【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

305 / 316
喧嘩バカ

「おいおいおい、此方で随分と楽しそうなことしてるじゃねえかよッ……なあ、オレとも遊ぼうぜェッ!!あの時の続きだ!続きをやるぞ!!フルボデイィィィーーーーッ!!!」

 

凄まじい怒鳴り声と共に土煙を巻き上げて飛び出してきた巨漢に思わず、オレはどうしようもなく堪らない高揚感に包まれ、笑みが浮かび上がる。

 

「ギヒッ、カカカカッ!!やっと来たなァッ!!来た来た来た来た来たッ!!遅いじゃねえかよ!オレが迎えに行くところだったぞ!さあ、さあさあさあ!!あの時の続きをやろうッ!!ジャアァアアァックッ!!!」

 

オレが経穴のリミッターを抉じ開けると同時にオレの身体を〝碧い蒸気〟が包み込み、燦々と輝いて迫り来る〝大看板〟ジャックの巨体を受け止める力を与えて、トリケラトプスの突進を塞き止める。

 

分厚く頑強な角を掴んだ瞬間、オレの身体が空にカチ上げられ、土手っ腹に激痛が走り、血反吐を吐き出す。ジャックのヤツ、まさか突進の衝撃に〝覇気〟を乗せやがったのか!?

 

「最高すぎるぞ、この馬鹿野郎ッ!!!」

 

「ソイツはオレも同感だぜッ!!」

 

身体を横に回転させながら落下による重さの加重を利用し、強烈なパンチをジャックの脳天に叩き込み、地面にめり込ませる。が、ジャックは地面を抉りながら、まだ落ちているオレの身体にタックルをぶちかまし、力任せに全体重を乗せてブッ飛ばした。

 

「〝第七門〟……〝開〟ッ!!!」

 

身体に纏う〝碧〟が〝蒼〟に変わる。

 

「カイドウさんとやった時とは色が違うがテメーの纏うモンなら何でも良いぜ!!喧嘩だ喧嘩ァ!!喧嘩の続きをやるぞオラァッ!!!」

 

完全なトリケラトプスではなく〝動物系(ゾオン)〟の能力と人間の肉体を同時に扱える獣人───否、この場合は竜人と例えた方が分かりやすい形態に変身したジャックにオレの頬が更に歪み、吊り上げる。

 

「オラァッ!!」

 

右拳を握り固めて振る。だが、いつものように技も型もない、シンプルな力を込めただけのパンチがジャックの顔面に打ち込まれ、打ち終わるよりも速くジャックのパンチがオレの顔面にめり込み、同時に鑪を踏み締める。

 

「ぐっ、おぉ…ッ!?」

 

「がッ、ごお…っ!?」

 

「「ウオォオラッ!!!」」

 

また、同時にパンチを繰り出す。左右の拳を何度も繰り出して、どちらの拳が上かを競うようにラッシュを続けていく。……しかし、だんだんとジャックの動きが鈍り、オレのパンチが当たる回数が増え始める。

 

まだだ、もっと戦えるだろうが…!

 

そんなオレの気持ちに応えるようにジャックは呵呵大笑の笑みを浮かべ、オレの繰り出した右のパンチを分厚く隆起した胸板で受け止め切った。

 

「……〝侠客立ち〟じゃねえかよ……」

 

ジャンゴの声が聴こえ、思わず納得した。

 

一歩も退かず、恩のために戦う。

 

正しくオレ達の知っている〝侠客立ち〟だ。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。