【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝鉃拳〟と〝空賊王〟と〝鬼の跡目〟と〝麦わら〟

「そらそらそらァッ!!オレを相手取るんじゃなかったのか二代目ェッ!!!」

 

「オレは二代目じゃねえ!!」

 

どこか嘲笑じみた声色でフルボディを二代目と呼び、義足代わりの剣足を浮遊したまま廻り蹴りのごとく何度も繰り出すシキの剣戟を左拳のナックルで弾き、力任せに刀身を真上に向けてカチ上げる。

 

「マジか!?」

 

「マジだよ、金獅子ッ!」

 

シキの身体が宙に浮いたままぐらつき、フルボディの打ち下ろし気味に振るわれた右拳がシキの胴体を捉えたかに見えた。だが、シキは拳が衝突する刹那、ナックルに剣先を立てて後方に向かって吹き飛びながら身体を反転させ、剣先を地面に突き刺しフルボディに笑みを向ける。

 

僅か十数秒の攻防だがフルボディは己と隔絶した強さを有するシキの技巧的な動きに警戒心を高め、彼だけを見据えて〝見聞色の覇気〟を集中させる。

 

「ジハハハハッ!!流石は二代目だ、ガープの野郎にも劣らねえ剛拳!だが、オレだけに集中しているようじゃまだまだ力不足だぜェ?」

 

「どういう意味だがあ゛ァ゛ッ!!?」

 

「オレとも戦え、二代目えェッ!!!」

 

シキの言葉と存在に意識を集中させ過ぎた(・・・)フルボディの目の前に現れた大男の巨拳が彼の身体に食い込み、岩石を突き抜け、水切りのようにフルボディの身体が水面を跳ね飛び、彼の身体は岩壁に突き刺さる。

 

が、直ぐにフルボディは岩壁を殴り砕き、ルフィ達と戦っていた筈のバレットに突進し、〝武装硬化〟した右拳をバレットの顔面に叩き込み、彼の巨体を仰け反らせ、地面に叩き伏せる。

 

そのままバレットを乗り越えてシキに向かおうとしたフルボディの片足をバレットは掴み、無造作に振り上げて、地面に叩きつけ返した。

 

「痛いじゃねえか、このデカブツがッ!」

 

「カハハハッ!!オレを殴り倒したのはロジャーぶりだなァ!!もっとオレを楽しませろよ!」

 

「だったらソイツより叩き潰してやるよ!」

 

「ソイツは何とも最高の戦いだァッ!!!」

 

フルボディの叫びを聞いた瞬間、ニィッと何かを思い出したのか更に笑みを深めるバレットは力任せにジャケットを破り捨て、フルボディと互角の殴り合いを開始する。

 

「「おおぉおおおぉおぉぉっ!!!!」」

 

「おいおい、オレも混ぜてくれよォッ!!」

 

「お前の相手はオレだァッ!!!」

 

しかし、シキは二人の激闘に割り込んでいき、フルボディに踵落としのごとく剣足を振り下ろす。フルボディの脳天に剣足がぶつかる瞬間、赤黒い〝武装硬化〟されたルフィの右拳がシキの刀身を殴り付け、急加速した拳がバレットの横っ面をぶん殴り、四人の戦いは更に激しさを増す。

 

「〝ゴムゴムの〟ォ……〝王蛇(キング・コブラ)〟ッ!!!」

 

「〝5連ネイルガン〟ッ!!」

 

ルフィの急加速した右拳は大蛇の幻影を纏い、バレットの顔面を正確に狙撃し、フルボディの振り抜いた渾身の右パンチ──〝50連釘パンチ〟の破壊力を、たった五発のパンチに籠めた〝5連ネイルガン〟がシキの胴体にめり込み、ズドドドドドォッ!!!と轟音を響かせる。

 

「ハアッ、ハアッ…!」

 

「グッ、流石に〝5連〟はキツいか…!」

 

疲労困憊のルフィは地面に手足をつき、荒々しく呼吸を繰り返しながら土煙にまみれた視界を睨み付け、フルボディは痙攣し筋肉と骨が軋む腕を押さえるように片膝をついて苦しげに呟く。

 

「カハハハッ!!効くじゃねえか麦わらァ…!」

 

「ジハハハハッ!!随分と懐かしい技だなァ」

 

「「……あれで、倒れねえのか…!?」」

 

しかし、戦いはまだ終わらない。

 

 




〈ネイルガン〉

出典・トリコ

美食屋・トリコの必殺技

10連に相当する〝釘パンチ〟の破壊力を一撃に込めて放つ必殺のパンチだが、フルボディが放つには全身の筋力がまだ少し足りておらず、彼の腕の骨肉がイビツに軋み、激しい痛みを訴えることになる。


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