【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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起きたら評価が赤でした、ビビりました。


行きつけはバラティエ

海上レストラン「バラティエ」。

 

東の海を漂う超一流のコックの集う料理店。

そして、何を隠そう。このバラティエこそオレの憩いの場所であり、ONE PIECEの原作開始を知るために通い続けている聖地だ。

 

「うんまっ」

 

「フルボディ大佐、はしたないですよ」

 

「いや、ホントに美味いんだよコレ」

 

一応の義務として身に付けた食事のマナーに気を配りつつ、オレはエレファント・ホンマグロのソテーの美味しさを部下に伝える。しかし、ルフィはいつ頃になったらバラティエに来るのだろうか。

 

オレは原作開始に不安を抱きつつ、ウエイトレスの注いでくれた白ワインの芳醇な香りを楽しみ、その喉越しの良さ、奥深い味わい、なにより料理とベストマッチな美味さに感動していた。

 

「こんな死ぬほど美味い飯を食えるなんて東の海に生きてて良かったッ!!」

 

「えぇ、ガチ泣きじゃないですか」

 

「美味い飯を、ありがとう!」

 

「おう!」

 

ポタポタと滝のように流れるオレの涙にドン引きする部下を無視して、やたらと美女や美少女に絡みまくっている金髪のグルグル眉毛の少年に心底の感謝を涙ながらにオレは伝える。

 

「ところで、その、なぜ、私をこのような高そうな料理店に連れてきたのですか?」

 

「なんでって、日頃のお礼だが?」

 

「………はあっ、そういうところですよ…」

 

「なにがだ?」

 

いきなり溜め息を吐かれ、文句を言われた。

 

とくに悪さも負担も掛けていないはずだが、オレは部下に失礼な仕打ちをしてしまったのだろうかと首を傾げつつ、次の料理を選ぶようにメニュー表を手渡す。

 

「テメーら、食りょぽっ!?」

 

「あっ、悪い。殴っちまった」

 

ピストルを構えて入ってきた男の顔面、顎、鳩尾を思わず、軽はずみで殴ってしまったことを後悔しながら他のお客さんに謝罪を送り、突然の出来事に唖然とする部下にも「また埋め合わせはする」と伝えて、白目を剥いて気絶する男をバラティエの外に運ぶ。

 

しかし、自然とローリング・サンダーを使ってしまうとは。やはりオレは精神面を鍛えて、覇気を習得したほうがオレもみんなも安全かも知れないな。

 

「もう悪さするなよ?」

 

そう気絶している男に言い聞かせて、店内に戻ると部下がナンパされていた。…………あっ、あのグルグル眉毛の少年ってサンジか!?

 

いやあー、思ったより若いな。

 

なんてことをナンパされて困惑している部下とサンジくんらしき少年を交互に見比べる。

 

「あー、ごほん、オレの部下に何か用か?」

 

「客に迷惑掛けるな、ハナタレ」

 

「「ん?」」

 

あっ、この人は赫足のゼフだな。

 

クソデカい帽子を被ってるから、わかりやすいぜ。

 

「大佐、ヘルプです」

 

「まあ、そうだよな」

 

部下の助けを見過ごすわけにもいかず、オレはサンジから部下を引ったくるように引き剥がす。あとでセクハラとか言わないでくれよな?

 

「テメー、なにしやがっ……」

 

「うわ、痛そう」

 

オレに突っ掛かろうとしたものの。ゼフの義足に脳天を蹴られ、サンジは頭を押さえて踞っている。オレでもギリギリ耐えられねえかも、あんなエグい踵落とし。

 

そんなことを考えながら席に戻り、なんだか疲れた顔の部下にお詫びと一人にしてしまった反省を込めて「明日も何処かに連れてってやる」と伝えたら元気になった。

 

ホントによく分からんヤツだ。

 

しっかし、まだ原作は先なのか?

 

 




〈ローリング・サンダー〉

出典・リングにかけろ

日本ジュニア代表・志那虎一城の必殺技。

僅か0.02秒という驚異的なスピードと正確無比な打撃によって相手の顔面、顎、鳩尾といった急所を的確に打つ三連打のパンチ。

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