【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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知ってる?サメは止まれないの

オレの首相撲を組んだ状態で放った膝蹴りを受けて気絶したシャーロット・クラッカーを物影に隠して、海岸に向かおうとしていたはずなのにお菓子のような建物が並ぶ場所に迷い込んでしまった。

 

「どこだよ、ここは?」

 

「お前の墓場だ、と。本来のオレならば即座にお前の首を切り落としているところだぞ、オレと同じくこの『ONE PIECE』の世界にやって来た来訪者(てんせいしゃ)のジャンゴよ」

 

「うおっ、誰だお前!?」

 

「シャーロット・レザン、ビッグ・マム海賊団の息子であり来訪者だ。ちなみに気取ったセリフを吐いているが、今にも倒れそうなぐらいには胃痛が激しいぞ」

 

いきなりオレの真横に現れた長身とトゲトゲした髪の男シャーロット・レザンに驚きの余り、間合いも滅茶苦茶な飛び蹴りを放つが簡単に受け止められ、あっさりと見逃された。

 

いや、それよりも顔色が悪すぎるだろ。

 

「クッ、日々を母さんの癇癪の宥めに費やすオレのところにも漸く転機が訪れたかと思えば同じく来訪者だったとは。いや、しかし、これもまた奇縁と捉えよう。ジャンゴ、是非ともお前の力を借りたい」

 

「怪しいヤツの言葉は信用できねえな」

 

「ああ、確かにその通りだ。だが、オレの抱える案件は世界を揺るがす危険性を孕む!なんとしてもあの母さんの寝室に忍び込んだ魚人を見つけなければ…!!」

 

「…………魚人?」

 

「うむ。遠路遙々ジンベエを訪ねてやって来たサメの魚人なのだが、あろうことかソイツは母さんを口説いた挙げ句の果て、寝室に忍び込みやがったんだ」

 

あー、サメの魚人で女好きなんだよな?

 

あんまり聞きたくないけど。どうにもオレの知っているヤツに特徴が似てるんだよな。けど、いやいや、まさか、アイツは結婚したのは知っているし。

 

「その魚人の名はホーディ・ジョーンズだ。もしも見つけたら確実に捕まえてくれ。運が良ければ国外に逃がしてやれるかもしれん」

 

「やっぱりホーディかよおぉぉおぉぉっ!!?なんなの!?えっ?ほんとに、なんでオレの行く先々で問題起こしてるの!?しかも今度はビッグ・マムかよ、どんだけ女に飢えてんだよ、トットランド大奥でも築く気か!?発情期ですかバカヤローッ!?!?」

 

シャーロット・レザンが離れたのを確認したオレは顔の生えた樹木に頭を叩きながら叫ぶ。ホントに、なんでアイツは結婚したのに女を追いかけてるんだよ。

 

「ム?」

 

「あ?」

 

そんなことを考えているとガサガサと草の根を掻き分けて、オレの目の前に現れたのはホーディ・ジョーンズだった。しかもパンツだけだ。

 

いや、パンツを履いているだけマシだな。

 

「久しぶりだな、ジャンゴ!生憎とオレはステキなお姉さんと出会えたのにブッ飛ばされてな。まったくリンリンはシャイな女の子だぜ」

 

こいつ、やっぱりバカなんだな。

 

 

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