【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「オレを無視してんじゃねえぞッ!」
「先走るな、キッド!」
「黙って着いてこいッ!!」
金属の左腕を振りかざして吠える赤毛と顔の裂傷の目立つ男がフルボディとルフィを押し退け、シキとバレットに向かって疾走していく、その傍らを並走する仮面の長髪男に大海賊は笑みを向ける。
彼らもまた「最悪の世代」の11人に数えられる海賊のひとり、ユースタス・〝キャプテン〟キッドと、彼の右腕たる〝殺戮武人〟キラーが獰猛な野獣を連想させる荒々しい〝覇気〟を迸らせ、大海賊に攻撃を仕掛ける。
「〝
「このオレ相手に合体かッ!」
海賊万博の跡地に転がるピストルや剣、海賊船の廃材をかき集めて作り上げた金属の魔人がダグラス・バレットに強烈無比なタックルをぶちかまし、バレットを引きずりながら猛進を続ける。
「ジハハハハ。今度の相手は剣士かァ!!」
「いいや、オレは鎌使いだ…!」
籠手と鎌の合体した独特の武具を高速回転させ、斬戟の破壊力を加算させるキラーの連撃を紙一重の間合いで躱し、シキは上段、下段、中段、左右の蹴るタイミングをずらして剣足を振るう。
「我らも負けてられんな…!」
そう静かに呟いて全身の〝覇気〟を高める〝怪僧〟ウルージはキッドの〝磁気魔人〟と平然と殴り合うバレットに向かって駆け出し、その背中を追うように、次々と「最悪の世代」が動き始める。
「フェフェフェ…!死に損ないの老兵たちが暴れるにしちゃあやりすぎだぜ」
「フォクシー殿!?」
「オッサンもいたのか!?」
「お前達は休んでな、オレ達が前に出る」
新旧の海賊が入り乱れる混戦の最中、フルボディ達の近くに現れたのは〝国盗り〟フォクシーだった。しかし、彼は所々に怪我を負っており、彼の自慢の鼻も少し横に曲がってしまっている。
それでも彼の纏う〝覇気〟は衰えておらず、むしろ怒りによってボルテージを引き上げ、未だに激戦を繰り広げているシキとバレットが反応するほどに強い。
「ジハハハハッ!!最高の戦いだ、これだけ大量の敵が居るなら此方も相応の相手を呼んでやらねえと面白味に欠けるよなァ…!!!」
その言葉を皮切りに、
「オレの天空船団は精鋭揃いだ。なにより幾らでも補充できる最高傑作の人工生命体って言っても、バカなお前らには理解できねえか」
「「あァん!?」」
自分の玩具を自慢するように両手を広げ、再び宙に浮遊するシキの足元に何百人と同じ顔の戦士が剣を構え、ピストルを構え、槍を構え、静かに待機している。
「チッ、クローンかよ」
「ジェルマか…!」
瞬時に反応したのはフルボディとルフィだ。
二人とも科学を利用する存在を認知し、その国に纏わる相手と対峙した経験を持つ。それゆえにシキの足元に並び立つクローン人間に悲しげな視線を向けそうになるが、すぐに意識を切り替える。