【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
ジャンゴのビブルカードを頼りにガープ中将の軍艦で進行を続けているとビッグ・マム海賊団が支配するというホールケーキアイランドの海岸が見えてきた。
だが、アイボリーに教えられた数多の強者の気配は一切なく。むしろ白ひげに感じたようや絶対的な〝覇気〟の気配を一つだけ残して誰も存在していなかったかのように、ただ一人の強すぎる気配がオレの〝見聞色〟に届く。
「フルボディ大将、前方に海賊船を発見!」
「……麦わら帽子の海賊旗ということはルフィ達か。コビーくんやガープ中将が居なくて良かった、あの二人がいたら騒がしくなるし」
砲撃の準備を始める部下達に向かってアイボリーが「総員待機、甲板にジャンゴ氏が乗っています」と伝えると一斉にサイズの違う望遠鏡を構えて、麦わらの一味の海賊船に目を凝らす。
「なんだ、意外と元気そうじゃねえか」
「良かったですね、フルボディさん」
「ああ、ホントにジャンゴが見つかって良かったぜ。これで他の大将やサカズキ元帥の無茶振りに対応できるヤツが増えるからな」
「はあ、素直じゃないですねぇ…」
そう言ってアイボリーは呆れたように溜め息を吐きつつ、ドバドバと涙や鼻水を垂らしながら船首で両手を大々的に振りまくっているジャンゴに軽く手を振り返し、なんかムカついてきた。
オレの妻なんだが?
「フルボディイィィィーーーーーッ!!!」
「ほら、呼んでますよ?」
ジャンゴの叫び声に何とも言えない懐かしさを感じるが、まだ一ヶ月も経っていない。なによりルフィ達と一緒にいるんだ。そう簡単に死ぬわけがない。
「シュロロロロロ。久しぶりだなァ、フルボディ!」
「………………だれ、あっ、シーザー・クラウン!?」
「オレ様を忘れるんじゃねえよ!?ったく、こんなパンチ馬鹿の単細胞に一度負けてると考えるだけでムカつくっていうのに、なァ~~んでオレ様が捕まらなきゃいけねえんだ」
「いや、前回の戦いは引き分けだろ。純粋なパワー勝負はオレに有利だったが、こっちはスモーカーと二人でお前を攻めていたんだぞ?」
「……はあ、やっぱりバカの相手は疲れる。よく覚えておけ、お前をブッ潰して勝つのはオレ様だ。他の木っ端な海賊なんぞに負けたら毒ガスばら蒔くからな!!」
それだけ言うとシーザー・クラウンは浮遊して、海風に流されて何処かに行ってしまった。結局、アイツは何をしたかったんだ?
そんなことを考えながら海賊船から軍艦に飛び移ってきたジャンゴの事を受け止め……ようかと思ったが、オッサンとハグする趣味はないので避けた。
「危なかったぜ」
「「「「いや、なんでだよ!?」」」」
「オッサンとハグする趣味はない!」
ホントにそれだけだ。