【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
「オオォォォォーーーーッ!!!」
「ウォロロロロオォッ!!」
「あひゃひゃひゃっ!当たんねえなぁ~っ!!」
フルボディとカイドウは雄叫びを上げ、ぐねんぐねんと身体を揺らして予測不能の動きで暴れまわるルフィのパンチを防ぎ、攻撃に転じる。しかし、ふたりは共闘しているわけではなくお互いにも攻撃を繰り出し合っている。
「〝壊風〟ッ!!」
「〝朝孔雀〟ッ!!」
「ンエェーーーッ!!?おればったり狙うのはズルいぞ、こうなったら〝ゴムゴムの雷〟ィ~~ッ!!」
破壊の暴風と億万を越える燃える正拳の豪雨にルフィに大袈裟に両目を飛び出して驚き、近くに降り注ぐ雷を掴んで投げつけ、二人の技を無理やり相殺した。
「あががががっ!?」
無数に枝分かれする雷撃がフルボディの身体を貫き、何万ボルトなのかも分からない衝撃にフルボディの身体は骨身が見えるほど光る。
ようやく雷撃を受けきったフルボディの身体はプスプスと感電し、逆立った桃色の髪が僅かに下がり掛ける。だが、すぐに身体に力を込めて飛び上がる。
「ウォロロロロ。傷だらけのフルボディだけを狙うのもズルいんじゃねえか麦わらァ……〝龍巻〟ッ!!」
「当たるほうが悪い!」
「そりゃあそうだなァ…!!」
「雷は痛えだろうが、この野郎ォッ!!!」
自分を狙わなかったことに文句を言うカイドウだったが、ルフィの言い訳に直ぐに納得し、高速落下してきたフルボディのパンチがルフィの脳天を殴り落とし、鬼ヶ島を貫通し、未だに戦っているワノ国まで落ちる。
何処からか悲鳴が聴こえるが、フルボディは焼き焦げたシャツを破り捨て、両手に嵌めていたナックルをポケットに仕舞い込み、ジタバタと暴れるルフィを無視して、今度こそ決着を着けるためにカイドウを睨む。
「ふうぅーーーっ、ムンッ!!!」
一瞬の気合いと共にフルボディを包んでいた〝赤と青の蒸気〟は膨れ上がり、両手を突きだし、右拳を引き絞るように腰溜めに構える。
「コイツを使うのは今回の戦いで三度目だが、他の二回は手加減していた。カイドウ、最強のアンタには本気で打つぞ!」
「やらせるかァッ!!!」
ボワンッと腰溜めにした右拳に強大な力を感じたカイドウは黒龍の身体を振るって体当たりを繰り出す。しかし、極限を越えた身体能力で行う孫悟空のような瞬間移動じみた〝剃〟によって次々と移動する彼を追えずに〝熱息〟を吐き、周囲一帯に存在する全ての物を一切合切焼き尽くしていく。
「コイツが、この一撃がオレの全力だ…!」
〝世界最強の生物〟という名を得て、五十年以上の年月を駆け抜けてきたカイドウは幾度となく敗北と勝利を繰り返していたが、今まさに人生最高の神さえも超え得る究極の一撃を受け止めようとしていた。
フルボディの纏っていた〝八門遁甲〟と〝界王拳〟の〝赤と青の蒸気〟は剥がれ、彼の全身を包み込んでいた〝気〟が荒々しく吹き荒れる。
───〝黄金色の気〟に変わった。
「〝龍拳〟えぇぇぇんっ!!!!」
「ぐっ、ぐううぅおおぉおぉぉぉっ!!!!?」
黒龍を打ち倒さんと〝黄金色の龍〟と化したフルボディがカイドウの胴体に直撃し、彼の身体を天空を越えて、宇宙まで吹き飛ばす。
そして、残るはルフィとフルボディのみ。
「さあ、第三ラウンドを始めようぜ!!」
そうフルボディは地面から顔を引き抜いたルフィに向かって満面の笑みを向け、ルフィも応えるように笑みを返して飛び上がる。