【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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三種の神器ならぬ二つの肉盾あり

ウタの仕合は壮絶を極めていた。

 

彼女の体得した〝ラブリーマジカル真拳〟によって次々と出撃する赤髪海賊団の面々にゼリ太郎は孤軍奮闘したものの。あっさりと敗北し、首輪を貰っていた。

 

ゼリ太郎、コパッチ、そしてウタがいる。

 

「ウタはボボボーボ・ボーボボだった?」

 

「お前、ついに目もやられたのか?」

 

「ぼぼ、だれですか?」

 

「オレの尊敬する男だ」

 

ボボボーボ・ボーボボと言えば世界で一番強くてみんなを笑顔にしてくれる男。いずれオレも出会いたいが、「ONE PIECE」の世界で出会えるだろうか。

 

いや、きっと出会えるはずだ。

 

オレはいつか三次元だろうが二次元だろうが乗り越えて、バトル漫画の強敵達と最高のバトルを体験して、最高の人生を送りたいんだ。

 

「久しぶり、フルボディ☆」

 

「ああ、久しぶりだな。ウタ」

 

「シャンクスがいるのに捕まえないのは、まだ私を子供だと思ってるから?それともシャンクスに勝てる自信があるから?」

 

「その答えは、たぶん両方だな」

 

「……フーン。そうなんだ」

 

オレの答えに不満そうに膨れっ面になったウタは構えを取る。試合開始のゴングを既に鳴っており、いつでも戦える状況だが女の子をぶん殴るのもなあ。

 

「〝ラブリーマジカル真拳・奥義『それゆけ、私のかわいい下僕(ファン)たち』〟ッ!!」

 

その掛け声と共に『UTA』法被を身に纏った筋骨隆々のオッサン達に加えて、コパッチやゼリ太郎も長ネギと大根を構えて突撃してくる。

 

さすがに赤髪海賊団はいないか、残念だ。

 

「「「うおおぉおおぉおっ!!!」」」

 

迫り来るファンに向かって手のひらを合わせた両手を突きつけ、ゆっくりと右腰付近に両手を持っていき、力を溜めるように大地を踏み締めて構える。

 

この構えに観客席にいる転生者がざわめく。ジャンゴも同様に「まさか、あれを出すのか!?」と興奮と期待の眼差しを向けてくるが残念ながら違う。

 

「〝梁山波〟ァッ!!!!」

 

強烈な筋肉の圧縮で蓄えたエネルギーを諸手で放つ熊手打ちを木っ端な下僕に叩き込み、無造作に仕合会場どころか島の外まで吹き飛ばす。一時的に極限まで高めた気当たりを拳圧と混ぜて放った一撃にウタもビックリしているぜ。

 

「あ、あははは…ホントにすごいや」

 

「降参するか?」

 

「ううん。まだ私は負けてないよ☆」

 

そう言ってウタは地面に転がっていたゼリ太郎とコパッチの頭を掴んだかと思えば全力で投擲してきた。「死ねクソガキイィィィィーーーッ!!?」とか「あんな攻撃食らったら死んじまううぅぅっ!!?」と騒ぐ二人をオレは避けずに、偶然にも手元にあったポリバケツでキャッチした。

 

「あちゃー、ダメだったか」

 

「今度こそ降参するか?」

 

「シャンクス呼んでも良いけど。島が壊れるのはイヤだし、私の仕事もあるし。うん、今回は私の負けにしておいてあげるね!☆」

 

「そうか。それなら「───と見せ掛けてのロケットランチャー!!!」お前もまだまだ甘いぜ、これがロケットランチャー返しだ!!」

 

審判にウタの降参を伝えようとしたところを狙ってロケットランチャーを構えて、ミサイルを撃ってきた彼女に肉盾の詰まったポリバケツでお返ししてやる。

 

 

 




〈梁山波〉

出典・史上最強の弟子ケンイチ

無敵超人・風林寺隼人の不殺技

全身の筋肉が軋む音が聞こえるほど筋肉を練り上げ、両手の手首を重ねて腰付近に持っていき、強烈な気当たりと拳圧を混ぜて放つ熊手打ち。


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