【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「なんだよ、これ…」
「土が、いや自然が毒素で死んでやがる」
オレと緑牛大将……いや、アラマキ殿は草木の枯れた荒野と呼ぶことすら戸惑ってしまうほどに廃れた世界に唖然としていた。
「チッ。あの工場が原因なのは確実だっていうのに百獣海賊団に見つかっちまったら作戦が破綻しちまう。二代目、どうする?」
「決まってる。人助けだ…!」
「らははははっ!!じゃあ、決まりだな」
ザワザワと痩せこけた大地に根を張り、凄まじい速度で大きく育っていくアラマキ殿の腕に飛び乗って、いつでも攻撃できるようにナックルを両手に嵌める。
「自然の力を思い知れや、クソ海賊共がァ!!」
人面樹となったアラマキ殿は大森林と化した大地を踏み締め、ゆっくりと立ち上がってオレを砲弾のように射出し、黒煙と毒素を撒き散らす工場へと投げつける。
ズガアァァァ─────ンッ!!!
「な、なんだ!?」
「ゴホッ、ゲホッ!クソ煙で見えねえ」
慌ただしく騒ぐ百獣海賊団の下っ端。
その近くには手枷や首枷、足枷など自由を封じるために徹底的に縛りつける物を取り付けられたワノ国の痩せた老若男女が地面にへたり込んでいた。
「お前達に名乗るのは嫌だが名乗ろう。ごきげんよう、ワノ国の人達よ、海賊達よ、オレはフル次郎だ。お前達を捕まえに来たぞッ!!」
ガギィンッ!とナックルを打ち合わせ、火花を散らしながら威圧し、オレという存在に意識を集めるように荒々しく大胆に暴れまわる。
「クソ、どこのどいつだ!?銃を使え!」
「バカが、引火するだろうが!?」
「なら、お前達はバカで決まりだな」
そう言って口論を始めた海賊共の横っ面をぶん殴り、地面にめり込ませ、壁にめり込ませ、次々と迫り来る天井にめり込ませていく。
「う、動くんじゃ「らははははっ!人質なんて取らせるわけねえだろォ!」ぎゃあぁぁーーーっ!!!?地面から顔面が生えたアァァッ!!?」
アラマキ殿の登場と共にワノ国の人達を守るように強壮な大樹が地面をそびえ立つ。うねりを起こす無数の木の根と木の枝が海賊をブチのめす。
五分にも満たずに工場内の海賊を制圧し終える。
「らはははは。派手にやっちまったなァ」
「まあ、バレたら突っ込めば良いさ」
そんなことを動きを封じた海賊共に海楼石の欠片を飲み込ませながら話していた、そのときだった。痩せたお爺さんがアラマキ殿に跪き、いきなり拝み始めた。
「神樹様、神樹様が再び来てくださった…!」
「し、しんじゅ?」
「いや、オレに聞かれても」
アラマキ殿とオレの困惑を遮るようにお祭りのように騒ぎ始めるワノ国の人達を、オレは見続けることしかできなかった。
これ、また転生者が関与してね?