【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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女に見境の無い魚

「おっさん、フルボディはなにしてんだ?」

 

「あー、多分上に掛け合ってるじゃないか?」

 

「じいちゃんか!」

 

いや、今はガープ中将よりフルボディのほうが階級は上だから上層部。サカズキ元帥か世界政府の奴らに止められているのは確実だな。

 

そもそもオレを迎えに来るのに海軍の最高戦力の一角を送り込んでくるわけがねえし。なんならサカズキ元帥自らトットランドに繰り出してくるわ。

 

そんなことを考えながら何処かも分からない通路をオレは麦わらの一味、そしてジンベエと一緒に歩く。

 

「随分と仲が良いんじゃな。ルフィ達は」

 

「おう!おっさんは泣き虫だからな、いっつもエースやサボに良く助けてもらってたんだ!そうだっ!サボっ、サボが生きてたんだよ!!」

 

「おお、やっぱり生きててくれたか!」

 

ジンベエの問い掛けに応えていたルフィは思い出したかのようにサボの事を教えてくれる。まあ、オレは原作知識を持っているから生きていることは知っていたが、やっぱり生存報告を聴けるのは有り難いぜ。

 

「……でも、おれのこと覚えてなかった。父ちゃんのところにいるみたいだけど、エースの事もおっさんやフルボディのことも忘れてたんだ」

 

「そうか。そりゃあ辛いな」

 

たしかに原作ではポートガス・D・エースの死亡を告げる記事を目撃してサボは記憶を取り戻して、ドレスローザにてルフィと再会する。だが、ドンキホーテ海賊団はフルボディによって壊滅。ルフィがサボと再会する機会に差異が起こるのは分かっていた。

 

「ねえ、アンタは武器あるの?」

 

「チャクラムは没収されてるが〝六式〟と〝覇気〟はそれなりに使える。と言ってもフルボディやサイファーポールみたいに地形を変えるなんて破壊力は期待しないでくれ、壁をぶっ壊すのが精々だ」

 

「ムッ?ホーディは魚人空手を教えたと言っておったがお前さんじゃなかったのか?」

 

「それはフルボディかアイボリーの嬢ちゃんだな。オレは武術を極めるなんて器用な事は出来ねえし。ルフィなら分かると思うが、フルボディは強いんだ」

 

「おれは勝ったことあるぞ?」

 

そう宣言するルフィに苦笑いを向ける。

 

もしも漫画だったら「ドン!」と彼の背中に擬音が付き、その言葉を最大限に引き立てていることだろう。それにフルボディは強いけど、最強ってわけじゃない。

 

いろいろとアイボリーの嬢ちゃんを心配させて怒らせるし泣かせるし、なによりバカでパンチに拘るクセに本気を出せずにいることも隠せていると思っている。

 

ホント、アイツだけだろうな。

 

この「ONE PIECE」の転生者が次々と流れ着く壊れた世界の闇すら関係なく太陽みたいに面白可笑しく全身全霊で楽しんでいるのは────。

 

 

 

 

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