【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
スモーカーと一緒にシーザー・クラウンを追い詰めることは出来たものの。あと一歩のところで自爆、そして逃亡を許してしまった。
サカズキ元帥に怒られるな、絶対に。
そんなことを考えながら子供の世話に勤しんでいる海兵達を置いて、オレはジャンゴとスモーカーを引き連れてシーザー・クラウンの残党を探しに向かう。
「おい、フルボディ」
「どうした?」
「アイツは〝寝返り〟のジャンゴだろ?何年も一緒にいるのは知っているが警戒しなくて良いのか」
「いや、あれは相手の情報を催眠術で根こそぎ奪い取るから〝寝返り〟なんて呼ばれてるだけだ。あとジャンゴにオレを裏切る選択肢はない」
「諜報向きだったのか、アイツ」
オレの言葉にビックリして葉巻を落とすスモーカー。まあ、普段の行いや余計な事件を引き起こしたりするトラブルメーカーなのは事実だけど。
アイツはオレの親友だ。
仕事の向き不向きはあるけど。オレのピンチもアイツのピンチもお互いにカバーして、ここまで歩んできた記憶と経験は絶対に裏切らない。
「……あー、ところで。スモーカーに一つだけ聞きたいことがあるんだが構わないだろうか?」
「一つだけ?なんだ」
「なんでオレはたしぎ殿に嫌われてるんだ?」
「知らん」
そうだよなー。
やっぱりスモーカーも知らないよな。いや、そもそも嫌われてる理由が分からないんだよ。アイボリーと結婚したからなのか?と考えてみるが、彼女に敵意を向けている様子はない。
ホントにオレだけなのだ。
「おーい、見つけたぞ~!」
「気絶してるじゃねえか」
「まあ、あの爆発だからな」
如何にも悪者という感じのマスクを被って気絶している男を瓦礫の山から引きずり出して、適当なところに投げ捨てる。このぐらいで死ぬことはないが、他の奴らも見つけるまで放置しておく。
「むっ。二人とも止まってくれ」
「なにか視えたのかジャンゴ」
「なにが視えたんだ」
「どでかいスライムだ」
スライム?
そういえばパンクハザードに上陸する前にぶん殴った記憶があるな。そんなことを考えながら三人で瓦礫の山に隠れて、山の裏側を覗き込んだ。
「服を溶かすスライムだと!?」
「男のロマンじゃねえか」
「……否定はしないが聞こえるぞ」
オレとジャンゴの歓喜の言葉にスモーカーは溜め息を履いているが地面に散らばった防寒着を溶かしてシーザー・クラウンの部下を吐き出すスライムに視線を向けている。
フッ、お前もロマンが分かる男だぜ。
「よぉうし、証拠として確保するぞ!」
「おう!」
「オレ達も服を溶かされるぞ」
「「うるせぇ!!あそこにいるのは全人類の男のが一度は夢見たロマンだぞッ!?」」
そう言い返して、オレ達は飛び出した。