【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
ONE PIECEの世界において覇気は重要な存在だ。
いくら肉体を鍛えようと覇気を鍛えねば悪魔の実の能力者をブッ飛ばすことは出来ない。とくに東の海で悪魔の実の能力者、とくに
原作の知識を持っていようと覇気を使えるのはひた向きに努力し、ほんのちょっぴり才能を持っているヤツだけだ。もっともオレみたいに武装色の覇気は使えないが、エグい硬度を誇る能力殺しの海楼石のメリケンサックを嵌めたヤツは問題ないけど。
「ぐぼぇええっ!!?」
「おお、派手にブッ飛んだな」
ふと過去の出来事を懐かしんでいる間に気がつけば海賊をブッ飛ばしていた。やはりオレも無意識に見聞色の覇気を使っているんだろうか?と自分の可能性に少しだけ期待している。
「ぐっ、ぐぞぉおっ!なんでダスダスの実のオレに攻撃が当たるんだ!?」
「知らんな」
オレのパンチに対して文句を吐く海賊。
しかし、コイツの言ってる「ダスダスの実」ってどういう能力なんだろうか。さっきから鬱陶しい煙を撒き散らすだけで、とくに痛くもないし。
そんなことを考えながら全身を真っ黒な何かに作り替える海賊を鷲掴みにして、地面ごと叩き潰すつもりでパンチを放ち、海賊を地面にめり込ませる。
「ウ~ン、減り込みパンチって難しいぜ」
オレの不満など聞こえていない海賊の下半身を放置して、どうやって崩れた港区に対する謝罪文を民間の方々に伝えようかと思案する。
………いや、そもそもオレは悪くないのでは?
よし、この海賊のせいにしよう。
「フルボディ大佐、ご無事ですか!?」
「おお、ご無事だ」
ワラワラとライフルやピストルを持った海兵を出迎えつつ、オレは海賊に港区破壊の責任を押しつける方法を模索するが、まったく妙案が浮かばない。
「まさか鉄拳の異名を持つフルボディ大佐と渡り合える海賊が東の海にいるなんて予想外でしたよ」
「……まあ、そうだな」
ソッと視線を逸らしながら無傷で倒しちゃった海賊、あと壊れた港区に悲しげな顔を浮かべる海兵達に申し訳なく思いながらオレは立ち上がった。
「ところで。この港を破壊したのは海賊ですか?」
「いや、それはオレだ」
「「「あんたかよ!?」」」
「じゃあ、オレじゃないってことで」
「「「どっちだよ!?」」」
ガミガミと騒ぎ始める海兵たち。
「はあ、まったく大佐は」
「なんか悪いな、お前ら」
そこまで怒らなくてもいいんじゃない?と悲しい気持ちになるけど。オレは復興作業のために瓦礫や割れたガラスの破片を拾い始める。
〈減り込みパンチ〉
出典・べるぜバブ
「べるぜバブ」の主人公・男鹿辰巳の必殺技。
あまりにも理不尽すぎるパンチによって相手を地面や壁、天井にめり込ませる、ただの暴力。キックもあるけど、気分によって使わない。