【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
ホーディをココロのおばあちゃんに(かなり、めっっちゃくちゃに不安ではあるけども)預け、オレはロブ・ルッチの真横を歩いている。
その間もずっとハットリはオレを見つめており、サンドイッチの欠片を渡したら嬉しそうに食べ始め、ロブ・ルッチも少しだけ口角が上がっている……ような気がしなくもない気がする。
「クルッポー。お前も〝六式〟を使えるようだが、そんな特徴的なアゴヒゲとサングラスを掛けたヤツは訓練所でも仕事場でも一度も見かけたことはない。いったい、どこの所属だ」
「あー、悪いな。オレは海兵なんだ。あと特徴的っていうのはやめろ。オレのアゴヒゲとサングラスは自慢のポリシーだ」
「ウチのヤツにお前に似たヤツがいる」
「だれだ?」
サイファーポールに知り合いはいないぞ?と小声でハットリを通して話すロブ・ルッチに言葉を返しながらオレは酒場に入り、すんごいイカした角髪のブルーノにサムズアップを送っておいた。
まあ、オレのヒゲのほうがイカしているがな。
「……ここなら人も来ないだろう」
そう言うとロブ・ルッチはハットリを飛ばし、緩やかに木の枝に止まるのを見終えるとオレに人差し指を突き出すように構える。
オーケー、理解したけど。
こういうのはフルボディの役割だろ!?
「〝指銃〟ッ!!」
「くっ、そがぁ!?」
オレはチャクラムを取り出し、素早く投げつける。だが、あっさりとオレのチャクラムは弾かれ、地面や木に突き刺さる。素手だよな、素手でやるのか。
「お前も〝六式〟を使え」
ニヤリと笑うロブ・ルッチ。
「マジでやるのかあ……」
どう見ても久しぶりに本気で戦える獲物に会えて気分を良くしているけど、その獲物はオレなんだよな。せめてフルボディかルフィ、あとホーディでも良かったんじゃないか。
仕方ねえ、今回だけだ。
「〝心ノ一方〟───ッ!!」
「ヌオォアァァッ!!!」
最大出力の催眠術をチャクラムではなく、オレは瞳孔を用いてロブ・ルッチに放つ。二秒、いや、三秒ほど動きを止めるが、地響きを起こすほど強烈な裂帛の気合いと共に〝心ノ一方〟を弾かれる。
「フン、小手先の技ばかりか?」
「元々オレは術者寄りなんだよ…!」
そう反論しながらロブ・ルッチの〝指銃〟を躱し、がら空きのボディに〝獣厳〟を叩き込んだ。───だが、オレの拳は鋼鉄のような硬さを持つロブ・ルッチの身体に突き刺さることはなく、鈍い音と共に逆に拳の骨にヒビが入り、右手を使えなくされた。
「ぐがあ゛ァ゛…ッ!?オレの〝鉄塊〟より硬いのかよ、テメー!」
「いや、貴様が〝獣厳〟ではなく〝指銃〟を使っていれば指のリーチの差で〝鉄塊〟は間に合わなかった。何故、あの絶好のタイミングで〝獣厳〟を選んだ?」
「うるせぇ…!相手をブッ飛ばすなら拳骨なんだよ、!確かに敵を倒すなら〝指銃〟でも構わねえさ。──だがな、
「ハッ、ハハハ…!ちょうど良い退屈しのぎに捕まえたが、ずいぶんと面白いヤツだ。オレも少し本気を出してやろう…!」
オレの叫びに笑みを浮かべたロブ・ルッチは両手の人差し指を伸ばして、静かに構える。おそらく来るのは〝指銃〟の連射技───〝指銃「斑」〟だ。
「〝指銃『斑』〟アァッ!!」
「〝ペガサス流星拳〟ッ!!」
オレとロブ・ルッチはお互いに音速に到達するほど極限のラッシュをぶつけ合い、だんだんと地面を血塗れに変えていき、一歩も後ろに退かず、突き技とパンチの応酬を限界を越えても続ける。
「「オ゛オ゛ォ゛ア゛ァ゛ァ゛ッ!!!」」
そして、気がつけばロブ・ルッチは〝指銃〟を止めて、オレと同じように拳を握り締めて満身創痍の身体を酷使しながら相手の顔面をぶん殴り、身体を仰け反らせては、またぶん殴るという行為を繰り返す。
「もっと、もっとだ!この燃えたぎる血の騒ぎ、貴様の敗北を以て終わりにする!!」
「勝つのはオレだアァーーーーッ!!!」
とっておきのパンチをお互いの顔面にめり込ませて、オレとロブ・ルッチは地面に倒れた。ハッ、ハハハ…どうだよ、オレのパンチもかなり強えぇだろ。
なあ、フルボディ……。
〈心ノ一方〉
出典・るろうに剣心
人斬り黒笠・鵜堂刃衛の必殺技。
強烈な気迫をぶつけることで相手を威圧し、肉体を動けないように萎縮させる技術。ジャンゴは催眠術を併用し、効力を底上げしている。
〈ペガサス流星拳〉
出典・聖闘士星矢
音速を越える千発を越えるパンチを打ち込み、相手をぶちのめす。ジャンゴは催眠術を利用して、自分自身に強烈な暗示を施して使用した。