【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝熱戦〟

「いい加減倒れろよ、クソが…!」

 

「ようやく温まって来たところだぜ!!」

 

「ジャンゴ、お前も来い!」

 

「死んだら恨んでやるッ!」

 

終わりの見えない戦いに素早く構えを変えるフルボディにキングデューは歓喜の雄叫びを上げ、フルボディの呼び掛けにジャンゴもまた二度目の肉体のリミッターを解き放つ催眠術を自分自身に掛ける。

 

「ぬぇあっ!!」

 

「シィイヤッ!!」

 

剛拳、一発────。

 

鍛え上げられたフルボディとキングデューの金剛石のごとき分厚い拳がぶつかり合い、凄まじい衝撃波を生み出す最中、フルボディの肩を飛び台に使い、高速回転の力を加えた回し蹴りを繰り出すも、キングデューは額に〝武装色〟を纏って頭突きでジャンゴの蹴りを迎撃する。

 

純粋なパワー比べで競り負けたジャンゴの体勢が崩れた隙を突き、キングデューの両拳を重ねたスレッジハンマーがジャンゴを殴り落とし、地面に叩きつける。

 

「クカカカカッ!!」

 

「ぐおあぁあっ!!?」

 

キングデューの一撃を食らったジャンゴは血反吐を吐き、パリンと割れたサングラスの破片が飛び散り、凄まじい勢いで繰り出される太鼓を叩くがごとき拳槌打ちが何度も彼の身体に振り落とされる。

 

「やめろテメエェェーーーッ!?」

 

親友の絶叫に動きを止め掛けていたフルボディの体当たりでキングデューは吹き飛ばされるが、強引に姿勢を立て直して再びフルボディ達に突っ込んでいく。

 

「殺し合おうぜ、フルボディイィーーーッ!!」

 

「殺しを楽しんでんじゃねえェッ!!!」

 

二人の拳が雨のようにお互いの身体を打ち付け、二人はお互いの放つ剛拳に打ちのめされる。

 

ぐるりと右半身を後ろに引き絞ってロングフックを繰り出すキングデューの攻撃を紙一重で躱した筈のフルボディは頬肉を風圧で切り裂かれながらも左のフォームも角度もメチャクチャなアッパーを繰り出し、キングデューの顎を無理やりカチ上げる。

 

ナックルを嵌めたフルボディの拳で顎骨が砕け、仰け反りながら鑪を踏むキングデューは闘争本能のみで身体を引き起こした瞬間、彼の目の前に円形の武器が揺蕩う。

 

「〝1・2の(ワン・ツー)ジャンゴ〟で其処を動くなァ!!」

 

「くっ、そがア゛ァ゛ァ゛ーーーッ!!!」

 

ガッチリと金縛りになったかのように動かない身体を無理やり動かそうとするキングデューの視界に桃色の物体───高速で左右に動くフルボディが映り込んだ。

 

「流石だぜ、親友…!」

 

「やっちまえ、親友!」

 

フルボディとジャンゴがお互いを称える言葉を伝えた次の瞬間だった。

 

高速のシフトウェイトから反動を利用して繰り出されたフルボディの巨大な島を殴り砕く剛拳の嵐───〝デンプシーロール〟がキングデューめがけて、全身全霊の気迫を込めて振り抜かられる。

 

「ぬうおおぉおおぉおおぉおっ!!!!」

 

「え、えげつねえ……」

 

呻き声を上げることすら出来ない程に高速で繰り出される左右の剛拳がキングデューの顔面を打ち抜き、凄まじい破壊音を響かせながら何十、何百、何千、とフルボディの拳が飛び交う。

 

ジャリジャリと地面を削りながら立ち止まったフルボディの足元にキングデューは倒れ伏し、荒々しく呼吸を繰り返すフルボディは静かにシキを睨み付ける。

 

「よぉうし、お前もぶん殴ってやる」

 

「年寄りは労れよ!!」

 

「いや、アンタは敵だろ」

 

シキのツッコミに、ジャンゴはツッコミを返した。

 

 

 




〈デンプシーロール〉

出典・はじめの一歩

幕之内一歩の必殺技

無限大を描くようにウィービングを行い、全身の力を拳に伝えるように高速のシフトウェイトを行い、相手の頭部に向かって左右の拳を叩きつける。フルボディの剛拳で殴られれば大抵は三往復も耐えきれない。


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