【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「おおおぉぉぉおっ!!!!」
「ウォロロロロロオォーーーッ!!!!」
カイドウとの体格差をものともせず、左右の拳の連打を繰り出すフルボディの咆哮に鬼ヶ島が震え、地響きを起こしながら大気が、海が、吹き荒れる。
「〝雷鳴〟ェ…!」
「二度は食らわねえぞッ!!」
「ガフッ!?」
八斎戒を肩担ぎに持ち上げ、必殺の構えを取るカイドウの眼前にフルボディが飛び上がると同時に身体を捻って螺旋を描き、天に昇り立つ龍───〝昇龍拳〟を彷彿とさせる左のアッパーがカイドウの顎を打ち上げる。
フルボディの繰り出したアッパーでカイドウの巨体が浮き上がり、宙を蹴って二度目の昇り立つ龍がカイドウの胴体に食い込み、彼の身体を空に押し上げて、青天を雄々しく駆け抜ける。
「〝
「マジかよ、流石は龍だぜ。火炎も出せんのか!」
天を蹴って迫るフルボディに、嬉々としてカイドウは〝青龍状態〟ではなく人間の形に無理やり〝
「ぐっ、ぬおぉおぉおぉおおぉッ……!?」
天を駆け上がっていた筈のフルボディは巨大な山にすら見える球状の火炎砲を受け、ジリジリと身を焦がす嫌な臭いに焦りながらもガードする腕を捻り、無理やり、強引に火炎を引き千切って搔き消す。
「回し受け、魚人空手の防御技か」
うねる焔を羽衣のように纏って青天に浮くカイドウの呟きに「知り合いが居るんでな、覚えるまで長かったぜ」とフルボディは嬉しそうに技の経緯を語りつつ、ゆっくりと空を蹴るのではなく〝舞空術〟で青天に浮かび上がる。
二人の激闘を見届けるために挙って観戦に来ていた百獣海賊団の船員は宙に浮くカイドウとフルボディの姿に何処か神々しく神聖さを感じてすらいた。
「〝界王拳〟……10倍だッ!!!」
轟────ッ!!!
フルボディの気迫で大気が悲鳴を上げ、彼の身体を〝真紅の気〟が一瞬にして包み込み、カイドウの〝覇気〟に比肩し得る圧力を世界に向けて放出し、血の混ざった桃色の髪が僅かに逆立つ。
「ソイツが切り札か?」
「ああ、切り札の一つなのは事実だ。この技は身体能力を底上げする、シンプルだが強力なモノだ。……さあ、もういっちょやろうぜ?」
「ウォロロロロロッ!!お前やモリアぐらいだぜ、オレに笑みを浮かべて挑んで来やがるのはよォ……!全く、この世界は一瞬たりともオレを退屈させねえ!!」
「ギヒッ。分かるぜ、カイドウ。この世界の何処かにまだ出会ったこともない自分より強いヤツが居るかも知れない、そんなワクワクが止まらねえ……本当にこの世界は最高だよなァ!」
そう言うと二人は再び動き出す。