【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝英雄〟ガープ

ガープとシキの戦闘は苛烈さを増し、二人の戦いによって地形は壊滅的な被害を受け、浮き島の一部は既に半壊し、消し飛んでいる部分もある。

 

「〝拳骨唐竹割(ギャラクシー・ディバイド)〟ッ!!!」

 

「がっ、ぐふぉっ!?」

 

真っ直ぐに縦に振り抜かれた分厚く隆起した拳骨が地面を、空気を、ぶん殴ってシキの身体に直撃し、高圧縮された空気の圧がシキの身体をミシミシと軋ませ、夥しい量の血を吐血させる。

 

「この老いぼれがァ…とっととくたばりやがれよ!!〝獅子威し・御所地巻き〟ィッ!!」

 

「貴様も老いぼれじゃろうがっ!!」

 

吼え立てる獅子の相貌を模した土砂流にパンチを繰り出して破壊しながら叫ぶガープを忌々しげにシキは睨み付け、〝武装硬化〟した左の剣足を踵落としの要領で素早く鋭く振り下ろす。

 

己の身体を縦に斬り裂く未来を〝見聞色〟で予知したガープは受けるのではなく、身体を捻ることで斬擊を回避する。と、同時に彼は頭部に〝武装硬化〟を纏い、シキめがけて頭突きをブチかます。

 

かつてガープが氷河の海で戦った八宝水軍首領〝錐〟のチンジャオの最も得意とする攻撃にして奥義たる〝武頭〟又の名を〝錐龍錐釘〟を彷彿とさせる頭突きがシキを更に高く空にカチ上げる。

 

「この技ッ…あのトンガリ頭がァ…!」

 

「怒りで〝見聞色〟が乱れとるぞ…!」

 

ギリッと怒りを露にしながら横蹴りの剣足を繰り出そうとするシキの襟首と腕を掴んだガープは力任せに彼の身体を地面に向かってぶん投げ、両足を揃えて一気に急降下して更に深くシキの事を地面にめり込ませる。

 

「〝獅子・千切谷〟ッ!!」

 

地面を突き抜けて地底の底を抜け、浮遊する島に向かってシキは無数の〝飛ぶ斬擊〟を放つ。浮き島を半分に切り裂き、粉々に斬り伏せ、空を蹴って飛び上がる。

 

その最中に細切れにされた岩石を跳び移り、駆け上がるガープを見つけたシキは愉快そうに走り回っている彼に剣足を乱雑に振り抜き、〝飛ぶ斬擊〟を打ち出す。

 

「ジハハハハッ!!飛べねえヤツは大変だなァ!」

 

「バカは高いところが好きと聞いたぞォッ!!」

 

「オレはバカじゃねえ!!」

 

何度目か分からない口論を交わして岩石を登りきったガープは右腕にありったけの〝武装色の覇気〟と〝覇王色の覇気〟を込めて、大きく後ろに身体を引き絞って構える。

 

「〝拳骨衝突(ギャラクシー・インパクト)〟ッ!!!!」

 

放たれるのはガープ最大最強の一撃。フルボディの持つ〝拳骨爆星〟など比べ物にならない強烈無比のパンチを振り下ろした瞬間、シキの身体を巨大すぎるエネルギーが包み込み、そのまま海底まで押しつぶす。

 

あまりの衝撃に海水さえも押しつぶして拳骨のエネルギーは進み、海面どころか大海に巨大なクレーターを作り出してしまった。

 

「……チッ、逃げおったか」

 

しかし、そうガープは呟いた。

 

あの逃げることは不可能とすら思える刹那の瞬間にシキは逃げ仰せたのだ。

 

 

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