をモルモット扱いされて怒っただろ?こういう場合は追い討ちじゃなくて、立派なお仕置きの一環だとオレは考える!」
「……それもそうだな」
オレの言葉に頷いたスモーカーはシーザー・クラウンを真上に放り投げて、千を越える白煙のパンチを同時に繰り出して今度こそシーザー・クラウンの顔面をグチャグチャのパンパンに腫れ上がらせた。
〈百壱裂拳〉
出典・エアマスター
武月雄の必殺技
道路工事の掘削機で鍛えた高速連打のパンチを繰り出して、力任せに相手をブチのめす。足腰のバランスも必要だが、シンプルな腕力で相手は倒せる。