【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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お前の声は聴こえない

「フフ、フフフ、フフフフッ。よくも頭の中に音を留めるなんて悪ふざけを思い付いたなァ……ロシナンテ。センゴクか?それとも別のヤツの入れ知恵か?」

 

いきなり動きを止めて地上に降りてきたドフラミンゴは両耳を千切り、自ら指を耳の穴に突き刺して鼓膜を突き破ったその行動は利に叶っていると言える。

 

外部の音を聴く耳を失えば音を感じることは無くなり、〝ナギナギの実〟の能力も身体の一部を糸に変えて『8』の字を描けば音は永遠に『8』の字の中に留まる。

 

正確には『無限大()』の中に留まる。

 

「フルボディ、兄貴は〝見聞色の覇気〟でオレの感情を読める。そして〝(カーム)〟と〝騒音(ノイズ)〟を除けばオレに出来るのは体術だけだ!」

 

「さっきまで格好良かったのに!?」

 

「フフフフッ。ジワジワと刻んでやる」

 

「〝五色糸(ゴシキート)〟ッ!!」

 

「あんまり得意じゃねえんだがなッ!」

 

真っ直ぐオレを無視してロシナンテ大将を狙って右手を振るうドフラミンゴに〝剃〟で突進し、オレは〝武装色〟の頭突きをムカつくサングラスにブチかます。

 

なんとか距離はできたが、これはヤバいぜ。

 

「イデデッ、オレの頭皮剥げてないよな!?」

 

「禿げてはいないが、皮膚は剥げてるな」

 

ロシナンテ大将に額の裂傷を教えてもらえたものの。ここにはいつも傷の手当てをしてくれるアイボリーはいないし、オレに相手の弱点や情報を教えてくれる頼りの相棒のジャンゴもいない。

 

いわゆる、大ピンチというやつだ。

 

「あァ、そうだ、そうだった。まずはお前を片付けておけばロシナンテとじっくり話し合える。だが、殺しはしない。ドレスローザをまた再建するために、お前の怪力は有効的に活用しないとなァ…!」

 

明らかに怒っているドフラミンゴにロシナンテ大将は「あ、あれは本気で怒ってるな」と静かに納得し、オレの肩をポンと叩きやがった。

 

いや、止めてくれよ?

 

「ここで消えろ、フルボディ…!」

 

「〝ブーメランスクエア〟アァァッッ!!!」

 

ドフラミンゴの蹴りを紙一重の間合いで躱し、オレは手の感覚も分からないまま全力で拳を振り抜く。もう怪我がどうとか悩んでられるかッ!

 

オレの拳はドフラミンゴの胸にぶつかり、強烈な回転を伴って彼を岸壁に叩きつける。だが、今ので完全に左手の感覚は無くなった。打てるにしても簡単な、それこそ反動の少ない技しか打てない。

 

「ふ、フルボディ、大丈夫か!?」

 

「ま、まあ、左手は痛いでだがッ」

 

ロシナンテ大将の心配する声に答えようとした瞬間、オレはロシナンテ大将に殴り飛ばされた。な、なんでオレは殴られたんだ?

 

ドジっ子にしても限度があるぞ。

 

「……ああ、そういうことかよ。さすがに悪趣味すぎるぞ、ドンキホーテ・ドフラミンゴッ!!!」

 

「フフフフッ。流石のお前も仲間を殴ることは出来ないだろう?さあ、死ぬまでオレの操り人形()と遊ばせてやろう」

 

「この、ぐっ!?」

 

「す、すまねえフルボディ!」

 

ドフラミンゴに近づこうにもロシナンテ大将に邪魔されて近づけず、このまま同士討ちで負けるのかと考えていた、そのときだった。

 

オレの〝見聞色の覇気〟は最悪の事実を予知した。

 

ゆっくりと後ろに振り返るとアイボリーやジャンゴ、オレの力になりたいと着いてきてくれる部下達が各々の武器を構えてオレに近付いてくる。

 

「ああ、ほんとうに最悪の展開だぜ」

 

 

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