【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
正しく豪華絢爛の雰囲気を放つ巨大海賊船。いや、もうこれは一つの島に思える規模だ。オレはいつものように部下を引き連れているものの。
如何にもオフですという感じの私服姿だ。
「フルボディさん、無茶はしないでね?」
「ああ、分かっているよ」
ドフラミンゴと戦って以降、どうにもアイボリーが過保護になったような気がする。そりゃあ愛する女性の献身的な行動は嬉しいのだが、ちょっと病んでね?
そんなことを考えながら全身に降り注ぐ金粉をシバリングの熱気でバレないように弾きつつ、巨大なステージの上に立ってオレの事を見下ろす強面の男と目が合う。
あれが〝黄金帝〟ギルド・テゾーロ────。
「これまた中々に強そうなヤツだなァ…」
「おい、やべえぞフルボディ!あっちで茶豚のオッサンがスロットで全損しやがった!?身ぐるみ剥がされる前に助けに行くぞ!!」
「まだ入って十分ぐらいだろ!?」
ジャンゴの言葉にオレはビックリしながらアイボリーを抱き上げ、巨大なスロットマシーンの足元に跪いて真っ白に燃え尽きている、どこか昭和の男という風貌を感じさせる海軍大将〝茶豚〟トキカケのオッサンに近づく。
「へ、へへ、カメ車も外れちまいやした…」
「茶豚のオッサン!?」
「やはりギャンブルは悪い文明」
「アイボリー、オレはギャンブル弱いからしないぞ。だから此方を睨むのはやめてくれ、その目は茶豚のオッサンにも効くんだ」
さっきまでバトル漫画の雰囲気を放っていた筈なのに、茶豚のオッサンのおかげで余裕を持てるようにはなれたが、流石に全損するのはダメだろう。
桃兎の姐さんも何処かに行っているし。
集団行動してくれよ、頼むから!
「フルボディ大将、桃兎氏を見つけました!彼方の酒場で酒の早飲み勝負を仕掛けてますね。ちなみに現在27人を倒してます!」
「……よぉうし、何も問題はないな!」
「問題ありまくりでは?」
二人ともオレとジャンゴに良くしてくれる
深い溜め息を吐くオレを心配してくれるアイボリーの優しさに感謝しつつ、ジャンゴの財布を借りようとしている茶豚のオッサンと百人抜きした桃兎の姐さんの報告にも頭が痛くなってきた。
「アイボリー、オレ達もバーに行くか」
「バーって言いますけど。フルボディさん、下戸じゃないですか。また私だけ酔わせるつもりですか?」
「ふっ、オレンジジュースなら大丈夫だ」
オレの宣言にアイボリーは「たまにはフルボディさんの酔ってるところも見たいです」と言われるが、さすがに敵陣営で酔っ払うのは無理だぜ。