【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝爆ぜる技〟

ページワンはルフィの〝ゴムゴムの銃乱打(ガトリング)〟を打つ左右の手を巧みに弾き、往なし、受け流す。いくら優れた〝見聞色の覇気〟が在るとは言えど〝ゴム人間〟のルフィの攻撃を回避するのは難しい。

 

しかし、その難しい筈の回避を現実に行っているのはルフィより一回り長く生き、悪魔の実の能力の〝性質〟が似ている〝ガムガムの実〟を使いこなす男だ。

 

「お姉ちゃんは其処の二人を相手してくれ」

 

「任せるでありんす。オラ、ペーたんと遊ぶんだからさっさと掛かってきやがれ、雑魚共が!」

 

うるティの雑魚判定と片手間に相手するという言葉にキッドと当然のごとく、ローは同じく怒りを露にしながら大太刀を引き抜いた。

 

「……向こうは姉貴が倒すだろう。麦わらのルフィ、オレはお前の物語(はなし)が好きだった。───だが、オレと姉貴のためにお前は邪魔だ。〝一重太鼓〟…!」

 

「そんなの知らねえ……おれはおれの夢のために、侍や仲間、友達のためにお前らを────カイドウをぶっ飛ばすだけだ!」

 

ボコン!とページワンの上半身が筋肉で盛り上がる。一見、見掛け倒しの強化に見える形態にルフィは警戒しながら突撃し、カイドウと戦うために必要な〝覇気〟と体力を温存するため〝ギア2〟に形態を移行する。

 

「〝ゴムゴムの〟ォ……〝(ホーク)ライフル〟っ!!」

 

ルフィの音速を突き破る右のパンチ〝(ホーク)ライフル〟がページワンの身体を貫通し、彼の身体が閉じる前に拳を引き戻す。───だが、パンチを引き戻した筈のルフィの腕は何かに引きずられるように先程の動きを真似るように、弓なりに拳を構えるページワンに向かっていく。

 

「ど、どうなってんだ!?」

 

「自分で考えろ。〝狼人流し〟…!」

 

渾身の掌底打ちがルフィの顔面を撃ち抜く。大きく後ろに向かって頭部を吹っ飛ばすが、ルフィは負けじと頭を引き戻して〝武装硬化〟した頭突きを繰り出す。

 

しかし、その攻撃を読んでいたページワンは身体を二つに割り、頭突きを回避して再び掌底打ちを打つ。打つ。打つ。打つ。打つ!

 

「ぐっ、ぐぬおおぉおっ!!!」

 

ただで殺られるほどルフィは柔ではない。掌底打ちのラッシュを無理やり殴って弾き上げ、ページワンのがら空きになった顔面に受けた分のパンチを見舞う。

 

刹那、ルフィは異変に気が付く。

 

────ページワンの身体が膨らんでいる(・・・・・・・・・・・・・・・)

 

まるでダメージを吸収しているかの如く背中の筋肉は大きく隆起し、両腕や胸板、腹筋、脇腹の筋肉に至るまでゴツゴツとしたモノに変わり始める。

 

「くたばれ麦わらァ!〝一文字〟ッ!!」

 

その烈帛の声と共に繰り出されたページワンの右の掌底が凄まじい轟音を響かせて爆ぜる(・・・)、それと同時にルフィの意識は途切れ、凄まじい勢いで城壁を突き破って鬼ヶ島の外に落ちる。

 

「チッ。流石に仕留めきれねえか」

 

ページワンの身体は元の形態に戻りながら悪態を吐き、うるティと戦っているキッドとローに向かって弾けた〝ガムの破片〟を集めて歩き出す。

 

モンキー・D・ルフィは本来ドンキホーテ・ドフラミンゴやシャーロット・カタクリ等々の自身を上回る強敵と戦うことで得る筈だった成長の機会は失い、未だ完全に〝武装色の覇気〟〝見聞色の覇気〟〝覇王色の覇気〟の三つを使いこなせていないのだ。

 

 

 

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