【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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海賊万博、終幕

「二代目、オレと戦え!」

 

「お前の相手はアッチだ!」

 

そう言ってオレはルフィを指差す。

 

キングデューとシキを相手に連戦したんだ。流石にオレの〝覇気〟も気力もスッカラカンの空っぽだ。まあ、バレットとも戦いたかったが、今は疲れすぎて無理だ。

 

「チッ。仕方ねえ…」

 

「なんかムカつく!!」

 

ルフィはルフィで自分と戦うことで妥協しようとするバレットに怒り、おそらく最後の〝ギア2〟状態に変身して蒸気を纏う。オレの〝八門遁甲〟の蒸気と違って、あれは〝覇気〟の影響だろう。

 

「ホントに戦わなくて良かったのか?」

 

「流石にコイツら相手に連戦した状態で勝てるって思うほど馬鹿じゃねえよ。それに、ルフィはバレットに絶対勝つんだろ?なら安心できる」

 

「まあ、海軍が海賊信じるのは変だけどな」

 

「そういえばそうだったぜ」

 

そんなことを話し合いながらオレとジャンゴはルフィを見つめる。オレ達の読んだ世界の主人公は今日も元気に楽しく戦っている。

 

しかし、主人公なのにオレ達の敵なのだ。

 

いずれ捕まえることになる。……現状は経験の差でオレが勝っているものの、若者のがむしゃらな勢いに負ける可能性も否定できない。

 

オレは誰もが認める最強じゃない。

 

「しっかし、派手に殴り合うなあ」

 

「お前が言うのかよ」

 

ジャンゴのツッコミを聞き流しながらオレは上空で殴り合うルフィとバレットの戦いを楽しみつつ、意識を取り戻し掛けていたシキとキングデューの頭を殴り、また二人を気絶させる。

 

「たん瘤だらけだな」

 

「殴るときに加減はしてるぞ?」

 

「いや、それは当たり前だろ」

 

そう言って土埃が着く度にサングラスのレンズを専用のハンカチで拭うジャンゴに「もう外せば良くないか?」と言いつつ、ルフィがバレットに〝ゴムゴムのJET銃乱打〟を叩き込み、無理やり距離を作り、自分の右腕に噛みつく。

 

現状で最も火力を出せる〝ギア4〟に状態を移行し、両腕を赤黒い〝武装硬化〟で覆った左右の拳を一気に残像を生み出し、中々に心地好い打撃音を響かせながら、ルフィの連打がバレットを呑み込んでいく。

 

「オレも大分回復してきたな」

 

そうオレが何気無く呟いた瞬間、「最悪の世代」の視線が一斉に集まる。べつに取って食うつもりはないんだが?と考えるオレに「お前はホントによぉ……」とジャンゴに呆れられた。

 

なんでだよ、回復したのは事実だろう。

 

「海賊王になるのは、このオレだァッ!!!」

 

「ギヒッ。やっぱり良いなあ」

 

「ハハッ。聞き馴染んだセリフだぜ」

 

ルフィの宣言にオレとジャンゴは思わず笑ってしまう。ずっと、ずーっと昔から聞いていた言葉だ。モンキー・D・ルフィを象徴する、絶対に揺るがないルフィの信念の叫びにオレは楽しみが増えるばかりだ。

 

 

 

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