【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
ありがとう、ほんとに!!
「よ、よろしくお願いします!」
「おう。好きなだけ来な」
そう言ってコビーはお辞儀して、海兵の基礎訓練で受けるオーソドックスな体術の攻守一体の構えを取り、オレに向かって突撃し、やや大振りのぎこちないパンチを仕掛けてきた。
やはりガープ中将と比べてオレとの訓練には緊張しているらしく、横でガープ中将にボコられてへばっているヘルメッポに「折角の中将との訓練だろ、適度にリラックスしねえと損だぞ」と言われ、戸惑っている。
「すううぅ……はあぁぁ……よしっ!」
「おお、かなり動きが良くなってきたな!」
「ハッ!セヤァ!!」
ゆっくりと呼吸を整えたコビーは適度な緊張と脱力を維持して、オレに素早く牽制にも使える左の速射砲を連発し、オレも受けるだけではなく。彼のパンチやキックを受け流し、往なし、躱す、攻撃を捌く技術を盗めるように出来るだけ緩やかな動きを心掛ける。
スムーズに動きを連動できるようにコビーの動きを誘導し、的確かつ最適な攻撃とフォームを無意識に行えるように、しっかりと肉体に馴染ませていく。
「〝コメットオォォ……パンチ〟ッ!!!」
オレやガープ中将を師事するコビーは自発的に使えないながらもキラリと光り輝く流星のごとき〝コメットパンチ〟をオレの土手っ腹にブチ込み、僅かにオレの身体を後ろに後退させる。
まだまだオレやガープ中将の拳には届かないものの。かなり固さも強さも増してきた拳骨にオレはニヤけそうになる。もっとコビーが強くなってくれればオレも強い相手と戦える…!
「もう一度、〝コメットパアァンチイィ〟……ッ!!」
「もっとド根性を拳に籠めろ、コビー!!コイツが男の気合いとド根性の一発逆転の、もういっちょ男の気合いを籠めた〝気合いパンチ〟だアァーーーッ!!」
「ごぼえ゛ァ゛ア゛ッ……ま、まだ、だァ゛!!」
「ヌゥッ!?」
そんな打算的な考えを隠しながらオレの教えた必殺技を使うコビーの攻撃を受け止め、コビーのボディを掬い上げるように全身の根性論を注ぎ込んだ男の一発逆転の〝気合いパンチ〟を放つ。
だが、コビーはオレのパンチをボディに受けながら拳を握り固めてオレにパンチを返してくる。しかも不完全とはいえ数秒ほど拳骨に〝武装色の覇気〟を纏っていた。
「ブワァーッハッハッハッ!!コビーは貴様より先に行こうとしとるぞ、お前は座ってへばっとる場合か?」
「オレも、オレだってまだやれまぁぁすっ!!」
ガープ中将の激励にヘルメッポも立ち上がり、拳を握り固めると全力でガープ中将に突撃し、何度も立ち上がり、コビーに追い付こうと、置いていかれないようにと果敢に挑み、奮闘している。
「ホントに仲良しだな、お前達は」
「は、はは、ヘルメッポさん、がんばって……」
オレの問いかけを聞き、今にも気絶しそうな朧気な意識だっていうのにヘルメッポに応援を送るコビーにオレは更に期待を持ってしまう。
〈コメットパンチ〉
出典・ポケットモンスター
「はがね」タイプの必殺技。
彗星の如く相手をブチ抜くパンチ。まだ、発展途上といえどコビーの拳は音速を越える程度だが、彼の拳は鍛練を重ねる毎にインパクトの瞬間、光り輝く光速の僅かながらも到達する。
〈気合いパンチ〉
出典・ポケットモンスター
「かくとう」タイプの必殺技。
気合いとド根性の覚悟を込めたパンチ。兎に角、ド根性で相手の攻撃を受けきって、気合いでぶん殴り返すというフルボディのスタイルの根底とも云える。