【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝鉃拳〟と〝寝返り〟が駆け抜ける。

「〝インパクト・ノッキング〟…!」

 

「〝1・2の(ワン・ツー)ジャンゴ〟で眠れ!」

 

ナックルをズボンのポケットに師舞い込んだフルボディは平拳に構えた拳をクローン人間の神経に叩き込み、彼らの動きを完全に停止させる。

 

その傍らでチャクラムを揺らし、迫り来るクローン人間を瞬間的に昏睡させ、無力化を続けるジャンゴが千に近い人数を押し退け、〝空賊王〟シキめがけてクローン人間を蹴散らし、猛進していく。

 

「数が多すぎるんだよっ!」

 

「何人居るんだよ、ちくしょう!?」

 

「ジハハハハッ!!百を越えてから数えてねえが、たぶん千人は越えてるんじゃねえかァ?」

 

二人の悪態を吐く宙に浮いて笑うシキに身体の動きをノッキングされたか昏睡させられたか不明のそこら辺に転がっているクローン人間の持っていた武具が次々と投げ込まれる。

 

だが、浮き上がる大気に阻まれ、シキに届かない。

 

「ジャンゴ、真っ正面だッ!」

 

「前途多難すぎじゃ、ボケえぇーーーっ!!」

 

そんなジャンゴの悲鳴じみた叫び声も千を越えるクローン人間に呑み込まれ掛けるが、二人はパワーでクローン人間をねじ伏せ、一歩ずつ確実にシキへと向かって前進を続けていた。

 

───その時だった。

 

「クカカカカッ!!オレも混ぜろァ!!」

 

「タイミングが悪いぞ、キングデュー!!」

 

「うるせえェ!これが、この大戦争がお前と殺り合える最後の機会かも知れねえんだ。シキの爺の誘いに乗るのも今回で終わりだ…!」

 

両腕を重厚的な籠手(ガントレット)で覆った両拳を地面に叩きつけ、三人目の海賊が二人の行く手を阻む。元白ひげ海賊団〝鋼拳〟キングデューが、三度目の再戦を求めてフルボディの眼前に立ちふさがる。

 

ジャンゴには一切目を向かず───否、ジャンゴに視線は向けるが直ぐに格下と判断し、やはり自分の宿敵はフルボディだけだと再確認したのだ。

 

「フルボディ、死ぬまで殴り合おうぜェッ!!」

 

「こちとら仕事中だぞ、なんぐがッ!?」

 

「テメー等、フルボディを離せ!」

 

狂喜喝采の雄叫びを上げ、迫り来るキングデューに慌ててナックルを取り出そうとするが無数のクローン人間が彼の身体に飛びつき、動きを妨害する。

 

親友のピンチにジャンゴも駆け出し、無理やりクローン人間を引き剥がそうとするも万力のごとき腕力で更にフルボディを締め上げる。

 

「〝ビッグバン〟─────ッ!!」

 

その掛け声に二人の身体が戦慄に強張る。

 

「────〝パンチ〟ッ!!!!」

 

キングデューが放つために構えた技はフルボディも多用する師匠と必殺拳と複合して始めて使える広範囲に及ぶ最大火力の拳撃爆弾───〝ビッグバンパンチ〟が、動きを鈍らせるために抱きつき、拘束するクローン人間達を巻き込み、フルボディとジャンゴに向かって振り落とされた。

 

ズガアァァァァ──────ンッ!!!!

 

大地を粉砕し、大気を潰し、大海原を消し飛ばす馬鹿げた破壊の一撃がフルボディとジャンゴを呑み込み、半分以上のクローン人間を吹き飛ばした。

 

「チッ、こんなときも人助けかよ」

 

「「オレ達は海軍だ、人助けが仕事だ!」」

 

キングデューの文句に二人は傷だらけになりながらも一人でも多くクローン人間を守るために自分の身体を盾に使い、血まみれになりながら前進を続ける。

 

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