【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
三人が激闘を始めてからすでに五時間が経過し、ルフィの〝ギア5〟は幾度となく解け、その度に〝覇気〟をチャージするまで〝ギア2〟を使用し、フルボディとジャンゴを相手に一歩も退かず、殴り合いの戦いを続ける。
「「うおおぉぉおおぉッ!!!」」
しかし、一際目を惹き付ける瞬間はフルボディとルフィの殴り合いだった。どちらも歴史に名を刻みつける強さを誇り、圧倒的なタフネスとパワーで相手を攻撃しているのだ。
もはや技名を叫ぶ瞬間すら惜しみ、フルボディは銀河を打ち砕くスーパーブロー〝ギャラクティカ・マグナム〟を連発しているが、ルフィはゴムの弾力を利用して凄まじいパンチの破壊力を受け流す。
「ジャンゴっ!!」
「任せろォ!!」
「おわあっ!?いでえぇ!!?」
フルボディの掛け声に合わせて飛び出したジャンゴは〝剃〟の高速移動を駆使して、ルフィの背後に回り込み、バックドロップを決める。
本来なら打撃の通じないルフィに二人の打撃が通じるのは〝覇気〟を使っているからではない。ふたりはモンキー・D・ルフィを尊敬し、彼の冒険や戦いに感動し、彼の太陽のごとき笑顔に憧れたのだ。
そんな相手を恨めるわけも怒りと殺意をもって戦えるわけがない。ガープ直伝の愛ある拳骨がルフィの悪魔の実を上回り、ダメージを与えている。
「うぉらッ!!」
「がッ、んにゃろおぉ!!」
ジャンゴの蹴りがルフィの頭に当たり、僅かによろめくが直ぐに頭突きで反撃し、血まみれで倒れるジャンゴを庇うようにフルボディがルフィを殴り、ルフィがフルボディに殴り返していく。
「あ゛ァ゛…楽しいなァ…」
「やっぱりフルボディはすげえな……」
やがて二人は同時に座り込み、動かなくなる。
「オレがすごいか。それなら全部ルフィ君のおかげだよ、オレは君に憧れて、ずっと強くなりたかったんだ。まあ、今回は本気で捕まえるからな」
「やだね。あの時はまぐれでフルボディに勝ったけど、今回は絶対におれが勝つ!!」
そう言って立ち上がったルフィは心臓を鳴らし、何度目になるのかも分からない〝ギア5〟に変わるのに対して、フルボディは変化も何もなく、ゆっくりと両手のナックルを構えるだけだった。
フルボディが拳を振り抜き、少し遅れてルフィのパンチが放たれ、ふたりの頭が同時に後ろに弾け、ルフィが麦わら帽子を被った
「嗚呼、ホントにマジで強くなったよ…」
ゆっくりとフルボディは満足げに呟き、倒れた。
「ニシシ。やっとフルボディに勝てた!」
そう言うとルフィはニカッと笑った。
こうして、ワノ国における戦いは幕を閉じた。